機械製図Ⅱ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械製図Ⅱ
科目番号 R05M213 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 (教科書)林 洋次 他,「機械製図」,実教出版
(参考図書)適宜,プリントを配布
担当教員 坂本 裕紀

到達目標

(1) 製作図に寸法・公差・表面性状の指示が正しくできる.(定期試験と課題)
(2) 汎用的な機械要素をJIS等の規格に基づき図示できる.(定期試験と課題)
(3) 作図課題を通して機械要素の規格等の理解を深めるとともに、自主的,継続的な学習ができる.(課題)
(4) プログラム言語「スクラッチ」と工学知識を組み合わせたIoT製作においてアイデア創出・試作をし発表できる.(課題と発表)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1製作図に寸法・公差・表面性状の指示が正しくでき,また読み取ることもできる.製作図に寸法・公差・表面性状の指示が正しくできる.寸法・公差・表面性状を理解できない.
評価項目2汎用的な機械要素をJIS等の規格に基づき設計して図示できる.汎用的な機械要素をJIS等の規格に基づき図示できる.汎用的な機械要素を理解できない.
評価項目3作図課題を通して機械要素の規格等の理解を深めるとともに、組み立て図面の理解と継続的な学習ができる.作図課題を通して機械要素の規格等の理解を深めるとともに、継続的な学習ができる.機械要素の規格等の理解ができない.
評価項目4個人でアイデア創出,試作,発表ができる.個人でアイデア創出,発表ができる.個人でアイデア創出,試作,発表ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械製図Ⅱでは1年次の機械製図Ⅰで学んだ機械製図法を基礎として,各種機械要素の図面を作成する能力を養成する.まず,各種機械要素の特徴,用途をJIS規格と並行して学習し,作図課題によりJIS等で規格化された機械要素の製図を行う.
(科目情報)
関連科目 機械製図Ⅰ,機械製図Ⅲ,機構学
授業の進め方・方法:
(製図)
到達目標の(1)~(3)について,3回の定期試験と課題作図で評価する.
(ものづくり共創教育)
到達目標の(4)について,課題とプレゼンテーションで評価する.
スクラッチを使ってIoTゲームを作る競技を行う.課題(製作物の構想、試作等)は夏季休業中に実施する.
(事前学習)
教科書を用いて翌週の授業の予習を行っておくこと.
注意点:
(履修上の注意)
作図課題は,基本的に教科書の製図例を元に出題するが,各種条件を変更するのでJISで規格化されている寸法・公差・表面性状等を表から読み取り,作図する必要がある.課題作図が授業時間内で終わらない場合は,持ち帰って次の授業までに完成させること.
(自学上の注意)
授業時間内に正確な図を描くよう心がけること.
(ものづくり共創教育)
情報収集やアイデアは授業時間外の課題とする.

評価

(総合評価)
総合評価=製図評価+ものづくり共創教育評価
製図評価=0.55×(3回の定期試験の平均)+0.2×(課題点)
ものづくり共創教育評価=課題(個人の取り組み)15点+プレゼンテーション(グループ)10点
(単位修得の条件について)
総合評価が60 点以上を合格とする.
(再試験について)
総合評価が60点に満たない者に対して実施するが,製図課題を全て出したものについて行う.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 寸法公差,はめあい,幾何公差 寸法公差,はめあいの計算方法を理解でき,幾何公差の図示方法を理解できる.
2週 表面性状 表面性状の図示方法を理解できる.
3週 材料記号,質量計算 材料記号を理解し,立体図の質量計算ができる.
4週 スケッチ 簡単な機械部品をフリーハンドでスケッチし,それをもとにして製作図を作成できる.
5週 ねじの基本,規格,図示法 ねじの基本と規格を理解し,図示できる.
6週 ボルト・ナット ボルト・ナット等の図示,規格を理解できる.
7週 ボルト・ナット ボルト・ナット等の図示,規格を理解できる.
8週 前期中間試験 目的・到達目標(1)(2)
2ndQ
9週 小ねじ・止めねじ,座金,ざぐり 小ねじ・止めねじ,座金,ざぐりの用途と規格を理解できる.
10週 小ねじ・止めねじ,座金,ざぐり 小ねじ・止めねじ,座金,ざぐりの用途と規格を理解できる.
11週 キー・ピン,スプライン・セレーション キー・ピンの規格を理解し,軸や軸穴にキー溝を図示でき,スプライン・セレーションの用途について理解できる.
12週 軸継手・クラッチ 各種軸継手の特徴・用途を学び,規格に基づいて図示できる.
13週 滑り軸受・転がり軸受 滑り軸受と転がり軸受の特徴・用途による分類を理解できる.
14週 軸受の規格と図示法 軸受の図示,規格の指示ができる.
15週 前期期末試験 目的・到達目標(2)
16週 前期期末試験の解答と解説 分からなかった部分を把握し理解できる.
後期
3rdQ
1週 簡略図示法と密封装置 軸受の簡略図示法と密封装置の用途を理解できる.
2週 歯車の基礎 各種歯車の特徴・用途を理解できる.
3週 歯車の寸法計算と図示 歯車の寸法を計算し,図示できる.
4週 歯車の寸法計算と図示 歯車の寸法を計算し,図示できる.
5週 Vベルト・Vプーリ Vベルトとプーリの特徴・用途を学び,図示,規格の指示ができる.
6週 チェーン・スプロケット チェーンとスプロケットの特徴・用途を学び,図示,規格の指示ができる.
7週 ばね ばねの種類と用途を学び,図示,規格の指示が出来る.
8週 後期中間試験 目的・到達目標(2)
4thQ
9週 後期中間試験の解答と解説
ものづくり共創教育1
プログラム言語「スクラッチ」とボードゲームを組み合わせたIoT製作
後期中間試験の解答と解説.
アイデアのプリゼンテーションができる.
10週 ものづくり共創教育2 個人のアイデア種類別にグループ分けをして、グループでアイデアをさらに発展させることができる.
11週 ものづくり共創教育3 プログラム言語「スクラッチ」をグループで分担して製作できる.
12週 ものづくり共創教育4 プログラム言語「スクラッチ」をグループで分担して製作できる.
13週 ものづくり共創教育5 プログラム言語「スクラッチ」をグループで分担して製作できる.
14週 ものづくり共創教育6 グループで製作した作品をプレゼンテーションできる.
15週 (学年末試験)
16週 (学年末試験の解答と解説)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4前1,前2,前3
部品のスケッチ図を書くことができる。4前5
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4前6,前7,前10,前11,前12,前13,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後10,後11,後12

評価割合

製図(試験)製図(課題)課題(ものづくり)発表(ものづくり)合計
総合評価割合55201510100
基礎的能力00000
専門的能力55201510100
分野横断的能力00000