工学基礎

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 工学基礎
科目番号 0028 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 門田和雄著,基礎から学ぶ機械工学 キカイを学んでものづくり力を鍛える! (サイエンス・アイ新書) 新書 900円税別 : http://sciencei.sbcr.jp/archives/2008/09/si_1.html/参考図書:大矢浩史著, 図解雑学 機械のしくみ ナツメ社
担当教員 松本 佳久,小西 忠司

到達目標

機械工学に関する事物・現象に関わり,工学的な見方・考え方を働かせ,見通しをもって学習することなどを通して,機械工学に係わる事物・現象を工学的に探究するために必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す.
(1) 機械工学の事物・現象についての理解を深め,工学的に探究するために必要な計算・解析などに関する基本的な技能を身に付けるようにする.
(2) 計算などを行い,工学的に探究する力を養う.
(3) 機械工学の事物・現象に進んで関わり,工学的に探究する態度を養う.
(4) 自然環境の保全と科学技術の利用の在り方について工学的に考察することを通して,持続可能な社会をつくることが重要であることを認識力をを養う。
【達成目標と評価方法】
(1) 機構,材料,工作分野に関する専門用語と原理,特徴について理解する.(定期試験と課題)
(2) 課題を通して機構,材料,工作分野に関する知識を増やすとともに,継続的な学習ができる.(課題)
(3) 熱,流体,制御分野に関する専門用語と法則を理解できる.(定期試験)
(4) 熱,流体,制御分野に関する基本的な計算ができる.(定期試験)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安 総合評価80点以上標準的な到達レベルの目安 総合評価60点以上未到達レベルの目安 総合評価60点未満
評価項目1教員の説明で以下の項目が自力でできる。丈夫なキカイをつくるには教員追加指導や学習支援者の指導で左記ができる左記の目標が達成できない。
評価項目2教員の説明で以下の項目が自力でできる。キカイを動かすメカニズム教員追加指導や学習支援者の指導で左記ができる左記の目標が達成できない。
評価項目3教員の説明で以下の項目が自力でできる。上手にキカイをつくる教員追加指導や学習支援者の指導で左記ができる左記の目標が達成できない。
評価項目4教員の説明で以下の項目が自力でできる。水や空気に囲まれたキカイ教員追加指導や学習支援者の指導で左記ができる左記の目標が達成できない。
評価項目5教員の説明で以下の項目が自力でできる。熱の力で動かすキカイ教員追加指導や学習支援者の指導で左記ができる左記の目標が達成できない。

学科の到達目標項目との関係

情報技術、専門工学の基礎を身につける 大分高専学習教育目標(B2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学科は,機械工学を中心とした幅広い学問と豊富な実験実習により,先端技術を含んだ多分野に対応できる人材の養成を目的とするこの目的を達成するために,①機械の動きを解析・制御する技術,②材料をうまく利用する技術,③加工や製作の技術,④熱やエネルギーを利用する技術,⑤水や空気の流れを利用する技術,を中心とした学問・技術を教授し,これらを統合して社会に役立つものを設計・製作できる能力を培う。 「ものづくり」の基礎となる機械工学を学ぶことにより,ヒトは初めて「何らかのエネルギーの供給を受けて動く,形あるモノ」(例えば,ロボットなど)がつくれるようになる.本講義では,「機構」機械の動きを解析する技術,「材料」材料を上手く利用する技術,「工作」加工や製作の技術,「熱」熱やエネルギーを利用する技術,「流体」水や空気の流れを利用する技術,「制御」機械の動きを制御する技術などの視点から,機械工学を基礎から分かり易く解説する.
【関連科目】材料力学Ⅰ,工業力学,機構学,熱力学,水力学
授業の進め方・方法:
【松本】達成目標(1),(2)に向けた内容をプロジェクターによる資料提示,プリント配付による補足説明を加えながら,展開する.机上実験も実施し,理解を深める.
【小西】 1.原則として1コマ完結型とした講義を展開する 2.教科書と併用して,思考を整理したり促したり,思考の過程を振り返ることができる,到達目標達成評価プリントを使用する 3.主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)を創造する学習を導入する.
総合評価:A(松本担当)とB(小西担当)の平均が60 点以上の場合に合格とする.
注意点:
【松本】1.基本的にはプロジェクターと板書により講義を進める.資料も配付するので,授業ノートとともに整理する.2.教科書に載っていないことも試験に出すので,注意すること.
【小西】1.学生は本講義の受講に際して「学問的誠実性に対する約束」に署名して担当教員に提出すること 2.「課題」は原則として講義終了時に提出すること 3.総合評価は課題および試験で行う 4.講義を欠席した場合,未到達レベルの目安(不可)の場合は,その講義の到達目標を達成するために補講および課題を行うこと

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 機構,材料,工作分野【松本担当】
第1章 丈夫なキカイをつくるには
キカイとは何か,その全体像が理解できる
2週 第1章 丈夫なキカイをつくるには キカイにはたらく力を理解できる
3週 第1章 丈夫なキカイをつくるには <話題> 同じ太さの鉄,アルミニウム,銅の針
金を使って,金属の特徴をり,曲げに強い断面とは,如何なるものかを理解できる
4週 第2章 キカイを動かすメカニズム キカイの運動の種類を理解できる
5週 第2章 キカイを動かすメカニズム 電車のパンタグラフや,自動車のワイパー,エンジン内部の動き,何が同じで何が違うのを考え,機械で簡単に出来て,電気では簡単に出来ないことを理解できる
6週 第3章 上手にキカイをつくるには
キカイをどのような加工法で実現するのかが理解できる
7週 第3章 上手にキカイをつくるには 機械を隅々まで詳しく見て,機械実習で機械工場
を見渡し,機械や自分の手を使って,自らどんなことが出来るか調べ理解できる
8週 後期中間試験 第1章〜第3章の範囲から出題する
4thQ
9週 熱,流体,制御分野【小西担当】
第5章 水や空気に囲まれたキカイ pp.113-120
流体の性質,密度,圧力について理解できる
10週 第5章 水や空気に囲まれたキカイ
pp.121-130
流体の力学,浮力,パスカルの原理,層流と乱流,連続の法則,ベルヌーイ定理について理解できる
11週 第5章 水や空気に囲まれたキカイ
pp.131-136
流体で働くキカイ,航空機,水車,風車,ポンプ,油空圧機器について理解できる
12週 第6章 熱の力で動かすキカイ
pp.137-144
熱の性質,熱の力学について理解できる
13週 第6章 熱の力で動かすキカイ
pp.144-159
熱で働くキカイについて理解できる
14週 アクティブラーニング 課題解決的な学習、既習事項を活用する学習,自分の考えを発表・交流する機会, 「できたこと」「わかったこと」の振り返り,日常生活、社会生活への広がり
15週 後期期末試験 第5章〜第6章の範囲から出題する
16週 後期期末試験の解答と解説 第5章〜第6章の範囲の前期期末試験の解答と解説をする

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験【松本】課題【松本】課題【小西】試験【小西】合計
総合評価割合4010050100
基礎的能力1000010
専門的能力301005090