機械実習Ⅱ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械実習Ⅱ
科目番号 R05M214 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 (教科書) ゼロからはじめるシーケンス制御 ,熊谷 英樹,日刊工業新聞社.(メカトロ基礎のテーマで使用.)
(参考図書)実験テーマ毎でプリントを配布(実験の手引き・ガイドラインなど).
担当教員 中野 壽彦,山本 通,手島 規博

到達目標

(1) 機械技術への興味を喚起し,自ら学び考える意欲を育むこと.(レポート,取り組み状況)
(2) 工作機械の使用法を習得し,自らの手で安全に「ものづくり」ができるようになること.(レポート,取り組み状況)
(3) 旋盤での荒加工・仕上げ加工・溝加工・ねじ切りを体得する.(レポート,取り組み状況)
(4) アーク溶接の基礎を体得する(レポート,取り組み状況)
(5) 3DCADによって立体形状の把握と設計力を体得する(レポート,取り組み状況)
(6) シーケンサによる各種機械装置の制御方法を体得する.(レポート,取り組み状況)
(7) Officeソフトウェアを用いて報告書を作成する手順を体得する.(レポート,取り組み状況)
(8) JIS表記によるあらさと実際のあらさの対応関係を体得する.(レポート,取り組み状況)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標(1)の評価指標機械技術への興味を十分深く持ち,意欲をもって自ら学び考えることができる.機械技術への興味を持ち,自ら学び考えることができる.機械技術への興味を持てず,自ら学び考えることができない.
到達目標(2)の評価指標工作機械の使用法を十分理解し,自らの手で安全にモノづくりができる.工作機械の使用法の基本を理解し,自らの手で安全に基本的なモノづくりができる.工作機械の使用法の基本を理解できず,自らの手で安全にモノづくりができない.
到達目標(3)の評価指標旋盤により、鋼素材を使って外径の荒加工から,ミクロン単位での仕上げ加工,溝加工,ねじ切りを体得する.旋盤により、鋼素材を使って外径の荒加工から,ミクロン単位での仕上げ加工,溝加工,ねじ切りについて理解する旋盤により、鋼素材を使って外径の荒加工から,ミクロン単位での仕上げ加工,溝加工,ねじ切りについて理解できない
到達目標(4)の評価指標アーク溶接作業を通して,鋼素材の接合方法や,アーク溶接の基礎を体得するアーク溶接作業を通して,鋼素材の接合方法や,アーク溶接の基礎を理解するアーク溶接作業を通して,鋼素材の接合方法や,アーク溶接の基礎を理解できない
到達目標(5)の評価指標3DCADを使用して立体形状をモデリングすることにより,形状を把握でき、設計力を体得する3DCADを使用して立体形状をモデリングすることにより,形状の把握の仕方、設計法を理解する3DCADを用いた立体形状モデリングによる形状の把握の仕方、設計法を理解できない
到達目標(6)の評価指標シーケンサーによる誘導モータ,空気シリンダ,機械モジュールの制御方法を体得するシーケンサーによる誘導モータ,空気シリンダ,機械モジュールの制御方法を理解するシーケンサーによる誘導モータ,空気シリンダ,機械モジュールの制御方法を理解できない
到達目標(7)の評価指標エクセル,ワード,パワーポイントを用いて報告書を作成する手順を体得する.エクセル,ワード,パワーポイントを用いて報告書を作成する手順を理解する.エクセル,ワード,パワーポイントを用いて報告書を作成する手順を理解できない.
到達目標(8)の評価指標図面に記されたJIS表記によるあらさと実際のあらさとの対応関係を体得する図面に記されたJIS表記によるあらさと実際のあらさとの対応関係を理解する図面に記されたJIS表記によるあらさと実際のあらさとの対応関係を理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (D1) 説明 閉じる
学習・教育目標 (D2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械実習の目的は,「講義で学ぶ機械技術各分野の知識を総合的に理解し実行すること」と「好ましい作業態度,安全な作業習慣を体得すること」の二点である.本教科では,物作りの基本工程である①旋盤,②溶接,③NC機械,④メカトロニクス,⑤CADリテラシー・オフィスリテラシー,⑥計測について,1年で学んだ基礎をもとに製作課題に取り組む.
授業の進め方・方法:
クラスを10人前後で構成する4グループに分けて,1テーマ3週ずつで前期4テーマ・後期4テーマを順番に実施する(授業計画の実習順序はその一例である).

