到達目標
(1) 電気回路ⅠⅡで学んだ回路理論の計算力を増し,基本的な回路計算が容易にできる.(定期試験)
(2) 電気回路Ⅲで学ぶ項目について,概念や理論を理解し,基本的な計算ができる.(定期試験)
(3) 電気回路Ⅲで学ぶ項目について,概念や理論がなぜ生まれたのかを理解できる.(定期試験)
(4) 演習問題を通して理解を深めるとともに,継続的な学習ができるようにする.(課題)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 電気回路ⅠⅡで学んだ回路理論の計算力を増し,基本的および応用的な回路計算が容易にできる. | 電気回路ⅠⅡで学んだ回路理論の計算力を増し,基本的な回路計算が容易にできる. | 電気回路ⅠⅡで学んだ回路理論の計算力を増し,基本的な回路計算が容易にできない. |
評価項目2 | 電気回路Ⅲで学ぶ項目について,概念や理論を理解し,基本的および応用的な計算ができる. | 電気回路Ⅲで学ぶ項目について,概念や理論を理解し,基本的な計算ができる. | 電気回路Ⅲで学ぶ項目について,概念や理論を理解し,基本的な計算ができない. |
評価項目3 | 電気回路Ⅲで学ぶ項目について,概念や理論がなぜ生まれたのかを理解でき,説明できる. | 電気回路Ⅲで学ぶ項目について,概念や理論がなぜ生まれたのかを理解できる. | 電気回路Ⅲで学ぶ項目について,概念や理論がなぜ生まれたのかを理解していない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
2年生で学んだ電気回路Ⅱの続きの各種定理の続きとして,「電圧源と電流源,重ね合わせの原理,テブナンとノルトンの定理,相反性,最大電力供給の定理」を学び,さらに「二端子対網」,「三相交流回路」,「フーリエ級数」を学ぶ.電気回路の計算力をつけることはもちろんのこと,なぜこのような理論がうまれてきたのかを考えることによって,電気回路理論をより深く理解する.
授業の進め方・方法:
(事前学習)
演習と並行して行う.授業中および自宅学習によって,前回までの授業内容について完全理解に努めること.
注意点:
(履修上の注意)
配布するプリントは,授業を聞きながら大事な点を書き込んだり,問題を解いたりするのに使用するが,整理してファイリングしておくこと.定期試験では期間中に学習した内容を中心に「電気回路Ⅱ」など過去に学んだ内容も含む.
(自学上の注意)
実力をつけるため適宜課題を出すので,理解して解いて提出すること.電気回路Ⅱは本教科の前提となる教科であるから常日頃から十分復習しておくこと.
評価
(総合評価)
4回の定期試験の単純平均を80点に換算し,これに課題20点を加えて100点満点で評価する.
(単位修得の条件)
総合評価が60点以上で合格とする.
(再試実施条件)
総合評価が60点未満,かつ宿題を半分以上提出している学生に再試験を行い,60点以上取得で合格とする.正当な理由なく定期試験を欠席した者や不正行為により不合格となった者には再試験は行わない.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
第1章 電気回路の諸法則 1.1 電圧源と電流源を用いた回路 |
第1章 電圧源と電流源を用いた回路を学び,両電源が混在した回路の計算ができる.
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2週 |
1.2 重ね合わせの原理 |
線形回路において成り立つ重ね合わせの原理を学び,実際の回路に適用して計算ができる.
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3週 |
1.3 テブナンの定理とノルトンの定理Ⅰ |
テブナンの定理とノルトンの定理を学び,実際の回路に適用して計算ができる.
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4週 |
1.4 テブナンの定理とノルトンの定理Ⅱ |
テブナンの定理とノルトンの定理を学び,実際の回路に適用して計算ができる.
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5週 |
1.5 相反性 |
電気回路の相反性について理解し,実際の回路に適用して計算ができる.
