工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 工学実験Ⅱ
科目番号 R03M423 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 (教科書)各実験は本学科で作成した実験の手引き(ガイドライン)に従って行う. / (参考図書)実践教育研究会編,「機械工学基礎実験」,工業調査会.
担当教員 松本 佳久,笠間 俊次,尾形 公一郎,稲垣 歩,竹尾 恭平

到達目標

(1) 機械工学に密接に関係する基礎的な実験をプロジェクトベースで修得し,理解する.(取り組み状況,レポート)
(2) 問題を把握し,計画,実施,解決するまでの一連の流れで実験し,その意義について理解を深める.(取り組み状況,レポート)
(3) 技術報告書の書き方を修得する.(レポート)
(4) 就職・進学に必要な力,社会で要求される問題解決能力を養成する.(取り組み状況,レポート)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱力学・伝熱学について,内容を理解し実験を行い,応用することができる.熱力学・伝熱学について,内容を理解し実験を行うことができる.熱力学・伝熱学について,内容を理解し実験を行うことができない.
評価項目2流体・油圧潤滑について,内容を理解し実験を行い,応用することができる.流体・油圧潤滑について,内容を理解し実験を行うことができる.流体・油圧潤滑について,内容を理解し実験を行うことができない.
評価項目3金属材料について,内容を理解し実験を行い,応用することができる.金属材料について,内容を理解し実験を行うことができる.金属材料について,内容を理解し実験を行うことができない.
評価項目4メカトロ・電気実習において,課題にそった物を設計製作し,新たな課題を見つけ解決することができる.メカトロ・電気実習において,課題にそった物を設計製作することができる.メカトロ・電気実習において,課題にそった物を設計製作することができない.
評価項目5日本企業の実態,再生可能エネルギーの現状について調査し理解したうえで知識を活かすことができる.日本企業の実態,再生可能エネルギーの現状について調査し理解することができる.日本企業の実態,再生可能エネルギーの現状について調査し理解することができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (D1) 説明 閉じる
学習・教育目標 (D2) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(2) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(g) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
(実践的教育科目)この科目は自動車の設計開発を担当していた教員がその経験を活かし,内燃機関について実験形式で授業を行うものである.
講義で学習する理論を実体験すると共に就職及び進学に必要な力を養成する.
(科目情報)
教育プログラム 第1学年 ◎科目
関連科目 PBL,工学実験Ⅰ,Ⅲ,エンジニアリングデザイン,卒業研究
授業の進め方・方法:
本実験は,機械工学および周辺分野に関する演習として,伝熱工学実験,アグリエンジニアリング実験,メカトロニクス応用実験,電気実験,油圧・潤滑実験,熱機関実験,金属材料実験,流体可視化実験の各実験を行う.

(事前学習)
座学の内容の実践が実験実習となるため,これまでに学んだ座学の内容を理解していること.
注意点:
クラスを10人程度で構成するグループに分け,プロジェクトで実施する.実験を正当な理由なしに欠席した場合,テーマのレポートのみの提出は認めない.すなわち,当該テーマに対する得点は0点とする.

評価

(総合評価)
総合評価=各テーマ点の平均
各テーマ点=レポート点×0.7+取り組み状況×0.3

(単位取得の条件について)
各テーマ点が全て60点以上である場合を単位取得とする.
テーマ点の評価が59点以下の評価を持つ学生の総合評価は59点とする.ただし,やむを得ない事情で実験を欠席したことが原因でテーマの評価が60点に満たない場合は,総合評価の点数が60点以上であれば単位取得とする.

