技術者倫理・技術史

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 技術者倫理・技術史
科目番号 R03E403 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 (教科書)北原義典「はじめての技術者倫理 未来を担う技術者・研究者のために」講談社
担当教員 野田 佳邦

到達目標

(1)科学技術と人間社会との関わりについて理解を深める。(定期試験により評価)
(2)科学者としての社会に対するモラルを身につける。(定期試験により評価)
(3)技術者としての社会に対する責任を自覚する。(定期試験により評価)
(4)あるべき技術者像を身につける。(定期試験により評価)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1科学技術と人間社会との関わりについて理解を深めて他者に説明できる。科学技術と人間社会との関わりについて理解できる。科学技術と人間社会との関わりについて理解ができない。
評価項目2技術者としての社会に対するモラ ルを身につけて他者に説明できる 。技術者としての社会に対するモラルを身につけることができる。技術としての社会に対するモラルを身につけることができない。
評価項目3技術者としての社会に対する責任 を自覚して他者に説明できる。技術者としての社会に対する責任を自覚できる。技術者としての社会に対する責任を自覚できない。
評価項目4あるべき技術者像を身につけて、他者に説明できる。あるべき技術者像を身につけることができる。あるべき技術者像を身につけることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (A2) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(b) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
(実践的教育科目)
この科目は、特許庁におけるIT関連の特許審査実務経験および弁理士資格を有する教員が、知的財産行政等の経験を織り交ぜて、講義形式で行うものである。近年、科学技術者の倫理性が問われる事例が多々見受けられる。本講義では、こうした技術と倫理に関わるさまざまな問題について、教科書を通し、また事例を考慮して、技術者としてのあり方を学習する。
(科目情報)
教育プログラム第1学年 ◎科目
授業の進め方・方法:
達成目標の(1)~(4)について定期試験で評価する。総合評価が60点以上を合格とする。
(事前学習)
技術者倫理に関するニュースをチェックし、自分なりの考えを持つこと。
注意点:
新聞などで技術者倫理に関する記事をチェックし、関心を持つこと。

評価

(総合評価)
総合評価=0.5☓(中間試験)+0.5☓(前期末試験)。総合評価が60点以上を合格とする。
(再試験)
再試験は実施しない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 技術者倫理とは 技術者倫理の概要について理解できる。
2週 研究倫理、説明責任 研究倫理と説明責任について理解できる。
3週 知的財産(特許、意匠、商標、営業秘密等) 知的財産の中でも特許、意匠、商標、営業秘密等について、それぞれの制度の役割について理解できる。
4週 知的財産(著作権) 知的財産の中でも著作権について、制度の概要を理解できる。
5週 内部告発、製造物責任、ヒューマンエラー 内部告発、製造物責任、ヒューマンエラーについて理解できる。
6週 化学、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーと倫理 化学、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーといった分野の倫理について理解できる。
7週 情報倫理(情報化社会におけるルール) 情報化社会特有の法律など、ルールについて理解できる。
8週 情報倫理(情報化社会におけるビジネス)
中間試験対策
ITを活用したビジネスについて知り、情報保護の重要性を理解できる。
2ndQ
9週 中間試験
10週 中間試験の解説
情報倫理(グループディスカッション1)
情報化社会における仮想事例を用いたグループディスカッションを通じて、情報倫理に対する理解を深めることができる。
11週 情報倫理(グループディスカッション2) 情報化社会における仮想事例を用いたグループディスカッションを通じて、情報倫理に対する理解を深めることができる。
12週 情報新技術と倫理 人工知能、ビッグデータ等の最新技術と倫理について理解できる。
13週 環境保全、多様性社会、持続可能性 環境保全、多様性社会、持続可能性について理解できる。
14週 技術史
期末試験対策
技術史について理解できる。
15週 期末試験
16週 期末試験の解答と解説 分からなかった部分を把握し理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3前2
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3前2
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3前1
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3前1
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3前7,前8,前11,前12
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3前13
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3前14
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前14
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前14
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3前14
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3前3,前4
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3前3,前4
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3前5
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3前5
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3前14
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3前14
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3前15
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力900000090
専門的能力0000000
分野横断的能力100000010