地理総合

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 地理総合
科目番号 R06M302 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 (教科書) 『わたしたちの地理総合』二宮書店 
(ワーク)『わたしたちの地理総合 ワークブック』二宮書店 
(地図帳)『詳解現代地図 最新版』二宮書店
担当教員 疇谷 憲洋

到達目標

(1)地図と地理情報について,情報収集や読み取り方,利用の仕方について理解することができる.
(2)自然環境や産業,言語,宗教,グローバル化等の観点から,生活や文化の多様性について理解したり表現したりすることができる.
(3)現代における地球規模の課題に対する論点を通して,その解決方法を判断し,論理的思考力を身につけることができる.
(4)防災・減災のほか持続可能な地域づくりの諸課題を把握し,その解決方法を自発的に探求することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価指標(1)地図と地理情報の理解と利用方法について十分理解し,自発的に用いようとする.地図と地理情報の理解と利用方法について概ね理解し,利用することができる.地図と地理情報の理解と利用方法についての理解が十分とは言えない.
評価指標(2)生活や文化の多様性について,あらゆる観点から十分に理解し,適切に表現できる.生活や文化の多様性について,いくつかの観点から概ね理解し,表現できる.生活や文化の多様性についての理解が十分とは言えない.
評価指標(3)地球規模の課題の解決方法について,十分な判断力と思考力が身についている.地球規模の課題の解決方法について概ね判断でき,思考することができる.地球規模の課題の解決方法についての判断が十分とは言えず,思考力も乏しい.
評価指標(4)持続可能な地域づくりの諸課題に対し,積極的かつ自発的に解決しようとする.持続可能な地域づくりの諸課題に対し,解決しようと試みる.持続可能な地域づくりの諸課題に対し,解決しようとする姿勢が乏しい.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (A1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地球の環境や気候の多様性を理解し,グローバルな観点に立って生活や文化の多様性について学ぶ.
各地域の産業,気候,言語や宗教を取り上げつつ比較検討する能力を養う.さらに,人口や資源・エネルギーの問題に代表される地球環境問題から,身近な地域の防災や特性に至る課題までを対象に,その過程や今後の方策を自発的に考察できる力を身につけることをめざす.
以下,「授業計画」に従って進める予定である.変更が生じる場合は,事前に示すこととし,理解度を鑑みつつ臨機応変に対応することも考えられる.
授業の進め方・方法:
教科書に沿って基礎的な事項を取り上げつつ,ワークブックで演習をして習得するように進める.適宜,地理学的観点を踏まえ,生活文化や宗教,民族,多様性といった観点から思考力・表現力を培う演習を行う.これらを通してグローバルな世界の様子を把握し,地域の課題を自身の力で解決できる力を身につける.
授業では教科書,ノート,ファイル(配布物を整理するため),ワークブック,地図帳を持参すること.(持ち物に記名をしておくこと.)
授業の冒頭では前回の授業の振り返りを行うので,復習をして臨むこと.さらに,授業で取り上げた課題に対する自身の考えが適切に表現できるようにノートにコメントをまとめておくこと.
(事前学習)前回の講義で示された予告に従い,教科書を読んだり,文献を調べておく.また,前回の復習も行ったうえで授業に臨むこと.
(事後学習)授業で示されたキーワードや考え方を復習し,ノートにまとめる.また,学んだ範囲のワークブックを解いて自身の理解度を確認する.
注意点:
授業内容が,みなさんが生きている「現在」を理解し,よりよく生きるために役に立つかどうか,つねに意識しながら授業を受けてください.
(ただし,すぐに役立つとは限りません.笑)

評価

(総合評価)定期試験2回分の平均点とする.
(再試験)総合評価が60点に満たない場合,再試験を行うことがある.実施方法や条件は授業中に説明する.
※一生懸命に授業や試験に取り組むと認められる者は,評価されるべきであると考える.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 自然環境と生活文化①地形と気候 地形と気候,植生の関係に注目し,ケッペンの気候区分や雨温図について理解する.
2週 自然環境と生活文化②気候と生活 気候区分についての理解を背景に,熱帯・乾燥帯における人びとの暮らしを理解する.
3週 自然環境と生活文化③気候と生活(続) 気候区分についての理解を背景に,温帯・寒帯における人びとの暮らしを理解する.
4週 産業の発展と生活文化①農業の地域性と生活文化
5週 産業の発展と生活文化②工業の地域性と生活文化 世界の農業・工業を中心に,産業の歴史や国際比較を通して,その成り立ちを理解する.
6週 経済成長・工業化による生活の変化 中国・東南アジアを事例に,アジアにおける工業化の進展と生活の変化について理解する.
7週 世界の言語と宗教 世界の多様な言語と宗教について,その特徴と分布に注目する.さらに,多文化共生の社会の実現に向けた課題を見つけ,それを解決する方法を探る.
8週 世界の多民族・多文化社会 世界の多様な言語と宗教について,その特徴と分布に注目する.さらに,多文化共生の社会の実現に向けた課題を見つけ,それを解決する方法を探る.
4thQ
9週 後期中間試験 第8週までの学習内容の到達目標を確認するため,上記4つの「評価項目」に基づいて実施する.
10週 後期中間試験の解説
グローバル化の進展と生活文化
中間試験の解説を通して,正しい理解を深める.グローバルな世界のつながりについて日常生活から理解する.
11週 地域統合による生活文化の変化 EUという地域統合の試みを通して,産業の変化や課題について理解する.
12週 グローバル化による成長と課題 20~21世紀にかけてのグローバル化を牽引したアメリカ合州国の多様性や産業の変化,合州国それ自体が抱える課題について理解する.
13週 世界の人口・食料問題 グローバル化した世界における全体的な人口増と,不均衡な発展がもたらす課題について理解し,その解決策について考察する.
14週 世界の居住・都市問題 都市における人口の集中がもたらす問題について理解し,その解決策について考察する.
15週 後期期末試験 第14週までの学習内容の到達目標を確認するため,上記4つの「評価項目」に基づいて実施する.
16週 後期期末試験の解説とまとめ 期末試験の解説を通して,正しい理解を深める.
地理の学習を通して,将来への展望を明らかにする.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後9,後11,後12,後13,後14,後15,後16
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3後2,後3,後7,後8,後9,後10,後11,後14,後15,後16
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
工学基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後15,後16
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3後1,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000