概要:
主に熱や波動に関する物理現象をどうやって数式で表わすかに力点を置く.できるだけ多くの物理現象に触れるようにするために,授業中に演示実験をたくさんする.なぜこのような理論がうまれてきたのかを考えることによって物理的なものの見方に慣れるようにする.教科書を読み予習してくることを前提として,講義を進める.
授業の進め方・方法:
本講義は,前期が週2コマ,後期が週1コマとなっている.授業中に演示実験をすることで,できるだけ多くの物理現象に触れて理解を深められたい.
(事前学習)
前もって教科書を読んでおき,問題集の「基礎チェック」で基礎項目の理解度をチェックする.
注意点:
(履修上の注意)
教科書だけではどうしても理解が深まらないので,問題集を課し適宜宿題とする.自己採点後提出する.教室で解説することもある.
(自学上の注意)
問題集専用ノートをつくり,自ら進んで問題集の基本例題を参考に,基本問題を解く.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
熱と温度 |
温度と熱について学ぶ.熱容量や比熱の定義を理解し,それらを利用できる.
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2週 |
熱量 |
熱量と温度変化の関係,物質の形態の変化によって出入りする潜熱を使って,物理量を計算できる。
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3週 |
熱と仕事 |
熱の一部を仕事に変えることができることが理解できる.
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4週 |
気体分子の熱運動 |
気体の状態方程式を使うことができる.温度と気体の分子運動の関係を理解することができる.
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5週 |
熱力学第一法則 |
内部エネルギーを理解し,熱力学第一法則を使うことができる.気体のモル比熱を理解できる.
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6週 |
エネルギーの移り変わり |
エネルギーの変換と保存が理解できる.熱機関を理解し,熱効率を計算できる.
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7週 |
物理実験 (1) 運動量保存の法則 (2) 単振り子の周期 |
実験を行い,実験器具・実験操作に慣れると共に,物理現象・公式を確認し,測定と誤差について理解する.到達目標(3)
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8週 |
物理実験 (3) 金属比熱の測定 (4) 力学的エネルギー保存の法則 |
実験を行い,実験器具・実験操作に慣れると共に,物理現象・公式を確認し,測定と誤差について理解する.到達目標(3)
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 |
到達目標(1)
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10週 |
物理実験 (5) おんさの振動数の測定 |
実験を行い,実験器具・実験操作に慣れると共に,物理現象・公式を確認し,測定と誤差について理解する.到達目標(3)
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11週 |
波の伝わり方 |
波の基本的な物理量(波長,振動数,速さなど)を理解し,状況に合わせて使うことができる.
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12週 |
正弦波 |
直線上を伝わる波の基本的な正弦波について学び,時間と変位の関係、位置と変位の関係のグラフをかくことができる.
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13週 |
正弦波の式,縦波と横波
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正弦波の式を理解し,式から波の量を読み取れる.縦波と横波の違いを指摘できる.波の干渉と重ね合わせの原理, 反射による位相の変化, 定在波を理解し使える.
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14週 |
波の伝わり方 |
ホイヘンスの原理を理解し,波の干渉・回折・反射・屈折に関することを理解できる.
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15週 |
前期期末試験 |
到達目標(2)
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16週 |
前期期末試験の解答と解説 |
誤答や分からなかった問題を復習し,次回同様の問題を解く際は正答することができる.
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後期 |
3rdQ |
1週 |
音の性質 |
音波の三要素について理解する.
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2週 |
音の性質 |
音波の回折・干渉・うなりについて理解できる.
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3週 |
発音体の振動と共振・共鳴 |
弦や気柱の振動が理解できる.
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4週 |
発音体の振動と共振・共鳴 |
物体の固有振動について学び,共振・共鳴を理解できる.
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5週 |
音のドップラー効果 |
ドップラー効果を理解する.(MCC II-A)
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6週 |
音のドップラー効果 |
ドップラー効果を理解する.(MCC II-A)
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7週 |
光の性質 |
光に関する基本事項を理解し,光の反射・屈折を理解する.光の分散と散乱について理解することができる.
