電磁気学Ⅱ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電磁気学Ⅱ
科目番号 R04E415 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 (教科書) 「電磁気学Ⅱ」 佐藤秀則 ・田中大輔/(参考図書) 山口昌一郎,「基礎電磁気学」,電気学会
担当教員 田中 大輔

到達目標

(1) ベクトル解析を理解し,電磁気学の諸法則をベクトルを用いて表記できる.(定期試験と課題)
(2) Maxwellの方程式を基礎にして電磁気学の諸法則の導出や諸問題の解答ができる.(定期試験と課題)
(3) 電磁波やダイポールアンテナの解析を通して変動する電磁場の理論の基礎が理解できる.(定期試験と課題)
(4) 電磁気学の理論構造を理解できる.(定期試験と課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
目的・到達目標(1)の評価指標ベクトル解析を理解し,電磁気学の諸法則をベクトルを用いてよく表記できるベクトル解析を理解し,電磁気学の諸法則をベクトルを用いて表記できるベクトル解析を理解し,電磁気学の諸法則をベクトルを用いて表記できない
目的・到達目標(2)の評価指標Maxwellの方程式を基礎にして電磁気学の諸法則の導出や諸問題の解答がよくできるMaxwellの方程式を基礎にして電磁気学の諸法則の導出や諸問題の解答ができるMaxwellの方程式を基礎にして電磁気学の諸法則の導出や諸問題の解答ができない
目的・到達目標(3)の評価指標電磁波やダイポールアンテナの解析を通して変動する電磁場の理論の基礎がよく理解できる電磁波やダイポールアンテナの解析を通して変動する電磁場の理論の基礎が理解できる電磁波やダイポールアンテナの解析を通して変動する電磁場の理論の基礎が理解できない
目的・到達目標(4)の評価指標電磁気学の理論構造をよく理解できる電磁気学の理論構造を理解できる電磁気学の理論構造を理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B2) 説明 閉じる
JABEE 1.2(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1.2(g) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
(授業の概要)
電磁気学Ⅰで学んだ諸法則は関連性があり,類似した点もあり,これらの構造をベクトル解析を用いて統一的,体系的に理解することを目指す.また電磁気学はベクトル解析を学ぶ上でも適した理論であり,ベクトル解析を学ぶこともこの講義の目的の一つである.また電磁波やダイポールアンテナの解析を通して動電磁場の理論の基礎を身につける.
(科目情報)
教育プログラム:第1学年◎科目
授業の進め方・方法:
(授業の進め方)
プリントしたテキストを配布し,これに沿って授業する.板書した内容をノートする必要はないが,消去可能なカラーボールペンを使って,テキストの重要な点にマークをいれたり,必要事項を書き加えたりするとよい.
(事前学習)
前回学んだことを必ず復習すること.また,次回行う内容についてテキスト・ノートを読むことで事前学習を行うこと.
毎回ではないが多くの回で課題を出すので締め切りまでに所定の場所に提出すること.
注意点:
(履修上の注意)
◯予習では,①週ごとの到達目標を確認,②テキストをざっと読む,③新規の用語にチェックをいれる,などをしておくとよい.
◯授業中でも疑問な点があればすぐに質問してよい.
◯課題があるときは課題に応えることで復習し,課題がない時はテキストに付されている例題と解答を参考に復習しておくとよい.
(自学上の注意)
◯週ごとの到達目標を意識して自習するとよい.
◯図書館などを利用して関連の図書や雑誌に親しんでおくとよい.
◯わからないことがあったら放課後などを利用して担当教員に質問するとよい.

評価

(定期試験)
定期試験の試験範囲はその期に学んだ内容を主とするが,以前に学んだ内容も含める.
(総合評価)
総合評価100点=課題点10点分+定期試験の成績90点分(それまでの定期試験の素点を前期中間:前期期末:後期中間:学年末=1:2:3:4の比率で加重平均)
※単位取得の条件として課題の6割以上の提出が必要.
(再試験)
総合評価が60点に満たない者に対して再試験を実施する(1回).再試験の結果が60点以上の者は総合評価を60点に更新する.
ただし,正当な理由なく定期試験を欠席した者や不正行為により不合格となった者には再試験は実施しない.
(追認試験について)
追認試験は4年時に電磁気学Ⅱの総合評価が60点に満たない学生に対して実施し,60点以上取得で合格とする.
正当な理由なく欠席した学生,無断欠席した学生に対しての再試験は実施しない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.01 ベクトル場とスカラー場 ベクトル場とスカラー場の表現を理解できる
2週 1.02 電磁気学の基礎 電磁気学の諸法則を理解できる
3週 1.03 場の積分 場の積分を理解し,計算できる
4週 1.04 スカラー場の勾配 スカラー場の勾配を理解し,計算できる
5週 1.05 Gaussの法則とベクトル場の発散Ⅰ 発散を計算できる
6週 1.06 Ampereの法則とベクトル場の回転Ⅰ 回転を計算できる
7週 1.07 ベクトル場の発散Ⅱ 発散の意味を理解しできる
8週 1.08 ベクトル場の回転Ⅱ 回転の意味を理解できる
2ndQ
9週 前期中間試験 目的・到達目標(1)(2)
10週 前期中間試験の解答と解説
1.09 Gaussの定理とStokesの定理
11週 1.10 変位電流とMaxwell方程式 Maxwell方程式の一つ一つの式の意味を理解できる
12週 2.01 Maxwell方程式から Maxwell方程式から電磁気学の重要法則を導くことができる
13週 2.02 静電場,静磁場の方程式 Maxwell方程式からPoisson方程式を導くことができる
14週 これまでの復習
15週 前期期末試験 目的・到達目標(1)(2)
16週 前期期末試験の解答と解説
後期
3rdQ
1週 2.03 Poisson方程式とLaplace方程式
Poisson方程式の意味を理解し,簡単な場合にその解を導くことができる
2週 2.04 Poisson方程式の解 Poisson方程式の解の
導出過程を理解できる
3週 2.05 ベクトルポテンシャルの例 ベクトルポテンシャルの意義を理解できる
4週 2.06 導体系とコイル系 導体系,コイル系の諸量の線形性を理解できる
5週 2.07 静電場と静磁場のエネルギー 導体系,コイル系のエネルギーを理解できる
6週 2.08 静電磁場のエネルギーと力 導体系,コイル系のエネルギーと力の関係を理解できる
7週 3.01 面電流による平面電磁波 面電流による平面電磁波について理解できる
8週 後期中間試験 目的・到達目標(1)(2)
4thQ
9週 後期中間試験の解答と解説
3.02 波動方程式
波動方程式についての一般的知識を理解できる
10週 3.03 Maxwell方程式の解 動電磁場の電磁場の解を理解できる
11週 3.04 電磁場のエネルギー 動電磁場の電磁場のエネルギーとポインティングベクトルの関係を理解できる
12週 3.05 ダイポールアンテナからの電磁波の放射Ⅰ ダイポールアンテナの解析ができる
13週 3.06 ダイポールアンテナからの電磁波の放射Ⅱ ダイポールアンテナの解析ができる
14週 これまでの復習
15週 後期期末試験 目的・到達目標(1)(2)(3)(4)
16週 後期期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4前2,前5
静電エネルギーを説明できる。4後5,後6,後11
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。4前6
ローレンツ力を説明できる。4前2
磁気エネルギーを説明できる。4後5,後6,後11
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4前2,前11

評価割合

試験課題合計
総合評価割合9010100
基礎的能力9010100