(再試験について)
原則実施しない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
安全教育
各テーマについての概要,年間計画,実習に関する一般的注意,報告書の作成方法の説明を受け,概要を理解できる.
また安全教育を受け,事前の危険予知ができる.
2週 伝熱工学実験 伝熱工学の基礎である熱伝導に関する実験を行い,内容を理解することができる.
3週 伝熱工学実験 伝熱工学の基礎である熱伝導に関する実験を行い,内容を理解することができる.
4週 アグリエンジニアリング実験 アグリエンジニアリング実験に関する実験を行い,内容を理解することができる(AE教育対応).
5週 メカトロ応用実験 1)二足歩行ロボットの構造について理解する.2)二足歩行ロボットのモーションを作成し自由に動かすことができる.
6週 メカトロ応用実験 1)二足歩行ロボットの構造について理解する.2)二足歩行ロボットのモーションを作成し自由に動かすことができる.
7週 メカトロ応用実験 1)二足歩行ロボットの構造について理解する.2)二足歩行ロボットのモーションを作成し自由に動かすことができる.
8週 電気実験 1)誘導電動機の基礎実験,2)誘導電動機の運転回路,3)インバータの外部運転制御について理解できる.
2ndQ
9週 電気実験 1)誘導電動機の基礎実験,2)誘導電動機の運転回路,3)インバータの外部運転制御について理解できる.
10週 電気実験 1)誘導電動機の基礎実験,2)誘導電動機の運転回路,3)インバータの外部運転制御について理解できる.
11週 油圧・潤滑実験 油圧シミュレータで油圧基本理論を学び,種々の回路で用いられる油圧機器の基本動作を理解する.また潤滑油に関する基礎試験ができる.
12週 油圧・潤滑実験 油圧シミュレータで油圧基本理論を学び,種々の回路で用いられる油圧機器の基本動作を理解する.また潤滑油に関する基礎試験ができる.
13週 油圧・潤滑実験 油圧シミュレータで油圧基本理論を学び,種々の回路で用いられる油圧機器の基本動作を理解する.また潤滑油に関する基礎試験ができる.
14週 レポート整理 レポートを整理することで実験内容を理解できる.
15週 再実験 データ不具合があった場合には再実験を行い考察できる.
16週 レポート修正 レポート不具合があった場合には修正し考察できる.
後期
3rdQ
1週 熱力学・熱機関実験 熱力学,熱機関工学の基礎実験としてディーゼル機関およびガソリン機関のしくみ・燃費・熱効率・性能・燃焼工学の基礎が理解できる.
2週 熱力学・熱機関実験 熱力学,熱機関工学の基礎実験としてディーゼル機関およびガソリン機関のしくみ・燃費・熱効率・性能・燃焼工学の基礎が理解できる.
3週 熱力学・熱機関実験 熱力学,熱機関工学の基礎実験としてディーゼル機関およびガソリン機関のしくみ・燃費・熱効率・性能・燃焼工学の基礎が理解できる.
4週 金属材料 炭素鋼と合金鋼の熱処理後の冷却速度の違いによる組織と硬さの変化を調べて特徴を理解できる.また鉄の同素変態を熱膨張測定で理解できる.
5週 金属材料 炭素鋼と合金鋼の熱処理後の冷却速度の違いによる組織と硬さの変化を調べて特徴を理解できる.また鉄の同素変態を熱膨張測定で理解できる.
6週 金属材料 炭素鋼と合金鋼の熱処理後の冷却速度の違いによる組織と硬さの変化を調べて特徴を理解できる.また鉄の同素変態を熱膨張測定で理解できる.
7週 キャリア教育 日本企業の経営実態
日本企業の経営実態について理解できる.
8週 キャリア教育 再生可能エネルギー概論-1
再生可能エネルギーについての概要を学び理解することができる.
4thQ
9週 キャリア教育 再生可能エネルギー概論-2
再生可能エネルギーについての概要を学び理解することができる.
10週 メカトロ応用実験 3DCADと3Dプリンタを用い,サーボモータで動く二足ロボット用の追加パーツを設計,製作できる.
11週 メカトロ応用実験 3DCADと3Dプリンタを用い,サーボモータで動く二足ロボット用の追加パーツを設計,製作できる.
12週 メカトロ応用実験 3DCADと3Dプリンタを用い,サーボモータで動く二足ロボット用の追加パーツを設計,製作できる.
13週 レポート整理 レポートを整理することで実験内容を理解できる.
14週 再実験 データ不具合があった場合には再実験を行い考察できる.
15週 レポート修正 レポート不具合があった場合には修正し考察できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。4
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。4
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。4
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。4
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。4
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。4
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。4
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。4
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。4
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。4
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。4
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。4
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4

評価割合

レポート取組み状況合計
総合評価割合7030100
基礎的能力03030
専門的能力70070