到達目標
(1) 運動方程式を理解し,力学の典型的で簡単な演習問題を解くことができる.(定期試験・課題)
(2) 運動方程式から保存則を導くことができ,保存則を用いて問題を解くことができる.(定期試験・課題)
(3) 時間の遅れ,ローレンツ収縮,4元運動量など特殊相対性理論の基礎を理解し,簡単な問題が解ける.(定期試験・課題)
(4) 光の粒子性・波動性および物質の粒子性・波動性を理解し,簡単な計算問題が解ける.(定期試験・課題)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 単振動や速度に比例した抵抗力がある運動について,微分を用いたニュートンの運動方程式を立てて解くことができる. | 一定の力が働く運動について,微分を用いたニュートンの運動方程式を立てて解くことができる. | ニュートンの運動方程式を立てて,解くことができない. |
評価項目2 | 運動方程式から保存則を導くことができ,保存則を用いて運動を積分を使って求めることができる. | 運動方程式から保存則を導くことができ,保存則を用いて簡単な問題を解くことができる. | 運動方程式から保存則を導き,保存則を用いて運動を解くことができない. |
評価項目3 | 時間の遅れ,ローレンツ収縮,4元運動量など特殊相対性理論の基礎をスカラー・ベクトル・テンソルの観点から理解することができ,問題が解ける. | 時間の遅れ,ローレンツ収縮,4元運動量など特殊相対性理論の基礎を理解し,簡単な問題が解ける. | 時間の遅れ,ローレンツ収縮,4元運動量について理解できない. |
評価項目4 | 光電効果や,ド・ブロイの物質波について,簡単な量子力学の問題を解くことが出来る. | 光の粒子性・波動性および物質の粒子性・波動性を理解し,簡単な計算問題が解ける. | 光の粒子性・波動性および物質の粒子性・波動性を理解できない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 (B1)
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JABEE 1(2)(c)
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JABEE 1(2)(g)
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教育方法等
概要:
微分積分学を用いたニュートン力学を学ぶ.微分を用いた質点の運動方程式を立て,解くことについて学習する.また、大きさがある物体の運動方程式についても学び,慣性モーメントが計算できるようになることを目的としている.最後には現代物理学の2大巨塔である,相対論と量子論についても概要を学ぶ.
授業の進め方・方法:
空気抵抗のある物体の投げ上げ運動や、単振り子などの単振動など基本的な運動について、実際に微分を用いた質点の運動方程式を立て解くことを実践し、解法を解説する。後半では剛体の運動について学習し、多重積分を用いた慣性モーメントの計算などを身につける。
以上について、レポート課題を通じて学習ができ、自ら解析し問題を解く力を養う。
注意点:
(履修上の注意)
一部に高度な内容を含むため,必ず復習し,課題への取り組みを行うこと.微積分学が必須となるので,これらの科目を復習すること.
(自学上の注意)
わからないところはメールを活用し,随時質問して解消をすること.
総合評価:
総合点=4回の試験平均80%+小テスト20%
(再試験について)
再試験は,年度末の再試験期間に1回のみ実施する.受験資格は総合点が40点以上である者とする.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
質点と座標系
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質点と座標系について理解できる
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2週 |
変位・速度・加速度 |
変位・速度・加速度の定義を理解できる
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3週 |
ニュートンの運動の法則 |
微分を用いたニュートンの運動方程式について理解できる
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4週 |
簡単な運動 |
斜方投射、斜面を滑る拘束系の運動など,一定の力が働いているときの質点について,ニュートンの運動方程式を立てて解くことができる
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5週 |
簡単な運動 |
空気抵抗などがある質点の運動について,ニュートンの運動方程式を立てて解くことができる
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6週 |
単振動
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単振り子の運動方程式をたてて,解くことができる.
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7週 |
単振動
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調和振動子の運動方程式を立てて,解くことができる.
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8週 |
仕事 |
エネルギーと仕事の概念を理解する
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験 |
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10週 |
前期中間試験の解答と解説 |
分からなかった部分を把握し,理解できる.
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11週 |
保存力と位置エネルギー |
ポテンシャルエネルギーの定義と保存力について,理解できる.
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12週 |
運動エネルギー |
運動エネルギーについて理解し,仕事と運動エネルギーの変化の関係を導くことができる.
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13週 |
力学的エネルギー保存則 |
力学的エネルギー保存則を理解し,ニュートンの運動方程式から導くことができる.
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14週 |
運動量と力積 運動量保存則 |
運動量の力積の定義について理解し,運動量保存則を導くことができる.
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15週 |
前期期末試験
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16週 |
前期期末試験の解答と解説 |
分からなかった部分を把握し理解できる.
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後期 |
3rdQ |
1週 |
質点系の運動 |
質点系の運動方程式について理解できる.
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2週 |
力のモーメント |
力のモーメントの定義を,外積を用いて理解できる.
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3週 |
角運動量 |
角運動量の定義を,外積を用いて理解できる.
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4週 |
回転運動の方程式 |
質点の回転を,回転の運動方程式を使って記述できることを理解する.
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5週 |
剛体のつりあい
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剛体のつりあい状態を調べ,理解する.
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6週 |
慣性モーメント |
慣性モーメントを理解し,計算する.
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7週 |
慣性モーメント |
慣性モーメントを理解し,計算する.
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8週 |
時間の遅れと長さの縮れ |
慣性系によって,時間の進み方や物の長さが異なることを理解する.
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4thQ |
9週 |
後期中間試験 |
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10週 |
後期中間試験の解答と解説 |
分からなかった部分を把握し理解できる.
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11週 |
4元運動量 |
エネルギーと運動量が4次元ベクトルとして統一されることを理解する.
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12週 |
光の粒子性 |
光電効果に見られる,光の粒子性について理解できる.
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13週 |
物質の波動性
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物質波に現れる波動性について理解する.
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14週 |
原子の構造 |
原子の構造と,素粒子について理解できる.
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15週 |
後期期末試験
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16週 |
後期期末試験の解答と解説 |
分からなかった部分を把握し理解できる.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 3 | |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 3 | |
力のモーメントを求めることができる。 | 3 | |
角運動量を求めることができる。 | 3 | |
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。 | 3 | |
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。 | 3 | |
重心に関する計算ができる。 | 3 | |
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。 | 3 | |
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 10 | 70 |
専門的能力 | 20 | 10 | 30 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |