到達目標
(1) 電気回路の直流回路に関する基本的な計算ができる.(定期試験)
(2) 各種エネルギーと電気エネルギーの関係や電力について理解し,基本的な計算ができる.(定期試験)
(3) キャパシタの性質について理解できる.(定期試験)
(4) 演習問題を通して理解を深めるとともに,継続的な学習ができるようにする.(課題)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
目的・到達目標(1)の評価指標 | 電気回路の直流回路に関する応用問題が計算ができる. | 電気回路の直流回路に関する基本的な計算ができる. | 電気回路の直流回路に関する基本的な計算ができない. |
目的・到達目標(2)の評価指標 | 各種エネルギーと電気エネルギーの関係や電力について理解し,応用問題が計算ができる. | 各種エネルギーと電気エネルギーの関係や電力について理解し,基本的な計算ができる. | 各種エネルギーと電気エネルギーの関係や電力について理解しいるが,基本的な計算ができない. |
目的・到達目標(3)の評価指標 | キャパシタの性質について理解でき,説明することができる. | キャパシタの性質について理解できる. | キャパシタの性質について理解できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
電気回路は電気電子工学を学ぶ者にとって非常に重要な基礎科目である.電気回路は多岐に渡るため,4年次まで発展的に講義を行う.1年次では,直流回路の計算,エネルギーと電力,2年生から始まる交流理論の基礎となるキャパシタとインダクタのうち,キャパシタの性質について学ぶ.
(科目情報)
関連科目 電気回路Ⅱ
授業の進め方・方法:
演習と並行しながら進めていく.自ら問題を解いて,分からないことは先延ばしせずに,授業中に質問したり放課後に質問にきたりすること.
(事前学習)
中学物理の復習,特に各種エネルギーに関する関係をよく復習しておくこと.
(再試実施条件)
総合評価が50点以上60点未満で,宿題を半分以上提出している学生に再試験を行い,60点以上取得で合格とする.正当な理由なく定期試験を欠席した者や不正行為により不合格となった者には再試験は行わない.
注意点:
電気回路Ⅰは電気電子工学科における多くの教科の基礎となるため,演習と課題を多く取り入れて完全理解に努めている.わからないところは先延ばしにせずに,必ず質問すること.実力をつけるため課題は必ず全て解答して提出する.課題は自力で解くことを期待するが,分からない問題は空白で提出するのではなく,必ず質問に来ること.
評価
(総合評価)
総合評価=(2回の定期試験の平均点)×0.8 + (課題の平均点) × 0.2
(再試実施条件)
総合評価が50点以上60点未満で,宿題を半分以上提出している学生に再試験を行い,60点以上取得で合格とする.正当な理由なく定期試験を欠席した者や不正行為により不合格となった者には再試験は行わない.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
中学校の理科(電気)の復習 オームの法則
|
中学校の理科(電気)の復習を行う.
|
2週 |
抵抗の直列・並列接続,合成抵抗 |
オームの法則を用いて,抵抗の合成の方法を計算できる.
|
3週 |
分圧の定理と分流の定理 |
抵抗が直列に接続されているとき,各抵抗にかかる電圧の求め方や,抵抗が並列になっているとき各抵抗に流れる電流の求め方を計算できる.
|
4週 |
キルヒホッフの法則を用いた解析法Ⅰ(枝電流法) |
複雑な回路になったときに,各抵抗にかかる電圧や流れる電流をオームの法則だけで求めることは困難となる.こうした複雑な回路の電圧電流を求める方法としてキルヒホッフの法則を学び,枝電流法を使って計算できる.
|
5週 |
キルヒホッフの法則を用いた解析法Ⅱ(枝電流法) |
キルヒホッフの法則の解析法についての学習の続きを行い,枝電流法を使って計算できる.
|
6週 |
キルヒホッフの法則を用いた解析法Ⅰ(閉路解析法) |
キルヒホッフの法則の解析法についての学習の続きを行い,閉路解析法を使って計算できる.
|
7週 |
キルヒホッフの法則を用いた解析法Ⅱ(閉路解析法) |
キルヒホッフの法則の解析法についての学習の続きを行い,閉路解析法を使って計算できる.
|
8週 |
キルヒホッフの法則を用いた解析法Ⅰ(節点解析法) |
キルヒホッフの法則の解析法についての学習の続きを行い,節点解析法を使って計算できる.
|
4thQ |
9週 |
中間試験 |
|
10週 |
キルヒホッフの法則を用いた解析法Ⅱ(節点解析法) |
キルヒホッフの法則の解析法についての学習の続きを行い,節点解析法を使って計算できる.
|
11週 |
キルヒホッフの法則を用いた解析法Ⅲ(節点解析法) |
キルヒホッフの法則の解析法についての学習の続きを行い,節点解析法を使って計算できる.
|
12週 |
エネルギー,電力,電力量,ジュール熱 電気抵抗と抵抗率・導電率 |
電気を利用してモータを回したり,電熱線を熱したりすることができる.こうした仕事(エネルギー)や仕事率(電力)と電圧・電流の関係を計算できるようになる.また,電気エネルギー,位置エネルギー,運動エネルギー,熱エネルギー,の関係についても理解する.
|
13週 |
キャパシタの基礎 キャパシタの直列・並列接続
|
キャパシタについて学ぶ.キャパシタが電荷を貯める原理やどのくらいの電荷を貯めることができるかを計算できる.キャパシタを直列接続や並列接続した場合に電荷を貯める能力はどのようになるのかを計算できる. なお,インダクタも抵抗やキャパシタと並んで基本となる素子であるが,1年次の電気回路では時間の関係上学べないので2年次の電気回路Ⅱの最初に勉強する.
|
14週 |
キャパシタの充電と放電 |
RC直列回路において,キャパシタへの充電と放電の過渡現象について理解し説明できる.
|
15週 |
期末試験 |
|
16週 |
試験解説 |
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 電気 | オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。 | 3 | 後1,後2 |
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。 | 3 | 後2 |
ジュール熱や電力を求めることができる。 | 3 | 後12 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 4 | 後1,後2 |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 4 | 後2,後3 |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11 |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | 後2,後3 |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 4 | 後12 |
網目電流法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | 後6,後7 |
節点電位法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | 後8,後10,後11 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |