応用数学ⅡA

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 応用数学ⅡA
科目番号 30M410 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高遠 節夫・斎藤 斉他,「新応用数学」,「新応用数学問題集」大日本図書/参考図書:馬場敬之,キャンパスゼミ「ラプラス変換」,「フーリエ解析」マセマ出版社,小暮陽三「なっとくするフーリエ変換」講談社
担当教員 東木 雅彦

到達目標

(1)ラプラス変換を理解し,微分方程式や積分方程式を解くことができる.(定期試験)
(2)フーリエ解析の基礎が理解でき,偏微分方程式に適用することができる.(定期試験)
(3)演習問題を通して理解を深めるとともに,継続的な学習ができるようにする.(課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ラプラス変換の性質から公式を自分で求めることができる.また,たたみこみの性質等を利用して,複雑な計算もできる.ラプラス変換の性質を理解し,公式等を用いて数値計算ができる.ラプラス変換の基本的な計算ができない.
評価項目2フーリエ級数・フーリエ変換の性質から公式を自分で求めることができる.また,これらの性質を利用して,複雑な計算もできる.フーリエ級数・フーリエ変換の性質を理解し,公式等を用いて数値計算ができる.フーリエ級数・フーリエ変換の基本的な計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B1) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(c) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(g) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年生まで学んだ数学を基礎として,工学でよく使用されるラプラス変換,フーリエ級数,フーリエ変換を学ぶ.これらの理論を理解するとともに,微分方程式,積分方程式,偏微分方程式の初期値や境界値問題の各種解法を身に着ける.通常の方法では値を求めることの困難な実積分を複素積分を利用して求める.

関連科目:微分積分I・II,線形代数,微分方程式,数学特論
授業の進め方・方法:
黒板を用いた対面授業の手法をとる.ラプラス変換・フーリエ変換の概念を理解し数値計算ができるようにする.
注意点:
これまでの数学の内容をよく復習し,課題のプリントで必ず自宅学習に励む.また,授業内容,演習問題,課題など要点を整理したノートを必ず取る.

総合評価は到達目標(1)~(3)について,2回の定期試験と課題で評価する.
総合評価=0.8×(2回の定期試験の平均点)+0.2×(課題)
総合評価が60点以上で,かつ全課題の60%以上を提出したものを合格とする.再試験は,総合評価が40点以上の者で,かつ授業や課題の取り組み状況によって実施する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ラプラス変換の定義と性質 ラプラス変換の基本的な概念を理解し,具体的な数値計算ができる.
2週 相似性と移動法則 ラプラス変換の性質を利用して,相似性と移動法則の計算ができる.
3週 微分法則と積分法則 ラプラス変換の性質を利用して,微分法則と積分法則の公式を理解し,計算できるようにする.
4週 逆ラプラス変換 逆ラプラス変換の基本的な概念を理解し,具体的な数値計算ができる.
5週 微分方程式への応用 逆ラプラス変換を用いて,微分方程式を解くことができる.
6週 たたみこみ たたみこみの性質を理解する.
7週 線形システムの伝達関数とデルタ関数 線形システムの伝達関数とデルタ関数の基礎を理解する.
8週 周期2πのフーリエ級数 フーリエ級数の基礎の計算ができる.
2ndQ
9週 前期中間試験 試験で理解度を測り,誤った点を復習する.
10週 一般の周期関数のフーリエ級数 フーリエ級数の周期の一般化を理解する.
11週 複素フーリエ級数 複素フーリエ級数の概念を理解する.
12週 複素フーリエ級数 複素フーリエ級数の基本的な計算を理解する.
13週 フーリエ変換と積分定理 フーリエ変換の性質を利用し,積分定理を理解する.
14週 スペクトル スペクトルの概念を理解する.
15週 前期期末試験 試験で理解度を測る.
16週 前期期末試験の解答と解説 誤った点を復習する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力30535
専門的能力301040
分野横断的能力20525