概要:
(実践的教育科目)
この科目は,企業にて電力設備の保守並びに点検,改善提案を担当していた教員が,その経験を活かし高耐圧半導体の種類や特性,大電力スイッチングなどについて講義形式で授業を行うものである.
パワーエレクトロニクスとは,電力用半導体デバイスを用いた電力変換及びその制御を行う工学である.近年の電力用半導体デバイスの発達と共にこの分野の技術発展は著しく,我々の生活に深く浸透している.本講座では,電力用半導体デバイス,電力変換回路,その応用について学ぶ.
授業の進め方・方法:
小テストと定期試験の平均にて評価を行う.
注意点:
上記の教科書以外にも,優れた参考書が多数ある.電気主任技術者試験問題等を参考に演習を繰り返し行うと良い.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1.1パワーエレクトロニクスの意味と特徴 |
パワーエレクトロニクスの意味と特徴について説明できる.
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2週 |
1.2理想スイッチとしての電力用半導体デバイス |
理想スイッチについて理解し説明できる.
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3週 |
2.1 整流ダイオード 2.2 パワートランジスタ |
整流ダイオード,パワートランジスタの特性について理解し,説明できる.
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4週 |
2.3 サイリスタ 2.4 GTO |
サイリスタ,GTOの特性について理解し,説明できる.
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5週 |
2.5 パワーMOS-FETとIGBT 2.6 パワーモジュール |
MOS-FET,IGBTの特性について理解し,説明できる.
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6週 |
3.1 整流回路 |
整流回路について理解し,説明できる.
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7週 |
3.2 直流チョッパ回路 3.3 インバータ回路 |
各種電力変換装置の特性について理解し,説明できる.
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8週 |
少テスト |
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2ndQ |
9週 |
3.4 直流チョッパ回路とインバータ回路 |
直流チョッパ回路について動作原理を理解し,説明できる.
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10週 |
3.5 サイクロコンバータ回路 |
PWM制御について動作原理を理解し,説明できる.
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11週 |
4.1 直流電源装置 4.2 無停電電源装置 |
各種電力変換回路において力率を変化させた場合の出力について計算できる.
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12週 |
4.3 スイッチングレギュレータ |
電源装置へ応用する際の電力の質について理解する.
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13週 |
5.1 可変速駆動方式の種類 5.2 直流,誘導,同期電動機の可変速 駆動 |
可変速駆動方式の速度制御原理,使用する電力変換,制御装置の構成,可変速駆動特性について説明できる.
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14週 |
6.1 家電・民生機器への応用 エアコン,調理器,蛍光ランプ |
家電・民生機器におけるパワーエレクトロニクス技術について説明できる.
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15週 |
前期期末試験 |
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16週 |
前期期末試験の解答と解説 |
前期期末試験で理解不足を認識し,説明できる.
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 4 | |
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 4 | |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 4 | |
直流機の原理と構造を説明できる。 | 4 | |
誘導機の原理と構造を説明できる。 | 4 | |
同期機の原理と構造を説明できる。 | 4 | |
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。 | 4 | |
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。 | 4 | |
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。 | 4 | |
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。 | 4 | |
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。 | 4 | |
電力システムの経済的運用について説明できる。 | 4 | |
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | |
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | |
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | |
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。 | 4 | |
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 4 | |