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8週 |
レンズ |
凸レンズと凹レンズによる像の性質を理解することができる.
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4thQ |
9週 |
後期中間試験 |
到達目標(2)
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10週 |
後期中間試験の解答と解説 |
誤答や分からなかった問題を復習し,次回同様の問題を解く際は正答することができる.
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11週 |
レンズ |
光源から出る光がレンズを通ってつくる像を作図できる.
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12週 |
光の干渉と回折 |
ヤングの実験,回折格子による干渉現象が理解できる.
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13週 |
光の干渉と回折 |
薄膜やくさび形空気層における光の干渉現象が理解できる.
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14週 |
光の干渉と回折 |
ニュートンリングによる干渉現象が理解できる.
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15週 |
後期期末試験 |
到達目標(2)
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16週 |
後期期末試験の解答と解説 |
誤答や分からなかった問題を復習し,次回同様の問題を解く際は正答することができる.
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 物理 | 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。 | 3 | 前1 |
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。 | 3 | 前1 |
物体の熱容量と比熱に関する計算ができる。 | 3 | 前2 |
熱量保存の法則を用いて、熱容量、比熱及び熱平衡後の物体の温度を求めることができる。 | 3 | 前2,前3 |
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積を求めることができる。 | 3 | 前4 |
理想気体における分子の運動エネルギーと内部エネルギーの関係について説明できる。 | 3 | 前4 |
熱力学第一法則を用いて、気体の状態変化(定積変化、定圧変化、等温変化、断熱変化)に関する計算ができる。 | 3 | 前5 |
エネルギーには多くの形態があり、互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前6 |
不可逆変化について、具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 前6 |
熱機関の熱効率に関する計算ができる。 | 3 | 前6 |
波の振幅、波長、周期、振動数、速さに関する計算ができる。 | 3 | 前11 |
横波と縦波の伝わり方について説明できる。 | 3 | 前13 |
時刻と位置に対応した媒質の変位を正弦波の式で表現できる。 | 3 | 前12,前13 |
波の重ね合わせの原理について説明できる。 | 3 | 前14 |
波の独立性について説明できる。 | 3 | 前14 |
二つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について説明できる。 | 3 | 前14 |
定常波の特徴(節、腹の振動の様子など)について説明できる。 | 3 | 前14 |
ホイヘンスの原理について説明できる。 | 3 | 前14 |
波の反射の法則、屈折の法則及び回折について説明できる。 | 3 | 前14 |
弦の長さと弦を伝わる波の速さを用いて、弦の固有振動数を求めることができる。 | 3 | 後1,後2 |
気柱の長さと音速を用いて、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。 | 3 | 後3 |
うなり及び共振、共鳴現象について具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 後4 |
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。 | 3 | 後5,後6 |
自然光と偏光の違いについて説明できる。 | 3 | 後7 |
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。 | 3 | 後7 |
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。 | 3 | 後7 |
光の回折及び干渉について、具体例を挙げて説明できる。 | 3 | 後12,後13,後14 |
物理実験 | 物理実験 | 実験の目的及び原理を説明できる。 | 3 | 前7,前8,前10 |
整理整頓により実験環境を適切に保ち、手順に従って安全に実験ができる。(化学実験と共通) | 3 | 前7,前8,前10 |
実験条件やデータなどを正確に記録できる。(化学実験と共通) | 3 | |
実験データから、最確値や誤差などを求めることができる。 | 3 | |
適切なグラフを作成し、実験データ間の最も確からしい関係を見出すことができる。 | 3 | |
適切な有効数字及び単位を用いて物理量を表すことができる。(化学実験と共通) | 3 | |
実験結果から、物理現象の特徴や規則性を説明できる。 | 3 | |
観察・実験結果を座学などで学んだ内容と関連付けて説明できる。(化学実験と共通) | 3 | |