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6週 |
1.6 最大電力供給の定理Ⅰ |
直流回路の最大電力供給の定理が理解でき,実際の回路に適用して計算ができる.
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7週 |
1.7 最大電力供給の定理Ⅱ |
交流回路の最大電力供給の定理が理解でき,実際の回路に適用して計算ができる.
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
第2章 二端子対網 2.1 二端子対網の表現 |
二端子対網について,その表現法と伝送的性質を理解できる.
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10週 |
2.2 諸パラメータを用いた計算 |
二端子対網の諸パラメータを使って,二端子対網を含む回路の導出計算ができる.
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11週 |
2.3 諸パラメータの導出方法Ⅰ |
二端子対網の諸パラメータ(K行列)を導出できる.
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12週 |
2.4 諸パラメータの導出方法Ⅱ |
二端子対網の諸パラメータ(K行列)を導出できる.
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13週 |
2.5 諸パラメータの導出方法Ⅲ |
二端子対網の諸パラメータ(K行列)を導出できる.
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14週 |
2.6 縦続接続とでデシベル表示による計算 |
二端子対網を縦続接続した回路の導出計算ができる.また,デシベル表示での計算ができる.
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15週 |
前期期末試験 |
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16週 |
前期期末試験の解答と解説 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
第2章 三相交流回路 2.1 三相交流とは何か |
第2章 三相交流とはどんなものかを理解し,相電圧,線間電圧,線電流を説明でき,三相交流回路の解析には電気回路Ⅰで学んだ閉路解析法,節点解析法が使えることを理解できる.
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2週 |
2.2 三相交流回路の計算Ⅰ |
三相交流回路を閉路解析法,節点解析法で解析でいることを理解し,実際に適用して計算できる.
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3週 |
2.3 三相交流回路の計算Ⅱ |
三相交流回路をより容易に解析するための方法として,ΔY変換を理解し,実際の三相交流回路に適用して計算できる.
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4週 |
2.4 三相交流回路の計算Ⅲ |
三相交流回路が送る電力について計算できる.
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5週 |
2.5 三相交流電力と対称三相 |
対称三相回路では計算が簡単になることを理解し,実際の回路に適用して計算ができる.
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6週 |
2.6 なぜ三相交流なのか |
大電力の送電や回転磁界を作るのに三相交流が便利のよいことを理解できる.
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7週 |
第3章 フーリエ級数 3.1 異なる周波数の正弦波の和 |
第3章 周波数の比が整数比であるような正弦波の和は周期波になることを学んだ後,周期波の表現法をいくつか学ぶ.また,電気回路により周期波がどのような処理をされるのかを通して,伝達関数の意味を理解する.最後に,一般の周期波のフーリエ展開について学ぶ.
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8週 |
3.2 周期波と電気回路 |
周波数が整数比の正弦波を足し合わせることで,歪波(複雑は周期波形)を作り出せることを理解できる.
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4thQ |
9週 |
後期中間試験
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10週 |
3.3 歪波を電源とする電気回路の交流計算 |
歪波を電源とした場合の電気回路の交流計算ができる.
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11週 |
3.4 フーリエ級数の求め方 |
歪波を正弦波に分解する方法を学び,実際に分解する計算ができる.
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12週 |
3.5 フーリエ級数の求め方 |
歪波を正弦波に分解する方法を学び,実際に分解する計算ができる.
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13週 |
3.6 フーリエ級数の求め方 |
歪波を正弦波に分解する方法を学び,実際に分解する計算ができる.
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14週 |
3.7 フーリエ級数展開の技 |
一つのフーリエ級数展開の式を様々な波形のフーリエ級数展開に転用することができる.
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15週 |
後期期末試験 |
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16週 |
試験解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。 | 3 | 前7 |
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。 | 4 | 前2 |
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。 | 4 | 前3,前4 |
電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5 |
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 4 | 後3,後4 |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 4 | 後2,後3,後4,後5 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |