概要:
微分積分学を用いたニュートン力学を学ぶ.微分を用いた質点の運動方程式を立て,解くことについて学習する.また,大きさがある物体の運動方程式についても学び,慣性モーメントが計算できるようになることを目的としている.
授業の進め方・方法:
空気抵抗のある物体の投げ上げ運動や,単振り子などの単振動など基本的な運動について,実際に微分を用いた質点の運動方程式を立て解くことを実践し,解法を解説する.後半では剛体の運動について学習し,多重積分を用いた慣性モーメントの計算などを身につける.
以上について,レポート課題を通じて学習ができ,自ら解析し問題を解く力を養う.
(事前学習)
教科書を読んで,教科書内の「問」を読んでできるものは解いておく.
注意点:
(履修上の注意)
微分積分学は,一般的な運動の記述のために必要不可欠な道具である.数学と物理学の知識を総動員し,物理現象の「微分積分を用いた数学的記述」に慣れるようにする.そのためにも微分積分学の復習は不可欠である.
(自学上の注意)
課題は自力で解いた後,自己採点し提出する.自己学習を通じ学習意欲と取組姿勢の分かるレポートの作成を心がける.間違ったところは,間違えた理由を明記した上で,必ずやり直す.ただし課題は,期限を過ぎ解答を配った後も受け取るが,無効とする。つまり評価点は0になる.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
質点と座標系 |
質点と座標系について理解できる.
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2週 |
変位・速度・加速度 |
変位・速度・加速度の定義を理解できる.
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3週 |
変位・速度・加速度 |
変位・速度・加速度の定義を理解できる.
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4週 |
ニュートンの運動の法則 |
微分を用いたニュートンの運動方程式について理解できる.
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5週 |
簡単な運動 |
斜方投射、斜面を滑る拘束系の運動など,一定の力が働いているときの質点について,ニュートンの運動方程式を立てて解くことができる.
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6週 |
簡単な運動 |
空気抵抗などがある質点の運動について,ニュートンの運動方程式を立てて解くことができる.
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7週 |
単振動 |
単振り子の運動方程式をたてて,解くことができる.
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8週 |
単振動 |
調和振動子の運動方程式を立てて,解くことができる.
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2ndQ |
9週 |
減衰振動
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振動に摩擦が入ったときどのように減衰していくのか理解できる.
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10週 |
仕事 |
エネルギーと仕事の概念を理解する.
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11週 |
保存力と位置エネルギー |
位置エネルギーの定義と保存力ついて,理解できる.
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12週 |
位置エネルギーの意味 |
位置エネルギーから力が求められ,位置エネルギーの存在する条件を理解できる.
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13週 |
運動エネルギー |
運動エネルギーについて理解し,仕事と運動エネルギーの変化の関係を導くことができる.
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14週 |
力学的エネルギー保存則 |
力学的エネルギー保存則を理解し,ニュートンの運動方程式から導くことができる.
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15週 |
前期期末試験
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16週 |
前期期末試験の解答と解説
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分からなかった部分を把握し理解できる.
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後期 |
3rdQ |
1週 |
実験の説明 |
実験の説明を行う.
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2週 |
実験第一回
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直線電流による磁界,比電荷の測定, コンデンサー,ニュートン環, ボルダの振り子, 地磁気の水平分力,光の波長.
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3週 |
実験第二回 |
直線電流による磁界,比電荷の測定, コンデンサー,ニュートン環, ボルダの振り子, 地磁気の水平分力,光の波長.
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4週 |
実験第三回
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直線電流による磁界,比電荷の測定, コンデンサー,ニュートン環, ボルダの振り子, 地磁気の水平分力,光の波長.
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5週 |
運動量と力積
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運動量の力積の定義について理解できる.
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6週 |
運動量保存 |
運動方程式から運動量保存則を導くことができる.
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7週 |
質点系の運動 |
質点系の運動方程式について理解できる.
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8週 |
力のモーメント |
力のモーメントの定義を,外積を用いて理解できる.
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4thQ |
9週 |
(後期中間試験) |
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10週 |
角運動量 |
角運動量の定義を,外積を用いて理解できる.
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11週 |
回転運動の方程式 |
質点の回転を,回転の運動方程式を使って記述できることを理解する.
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12週 |
剛体のつりあい |
剛体のつりあい状態を調べ,理解する.
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13週 |
慣性モーメント |
慣性モーメントを理解し,計算する.
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14週 |
剛体の回転運動 |
滑車の運動や剛体が坂を転がる運動を解くことができる.
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15週 |
後期期末試験 |
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16週 |
後期期末試験の解答と解説 |
分からなかった部分を把握し理解できる.
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。 | 3 | |
自然科学 | 物理 | 力学 | 物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 3 | |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 3 | |
力のモーメントを求めることができる。 | 3 | |
角運動量を求めることができる。 | 3 | |
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。 | 3 | |
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。 | 3 | |
重心に関する計算ができる。 | 3 | |
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。 | 3 | |
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。 | 3 | |
物理実験 | 物理実験 | 実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 3 | |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 3 | |
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | |