数学特論Ⅰ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 数学特論Ⅰ
科目番号 R06M513 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 (教科書)碓氷久 他,「はじめて学ぶベクトル空間」,大日本図書
担当教員 樋口 勇夫

到達目標

(1) ベクトル空間,線形写像などの基本的な概念を理解する. (定期試験・課題)
(2) 線形性の意味を理解し,応用の場面で線形代数を適用できるようになる. (定期試験・課題)
(3) 行列,行列式の基本的な計算ができる. (定期試験・課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標(1):線形代数の基本的概念空間や写像が,ベクトル空間や線形写像であるかどうか判定することができる.ベクトル空間,線形写像などの基本的な概念が理解できている.ベクトル空間,線形写像などの基本的な概念が理解できていない.
到達目標(2):線形代数の応用線形性の意味を理解し,応用の場面で線形代数を適用できる.線形性の意味を理解できており,線形代数の基本的計算ができる.線形性の意味を理解できていない.
到達目標(3):行列,行列式の計算行列,行列式の基本的な計算ができ,固有ベクトルや指数行列の計算ができる.行列,行列式の基本的な計算ができる.行列,行列式の基本的な計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B1) 説明 閉じる
JABEE 1.2(c) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2, 3年生で学んだ線形代数を, 一段高い見地に立って系統的に学ぶ.
抽象的な概念としてのベクトル空間を学ぶことにより,工学系数学の各所で出てくる線形性を横断的に見通せるようになることを目的とする.
(科目情報)
教育プログラム第2学年 〇科目
授業の進め方・方法:
パワーポイントまたは板書を中心とした対面授業の手法をとる.適宜計算練習を中心とした演習をおこなう.
(事前学習)
シラバスを参照し,教科書の該当ページを熟読して予習を行うこと.
注意点:
(履修上の注意)予習をして授業に出席すること.
(自学上の注意)線形代数の内容を復習しておくこと.

評価

(総合評価)
総合評価=(前期中間試験と前期末試験の平均)×0.8+(課題点20点満点)
(単位修得の条件について)
総合評価が60点以上を合格とする.
(再試験について)
再試験は原則として実施しない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 行列の基本変形 行列の基本変形ができる.
2週 行列式と線形独立 行列式の計算ができる.
線形独立の概念を理解できる.
3週 数ベクトル空間と基底 数ベクトル空間について理解し,
基底を求めることができる.
4週 内積と正規直交基底 一般的な内積のもとで正規直交基底を求めることが出来る.
5週 線形変換 線形変換の概念を理解できる.
6週 固有値と固有ベクトル 固有値と固有ベクトルを求めることができる.
7週 行列多項式と指数関数 行列の指数関数を求めることができる.フロベニウスの定理,ケーリー・ハミルトンの定理を理解し,応用した問題が解ける.
8週 練習問題 理解度を練習問題で確認する.
2ndQ
9週 前期中間試験 到達目標(1)(2)(3)
10週 前期中間試験の解説
線形写像
線形写像と表現行列について理解できる.
11週 部分空間の定義 部分空間の概念を理解できる.
12週 線形写像の像と核・直交補空間
線形写像の像と核について,基底と次元を求めることが出来る.直交補空間について理解できる.
13週 いろいろなベクトル空間
内積空間
いろいろなベクトル空間について理解できる.
内積空間について理解できる.
14週 練習問題 理解度を練習問題で確認する.
15週 前期期末試験 到達目標(1)(3)
16週 前期期末試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100