メカトロニクスⅡ

科目基礎情報

学校	大分工業高等専門学校	開講年度	令和02年度 (2020年度)
授業科目	メカトロニクスⅡ
科目番号	R02M527	科目区分	専門 / 選択
授業形態	授業	単位の種別と単位数	履修単位: 1
開設学科	機械工学科	対象学年	5
開設期	後期	週時間数	2
教科書/教材	豊橋技術科学大学高等専門学校制御工学教育連携プロジェクト，制御工学―技術者のための、理論・設計から実装まで，実教出版
担当教員	中野 壽彦

到達目標

(1) フィードバック制御の性質、利点について理論的に理解する（定期試験と課題）
(2) サーボシステムのモデル化について理解する（定期試験と課題）
(3) 安定性解析を用いたフィードバック制御系の設計方法について理解する（定期試験と課題）
(4) 演習問題を通して理解を深めるとともに，継続的な学習ができる.（課題）

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
制御系の安定性，過渡特性，定常特性	制御系の安定性，過渡特性，定常特性について十分理解し，理論的に詳細な説明ができる。	制御系の安定性，過渡特性，定常特性の基礎を理解し，理論的に説明ができる。	制御系の安定性，過渡特性，定常特性について理解が不十分で，理論的に説明ができない。
制御系の設計	制御系の設計方法について十分理解し，具体的な制御システムに対して応用的に制御系を設計できる	制御系の設計方法について基礎を理解し，基本的なシステムに対して設計ができる	制御系の設計方法について理解が不十分で，システムに対して設計ができない
状態方程式	状態方程式の概念とモデル化，伝達関数との相互関係を十分理解し，具体的に設計ができる．	状態方程式の概念とモデル化，伝達関数との相互関係の基礎を理解し，理論的な説明ができる．	状態方程式の概念とモデル化，伝達関数との相互関係の基礎を理解が不十分で，説明ができない．
可制御性・可観測性，状態フィードバック制御	可制御性・可観測性，状態フィードバック制御の基礎について十分理解し、理論的に詳細に説明できる．	可制御性・可観測性，状態フィードバック制御の基礎について基礎を理解し、理論的に説明できる．	可制御性・可観測性，状態フィードバック制御の基礎について理解できず、理論的に詳細に説明できない．

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B2) （情報技術、専門工学の基礎を身につける）

JABEE 2.1(1)① （分野別要件－設計・システム系科目群）

教育方法等

概要:

近年，あらゆる業界で機械システムの自動化技術の導入が進んでおり，機械制御に対応するエンジニアの需要が高まっている．本講義では，４年生の自動制御の学習内容を前提とし，制御工学に関する理解をより深めるための講義を実施する．古典制御理論の内容として，制御系の安定性解析，サーボ機構やプロセス機構に対する制御系の設計方法に関する基礎を説明する．また現代制御理論の概要と基礎について説明する．
（科目情報）
授業時間　23.25時間

授業の進め方・方法:

板書、あるいはプレゼンにより講義を進め，記入用のプリントや補足資料を適宜配布する．1～2回程度，レポート課題を出す．
総合評価＝（ 定期試験の平均×0.8 ）+ ( 課題の平均×0.2 )とする．
総合評価が60点以上の場合に合格とする．
再試験は、総合評価が60点未満で、課題を全て提出したものに対して実施する．

注意点:

講義中であっても，分からない箇所は適宜質問すること．配布プリントを無くさないようにすること．
レポートの他に配布する練習問題プリントを活用して授業の復習をすること．

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	自動制御の復習(1)	フィードバック制御の概念，伝達関数，過渡応答，周波数応答，安定性など，4年の自動制御で学んだ内容を復習する．
		2週	自動制御の復習(2)	〃
		3週	制御系の安定性(1)	周波数応答に基づく安定性（ナイキストの安定判別，安定余裕）の解析について理解する．
		4週	制御系の安定性(2)	〃
		5週	フィードバック制御系の特性(1)	フィードバック制御系の過渡特性・定常特性の評価の方法と導出について理解する．
		6週	フィードバック制御系の特性(2)	〃
		7週	フィードバック制御系の特性(3)	〃
		8週	前期中間試験
	4thQ
		9週	前期中間試験の解答と解説	分からなかった部分について理解できる
		10週	制御系の設計(1)	極配置・位相進み補償・位相遅れ補償・PID制御によるフィードバック制御系の設計手法について理解する．
		11週	制御系の設計(2)	〃
		12週	制御系の設計(3)	〃
		13週	制御系の設計(4)	〃
		14週	制御系の設計(5)	〃
		15週	前期期末試験
		16週	前期期末試験の解答と解説	分からなかった部分について理解できる

評価割合

	試験	課題	合計
総合評価割合	80	20	100
基礎的能力	20	10	30
専門的能力	60	10	70
分野横断的能力	0	0	0