応用数学ⅡB

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 応用数学ⅡB
科目番号 30M523 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:高遠 節夫・斎藤 斉他,「新応用数学」,「新応用数学問題集」大日本図書/参考図書:馬場敬之,キャンパスゼミ「複素関数」マセマ出版社,小野寺嘉孝「なっとくする複素関数」講談社,都筑卓司「なっとくする虚数・複素数の物理数学」講談社
担当教員 東木 雅彦

到達目標

(1)複素数,複素関数,正則関数の基礎やコーシー・リーマンの関係式を理解できる.(定期試験)
(2)複素積分の基礎が理解でき,それらを実積分に応用できる.(定期試験)
(3)演習問題を通して理解を深めるとともに,継続的な学習ができるようにする.(課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複素数の概念を理解し,複素関数上の(偏)微分等の性質を利用することができる.複素数を理解し,複素関数の基本的な計算ができる.複素数の概念の理解が曖昧であり,複素関数の基本的な計算ができない.
評価項目2複素関数上の積分を計算でき,複素関数の性質を利用して,複雑な複素積分の計算ができる.複素積分の公式を理解し,基本的な計算ができる.複素積分の概念を理解せず,基本的な計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B1) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(c) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(g) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
これまで学んできた数学を基礎として,工学で使用される複素関数論を学ぶ.これらの理論を理解するとともに,通常の積分学の方法では値を求めることの困難な実積分でも,適当な複素積分を利用することによって比較的容易にその値を計算できることがあることなどを学習する.

関連科目:微分積分I・II,線形代数,微分方程式,数学特論II
授業の進め方・方法:
黒板を用いた対面授業の手法をとる.複素数平面の基本的な知識を理解し、その応用として、複素積分の計算をできるようにする.
注意点:
これまでの数学の内容をよく復習し,課題のプリントで必ず自宅学習に励む.また,授業内容,演習問題,課題など要点を整理したノートを必ず取る.

総合評価は到達目標(1)~(3)について,2回の定期試験と課題で評価する.
総合評価=0.8×(2回の定期試験の平均点)+0.2×(課題)
総合評価が60点以上を合格とする.再試験は実施しない.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 複素数と極形式 複素数の基本を理解する.
2週 絶対値と偏角 複素数の性質で代表される回転等の概念を学ぶ.
3週 複素関数 複素関数の基礎を学ぶ.
4週 正則関数 正則関数の定義を理解し,その具体例に触れる.
5週 コーシー・リーマンの関係式 コーシー・リーマンの関係式を理解する.
6週 正則関数による写像 正則関数による写像の等角性を理解する.
7週 逆関数 複素関数による逆関数の性質に触れる.
8週 複素積分の基礎 複素積分の基本的な性質を理解する.
4thQ
9週 後期中間試験 試験で理解度を測り,誤った点を復習する.
10週 コーシーの積分定理 コーシーの積分定理を理解し,数値計算ができるようにする.
11週 コーシーの積分表示 コーシーの積分表示を利用して、複素積分を解くことができる.
12週 関数の展開 複素関数の級数展開を利用して,数値計算ができる.
13週 孤立特異点と留数 孤立特異点と留数の性質を利用して,数値計算ができる.
14週 留数定理 留数定理を利用して,複素積分の計算ができる.
15週 学年末試験 試験で理解度を測る.
16週 学年末試験の解答と解説 誤った点を復習する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力30535
専門的能力301040
分野横断的能力20525