電気回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 電気回路Ⅱ
科目番号 30E211 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 佐藤秀則,他 「電気回路教室」,森北出版/大野克郎,他 「大学課程 電気回路(1)」,オーム社
担当教員 清武 博文

到達目標

(1) 電気回路の基礎知識および計算能力を身に付ける.(定期試験と課題)
(2) 授業項目に関連した諸現象について知見を深め,応用数学的取扱いを理解する.(定期試験と課題)
(3) 演習問題を通して理解を深めるとともに,自主的・継続的な学習ができるようにする.(定期試験と課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電気回路の基礎知識および計算能力を身に付ける.電気回路の基礎知識および計算能力を身に付け,応用問題を解けること電気回路の基礎知識および計算能力を身に付け,基本問題を解けること電気回路の基礎知識および計算能力を身に付けたが,基本問題が解けない
授業項目に関連した諸現象について知見を深め,応用数学的取扱いを理解する.授業項目に関連した諸現象について知見を深め,応用数学的取扱いができること授業項目に関連した諸現象について基本的な知見を深めること授業項目に関連した諸現象について基本的な知見が得られていないこと
演習問題を通して理解を深めるとともに,自主的・継続的な学習ができるようにする.演習問題を通して理解を深めるとともに,課題を全て提出すること演習問題を通して理解を深めるとともに,課題を6割提出すること演習問題を通して理解を深めるとともに,課題を6割提出できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1年次に学んだ電気回路Ⅰを基礎に,電気電子工学科で最も重要な理論の一つである交流回路の考え方を学ぶ.第1章はこの科目の核心となる章で,交流回路がどういった回路なのか,基礎となる物理,計算方法などを学ぶ.第2章では様々な応用問題を類型的に取扱い,交流回路の基礎固めをする.第3章では回路解析を容易にするいくつかの定理を調べ,回路解析のおもしろさを知る.
授業の進め方・方法:
電気回路Ⅱは電気電子工学科の基礎教科となるため,演習を多く取り入れて完全理解に努めている.わからないところは先延ばしにせずに,必ず質問して下さい.実力をつけるため課題は必ず全て解答して提出すること.課題は自力で解くことを期待するが,必ず質問に来ること.

最終成績= (4回の定期試験の単純平均) ×0.8+ (課題提出点) ×0.2
総合評価が60点以上を合格とする.
再試験は総合評価が40点以上60点未満の学生に対して実施する.
注意点:
受講後,配布プリントの問題を全て3回以上解くこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 交流回路とは 交流とはどのようなものか理解できること
2週 正弦波交流 交流回路計算の基本となる複素数の表示法と加減乗除計算を理解できること
3週 正弦波交流 交流回路計算の基本となる複素数の表示法と加減乗除計算を理解できること
4週 正弦波交流の和 正弦波交流の和について理解できること
5週 正弦波交流の和 正弦波交流の和について理解できること
6週 回路素子の働き Ⅰ キャパシタはどのような性質を持つのかを,電圧・電流・電力の瞬時値の変化で理解できること
7週 回路素子の働き Ⅰ キャパシタはどのような性質を持つのかを,電圧・電流・電力の瞬時値の変化で理解できること
8週 前期中間試験 60点以上とる
2ndQ
9週 前期中間試験の解答と解説
回路素子の働き Ⅰ
前期中間試験のやり直しを行うこと
キャパシタはどのような性質を
持つのかを,電圧・電流・電力の瞬時値の変化で理解できること
10週 回路素子の働き Ⅱ インダクタはどのような性質を持つのかを,電圧・電流・電力の瞬時値の変化で理解できること
11週 回路素子の働き Ⅱ インダクタはどのような性質を持つのかを,電圧・電流・電力の瞬時値の変化で理解できること
12週 回路素子の働き Ⅱ インダクタはどのような性質を持つのかを,電圧・電流・電力の瞬時値の変化で理解できること
13週 交流回路の計算 具体的な交流回路の計算やフェーザ表示について理解できること
14週 交流回路の電力Ⅰ 交流回路における電圧・電流の関係をもとにして,交流電力の基礎を理解できること
15週 前期期末試験 60点以上とる
16週 前期期末試験の解答と解説 前期期末試験のやり直しを行うこと
後期
3rdQ
1週 交流回路の電力Ⅱ 交流回路の電力の表現や計算法について理解できること
2週 交流回路の電力Ⅱ 交流回路の電力の表現や計算法について理解できること
3週 変成器と理想変成器 変成器の表現と理想変成器について理解できること
4週 変成器と理想変成器 変成器の表現と理想変成器について理解できること
5週 変成器と理想変成器 変成器の表現と理想変成器について理解できること
6週 変成器と理想変成器 変成器の表現と理想変成器について理解できること
7週 アドミタンス 並列回路の計算で大きな力になるアドミタンスについて理解できること
8週 後期中間試験 60点以上とる
4thQ
9週 後期中間試験の解答と解説
大きさの問題と位相の問題
前期期末試験のやり直しを行うこと
定められた大きさや位相を実現するための素子の計算法を理解できること
10週 大きさの問題と位相の問題 定められた大きさや位相を実現するための素子の計算法を理解できること
11週 大きさの問題と位相の問題 定められた大きさや位相を実現するための素子の計算法を理解できること
12週 最大値問題と一定値問題 電圧や電流の最大値問題や一定問題を計算法を理解できること
13週 最大値問題と一定値問題 電圧や電流の最大値問題や一定問題を計算法を理解できること
14週 ブリッジ回路 様々なブリッジの平衡条件の求め方について理解できること
15週 後期期末試験 60点以上とる
16週 後期期末試験の解答と解説 後期期末試験のやり直しを行うこと

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4後14
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4前2,前3
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4前2,前3
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4前3
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4前7,前12,前13
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4前2,前3
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4前3,前6,前7,前10,前11,前12,後10
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4前6,前7,前11,前12,前13,後7,後10
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4前8,前13
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4前8,前13
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4後3,後4,後5
理想変成器を説明できる。4後6
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4前14,後1,後2
網目電流法を用いて回路の計算ができる。4前6,前7,後3,後4,後5
節点電位法を用いて回路の計算ができる。4前14,後2,後5

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力20525
専門的能力601575
分野横断的能力000