(事前学習)
機械実習安全のしおりを読んでおくこと.予習として各テーマに関連する基礎知識の学習を行うこと,
注意点:
(履修上の注意)
安全教育の手引きを読み,指導教職員の指示に従って安全に実習を行うこと.使用した器具,工具等の整理整頓を行うこと.
(自学上の注意)
レポート,提出課題に記入事項が適切に書き,提出期限を守ること.レポート作成を通して実験の復習をすること.

評価

(総合評価)
達成目標(1)~(4)について各テーマ点としては,レポートを70%,取り組み状況(各テーマのレポート表紙に明記)を30%として採点する.レポート提出がないテーマの評価点は0点とする.これら採点結果を100点満点で成績評価集計担当者がとりまとめ,各学生に対し,Σ(テーマ点×そのテーマの実施回数)/評価対象実験回数 を求めて,総合評価とする.
なおレポートは特別の事由がない限り,全て提出すること.
(単位の修得条件)
総合評価が60点以上で合格とする.
(再試験について)
原則,実施しない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
安全教育
各テーマについての概要,年間計画,実習に関する一般的注意,報告書の作成について説明する.
工作機械の取り扱いに関する安全対策について説明する.
2週 旋盤A 鋼素材を使って外径の荒加工から,ミクロン単位での仕上げ加工,溝加工,ねじ切りを体得する.
3週 旋盤A
4週 旋盤A
5週 溶接 アーク溶接作業を通して,鋼素材の接合方法や,アーク溶接の基礎を体得する。
6週 溶接
7週 溶接
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 3DCADリテラシー 3DCADを使用して立体形状をモデリングすることにより,形状を把握する力と設計力の向上を目指す.
10週 3DCADリテラシー
11週 3DCADリテラシー
12週 メカトロ基礎ⅠA シーケンサーによる誘導モータ,空気シリンダ,機械モジュールの制御を学ぶ.
13週 メカトロ基礎ⅠA
14週 メカトロ基礎ⅠA
15週 前期末試験(実施しない)
16週 試験解説(実施しない)
後期
3rdQ
1週 旋盤B 旋盤Aの継続
2週 旋盤B
3週 旋盤B
4週 メカトロ基礎ⅠB メカトロ基礎ⅠAの継続
グループで協力して搬送ロボットの組み立て,プログラム作成を行う
5週 メカトロ基礎ⅠB
6週 メカトロ基礎ⅠB
7週 オフィスリテラシー マイクロソフトエクセルを用いて計算シートの作成を行う.最後にマイクロソフトワードにより統合し,報告書を作成する手順を理解する.その際の発表資料をパワーポイントで作成し,電子ファイルで提出する手順を理解する.
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 オフィステラシー
10週 オフィスリテラシー
11週 計測 図面に記されたJIS表記によるあらさと実際のあらさとの対応関係を理解する.
12週 計測
13週 計測
14週 工場見学 地域の工場見学を行う.
15週 後期期末試験(実施しない)
16週 試験解説(実施しない)

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4前1
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4前1
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4前1
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4前2,前3,前4,後1,後2,後3,後11,後12,後13
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4前2,前3,前4,後1,後2,後3,後11,後12,後13
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4前2,前3,前4,後1,後2,後3,後11,後12,後13
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。4前5,前6,前7
アーク溶接の基本作業ができる。4前5,前6,前7

評価割合

レポート取り組み状況合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000