形式言語理論

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 形式言語理論
科目番号 30S520 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリントを配布する.
担当教員 徳尾 健司

到達目標

(1) 有限オートマトンと正規言語について理解する.(定期試験と小テスト)
(2) プッシュダウンオートマトンと文脈自由言語について理解する.(定期試験と小テスト)
(3) Turing機械と計算可能性について理解する.(定期試験と小テスト)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
(1) 有限オートマトンと正規言語について理解する.有限オートマトンと正規言語について,他者に説明できるレベルで理解している.有限オートマトンと正規言語について,講義で取り上げた例題を解くことができる.有限オートマトンと正規言語について,基本的な概念の定義や用語の定義を述べることができない.
(2) プッシュダウンオートマトンと文脈自由言語について理解する.プッシュダウンオートマトンと文脈自由言語について,他者に説明できるレベルで理解している.プッシュダウンオートマトンと文脈自由言語について,講義で取り上げた例題を解くことができる.プッシュダウンオートマトンと文脈自由言語について,基本的な概念の定義や用語の定義を述べることができない.
(3) Turing機械と計算可能性について理解する.Turing機械と計算可能性について,他者に説明できるレベルで理解している.Turing機械と計算可能性について,講義で取り上げた例題を解くことができる.Turing機械と計算可能性について,基本的な概念の定義や用語の定義を述べることができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B1) 説明 閉じる
JABEE 2.1(1)② 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では,記号処理を行う機械と,そのような機械によって処理される言語の関係について学ぶ.ここで学ぶ数学的概念はプログラミング言語の設計やコンパイラの構成を行う際の理論的基盤となる.

(科目情報)
教育プログラム 第2学年 ◎科目
授業時間 23.25時間
関連科目 論理数学,情報数学,計算理論,数理論理学(専攻科)
 
授業の進め方・方法:
原則として毎回,授業内容の理解を問う小テストを実施するので,授業を良く聞いて理解に努めること.

(参考図書)
[1] Sipser, M., Introduction to the Theory of Computation, PWS Pub. Co.
[2] シプサ,M., 計算理論の基礎,共立出版.
[3] ホップクロフト, J. 他,オートマトン 言語理論 計算論 I [第2版],サイエンス社.
[4] ホップクロフト, J. 他,オートマトン 言語理論 計算論 II [第2版],サイエンス社.
[5] 川添愛,白と黒のとびら,東京大学出版会.
[6] Stuart, T., アンダースタンディング コンピュテーション,オライリー・ジャパン.

(再試験について)
前期末試験終了後の適切な時期に実施する.受験資格者については試験解説時にアナウンスする.
 
注意点:
(履修上の注意)
配布プリントを整理するためのクリアファイル(A4サイズ)を用意すること.

(自学上の注意)
参考図書の必要箇所を参照して予習・復習を行うこと.授業内容は [1] に基づく.[2] は [1] の邦訳.[3][4] はこの分野の標準的な教科書の一つ.[5] は形式言語理論を学べるファンタジー小説.[6] はプログラミング (Ruby) を通して実践的に形式言語理論と計算理論を学べる本.
 

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション 予備知識を確認する.
2週 有限オートマトンと正規言語 有限オートマトンと正規言語について理解する.
3週 正規演算 有限オートマトンと正規言語について理解する.
4週 非決定性有限オートマトン 有限オートマトンと正規言語について理解する.
5週 正規表現 有限オートマトンと正規言語について理解する.
6週 非正規言語 有限オートマトンと正規言語について理解する.
7週 プッシュダウンオートマトン プッシュダウンオートマトンと文脈自由言語について理解する.
8週 復習と応用演習
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 前期中間試験の解答と解説
11週 文脈自由言語 プッシュダウンオートマトンと文脈自由言語について理解する.
12週 Turing機械 Turing機械と計算可能性について理解する.
13週 決定可能言語 Turing機械と計算可能性について理解する.
14週 停止問題 Turing機械と計算可能性について理解する.
15週 前期期末試験
16週 前期期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野システムプログラム形式言語の概念について説明できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
オートマトンの概念について説明できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11
形式言語が制限の多さにしたがって分類されることを説明できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
正規表現と有限オートマトンの関係を説明できる。4前2,前3,前4,前5

評価割合

試験小テスト合計
総合評価割合7030100
専門的能力7030100