電気回路Ⅴ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気回路Ⅴ
科目番号 10029 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 大野ら,「大学課程電気回路(1)」,オーム社.配布プリント.
担当教員 佐藤 秀則

到達目標

(1) これまでに学んだ電気回路に関する基礎力を増す.(課題演習,定期試験)
(2) 授業項目に関連した諸現象について知見を深め,理論的な理解ができる.(課題演習,定期試験)
(3) 演習問題を通して理解を深めるとともに,継続的な学習ができるようにする.(課題演習,定期試験)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1これまでに学んだ電気回路に関する基礎力をよく増すことができるこれまでに学んだ電気回路に関する基礎力を増すことができるこれまでに学んだ電気回路に関する基礎力を増すことができない
評価項目2授業項目に関連した諸現象について知見を深め,理論的な理解がよくできる授業項目に関連した諸現象について知見を深め,理論的な理解ができる授業項目に関連した諸現象について知見を深め,理論的な理解ができない
評価項目3演習問題を通して理解を深めるとともに,継続的な学習がよくできる演習問題を通して理解を深めるとともに,継続的な学習ができる演習問題を通して理解を深めるとともに,継続的な学習ができない

学科の到達目標項目との関係

自主的,継続的に学習する能力 JABEE基準1(2)(g) 説明 閉じる
(分野別要件(工学(融合複合・新領域))基礎工学の知識・能力 JABEE基準2.1(1) 説明 閉じる
情報技術、専門工学の基礎を身につける 大分高専学習教育目標(B2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
線路は導体であり静電気的には同電位であるが,駆動電源が時間的に変化する場合は線路の電圧,電流は波の形で伝わる.前期はこのような分布定数線路の物理と時空間解析法およびフェーザ解析法を学ぶ.後期の前半は各種の回路解析法をグラフ理論の基礎の上に総合的に理解し,具体的な回路解析をできるようにする.後期後半は解析法とは逆の立場の各種の回路合成法について学ぶ.
授業の進め方・方法:
ワークブック(配布プリント)を中心に授業を展開する.
過去の試験問題を配布するので,毎回の授業の後確認し復習しておく.
注意点:
達成目標の(1)~(3)について,4回の定期試験と課題で評価する.
評価=(4回の定期試験の1:2:3:4の比率で加重平均)×0.9+(課題点)×0.1.この評価を持って総合評価とする.上記の評価が40点以上の者は,再試験を受けることができ,再試験が60点以上の者の総合評価は60点とする.総合評価が60点以上を合格とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.01 線路を伝わる波の物理 ○線路を伝わる波のイメージを電子の動きや電圧,電流の変化から理解する.
2週 1.02 波動方程式 ○波が波動方程式を満たすこと,弦や分布定数線路において波動方程式が得られることを理解する.
3週 1.03 波の反射 ○波の反射を物理的に理解する.
4週 1.04 電圧・電流のダイアグラム ○電圧・電流分布の変化を理解する.
5週 1.05 波の透過 ○波の透過を物理的に理解する.
6週 1.06 定在波の物理 ○定在波を物理的に理解する.
7週 1.07 フェーザを用いた解法Ⅰ ○分布定数線路において時空間の正弦変化をフェーザを用いて解法できる.
8週 1.08 フェーザを用いた解法Ⅱ ○時空間の正弦変化を,境界条件を考慮して解くことができる.
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 前期中間試験の解答と解説
1.09 有限長線路の共振と固有振動
○有限長線路に特徴的な共振と固有振動を理解する.
11週 1.10 スミスチャートによる解法 ○スミスチャートを用いた定常解析を理解する.
12週 1.11 スミスチャートの理論 ○スミスチャートそのものを理解する.
13週 1.12 電信方程式 ○損失のある場合の伝播について理解する.
14週 1.13 復習
15週 前期期末試験
16週 前期期末試験の解答と解説
後期
3rdQ
1週 2.01 回路解析法Ⅰ
2週 2.02 回路解析法Ⅱ
3週 2.03 回路解析法Ⅲ
4週 2.04 回路解析法Ⅳ
5週 2.05 回路解析法Ⅴ
6週 2.06 復習
7週 2.07 復習
8週 後期中間試験
4thQ
9週 後期中間試験の解答と解説
3.01減衰器,整合回路の設計
10週 3.02 1ポートのLC回路合成Ⅰ
11週 3.03 1ポートのLC回路合成Ⅱ
12週 3.04 LCフィルタ合成Ⅰ
13週 3.05 LCフィルタ合成Ⅱ
14週 3.06 復習
15週 後期期末試験
16週 後期期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合9010100
基礎的能力401050
専門的能力50050
分野横断的能力000