到達目標
(1) 単位法等の測定の基礎について説明できる.(定期試験)
(2) 測定誤差の原因について理解し,その除去が出来るようになる.(定期試験)
(3) 有効数字の扱い及び統計処理が出来るようになる.(定期試験)
(4) 各種計器の測定原理について理解する.(定期試験)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
目的・到達目標(1)の評価指標 | 単位法等の測定の基礎について理解し,扱えるようになる. | 単位法等の測定の基礎について理解する. | 単位法等の測定の基礎について理解していない. |
目的・到達目標(2),(3)の評価指標 | 測定誤差の原因及び統計処理について理解し,その除去および処理が出来るようになる. | 測定誤差の原因及び統計処理について理解する. | 測定誤差の原因及び統計処理について理解していない. |
目的・到達目標(4)の評価指標 | 各種計器の測定原理について理解し,適当な環境に合わせた計測方法を考えることができる. | 各種計器の測定原理について理解する. | 各種計器の測定原理について理解していない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育目標 (B2)
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JABEE 1.2(d)(1)
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教育方法等
概要:
(実践的教育科目)
この科目は,企業にて受電設備の保守並びに点検,改善提案を担当していた教員が,その経験を活かし計測に必要な周辺知識などについて講義形式で授業を行うものである.
計測技術は,近年大きな進歩を遂げ,現代の産業基盤を担う必要不可欠な技術の1つである.電気回路の電圧電流測定を行う場合,計器の接続により被測定回路へ影響を与えることになる.その影響を最小又は補償することが電気計測の本質である.ここでは,各種計測の原理を理解し,工学実験等において知識を活かせるよう学習を行う.
(科目情報)
教育プログラム第1学年 ◎科目
実践的教育科目
授業の進め方・方法:
板書を基本として適宜演習を行う.優れた参考書が多数あるので,電気主任技術者試験問題等を参考に演習を繰り返し行うと良い.
(事前学習)
テレビ,インターネットを等して本講義に関わる周辺知識を得ておくこと.
注意点:
(履修上の注意)
板書を行うこと.
(自学上の注意)
常に新しい知識を得られるようにしておくこと
工学実験等にて,実機をもって復習をしておくこと.
評価
(総合評価)
4回の定期試験(平均)にて評価を行う.
(単位習得の条件について)
総合評価が60点以上を単位習得の条件とする.
(再試験について)
原則として再試験は実施しない.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1.測定の基礎 測定と計測の関係
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測定と計測の違いについて説明できる.
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2週 |
1.測定の基礎 単位
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国際単位系について,その歴史を踏まえ書き方を含め説明できる.
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3週 |
1.測定の基礎 誤差 |
有効数字について,誤差を踏まえながら説明できる.誤差の原因である,系統誤差,偶然誤差について説明できる.
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4週 |
1.測定の基礎 統計処理 |
統計処理について理解し,その処理ができる.
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5週 |
2.直流計器 可動コイル型 |
指示計器ついて理解し,測定方法について説明できる.
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6週 |
2.直流計器 電圧計,電流計,内部抵抗
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電圧計電流計の内部抵抗を理解し,計測時にどのような影響を及ぼすかについて学ぶ.
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7週 |
3.電位差計法 差動電圧,電位差計
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電位差計法を理解し,計測時にどのような影響を及ぼすかについて説明できる.
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
4.直流ブリッジ ホイートストンブリッジ
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直流ブリッジについて理解し説明できる.
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10週 |
5.積算計器,記録計器 |
可動鉄片形,電流力計形計器について説明できる.
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11週 |
6.交流計器 整流計器,熱電形
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整流計器,静電形計器について説明できる.
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12週 |
7.抵抗の測定 抵抗器
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各種抵抗の測定方法についてまとめ,環境に応じた測定について説明できる
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13週 |
7.抵抗の測定 四端子測定法
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四端子抵抗,三端子抵抗の場合の計測方法について説明できる
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14週 |
8.高抵抗の測定,特殊な抵抗の測定 |
高抵抗の測定,特殊な抵抗の測定について説明できる.
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15週 |
前期期末試験 |
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16週 |
前期期末試験の解答と解説 |
前期期末試験での理解不足を理解する.
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後期 |
3rdQ |
1週 |
9.インピーダンス素子の測定 交流ブリッジ
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インピーダンス素子を零位法で精確に測定する方法(ブリッジ,Qメータ)について説明できる.
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2週 |
10.電力の測定 |
無効電力,有効電力についてその意味を踏まえながら説明でき,電力量する方法を説明できる.
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3週 |
11.計器用増幅器 OPアンプ
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負荷のエネルギー消費について,交流直流の場合に分けて説明できる.
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4週 |
11.計器用増幅器 負帰還増幅
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測定すべき小さい信号を増幅器で拡大して測る方法について説明できる.
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5週 |
12.陰極線オシロスコープ 二現象観測 |
オシロスコープの動作原理について,その測定原理を踏まえながら説明できる.
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6週 |
12.陰極線オシロスコープ リサジュー波形
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リサジュー波形について説明できる.
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7週 |
後期中間試験 |
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8週 |
13.ディジタル計測 |
ディジタル表現の利点と欠点及び量子化について説明できる.
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4thQ |
9週 |
13.ディジタル計測 コンバータ |
A/D及びD/Aコンバータの原理について説明できる.
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10週 |
14.波形とスペクトル |
スペクトルについて説明できる.
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11週 |
15.カウンタ |
パルス発生の仕組みとカウンタの原理について説明できる.
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12週 |
17.信号とノイズ ノイズ,信号検出法
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正弦波では無い波形の性質を調べ,その測定方法について説明できる.
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13週 |
18.計測システムと変換器 |
各種測定器の原理,それに付随する知識について説明できる
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14週 |
19.計測とは何か. |
これまでの学習を踏まえ,計測すべき対象と環境について説明できる,
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15週 |
後期期末試験 |
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16週 |
後期期末試験の解答と解説 |
後期期末試験での理解不足を理解する.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 計測 | 計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。 | 4 | 前1,後14 |
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。 | 4 | 前3 |
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。 | 4 | 前2 |
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。 | 4 | 前2 |
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。 | 4 | 前1,前5 |
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。 | 4 | 前6 |
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。 | 4 | 後8,後9 |
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。 | 4 | 前7 |
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。 | 4 | 前9 |
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。 | 4 | 後2 |
電力量の測定原理を説明できる。 | 4 | 後2 |
オシロスコープの動作原理を説明できる。 | 4 | 後5,後6 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 70 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |