概要:
電気の基礎,力学ともに微分積分法により記述されるが,微積分は運動の記述のためニュートンが構築した数学的手法である. 1年生から学んできた数学と物理の知識を総動員することで,基礎となる数理モデルをつくり, その表式や得られた解から現象の背後にある物理をイメージできるようにする.
授業の進め方・方法:
教科書を読み予習してくることを前提として講義を進める.できるだけ多くの物理現象に例に挙げ,物理的なものの見方に慣れる.後期の初めには実験を行い,実験レポートの書き方を習得する.授業中に重要事項を説明し,問題を解くことにより,身につけさせる.そして課題を課すことにより,自学自習の習慣が身に着くようにする.実験レポートを書くことにより,科学レポートの基礎を身につける.
(事前学習)
応用物理実験は,必ず事前に実験書に目を通し予習してから挑むこと.
注意点:
(履修上の注意)
教科書だけではどうしても理解が深まらないので,演習問題等を適宜解く.予習,復習を行うこと.
実験レポートは不適切なのものは書き直して再提出すること.実験レポートが不備がなければ合格とする.実験レポート3回のうち2回以上不合格のまま点検期間を過ぎた場合は未修得とする.
(自学上の注意)
問題集専用ノートをつくり,自ら進んで問題を解く.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
静電場① |
電荷と電荷保存が説明でき,電荷を求めることができる.
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2週 |
静電場② |
クーロンの法則が説明でき,静電気力が計算できる.
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3週 |
静電場③ |
電場を理解し,ガウスの法則が説明できる.
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4週 |
静電場④ |
ガウスの法則を用いた応用計算ができる.
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5週 |
電位① |
電位について説明でき,電位を求めることができる.
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6週 |
電位② |
等電位や,点電荷が周りに作る電位について表式を書くことができ,さまざまな問題に適用できる.
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7週 |
導体と静電場① |
導体とキャパシターの役割を説明できる.
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
前期中間試験の解答と解説 |
正答に至らなかった箇所を理解する.
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10週 |
導体と静電場② |
キャパシターの仕組みを理解し,電場や電気容量などの物理量を求めることができる.
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11週 |
誘電体と静電場 |
誘電体,不導体の違いを理解し,誘電分極の機構を説明できる.
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12週 |
位置・速度・加速度① |
位置,速度,加速度の関係が微分と積分により関連付けられていることを理解し,相互に計算ができる.
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13週 |
位置・速度・加速度② |
位置,速度,加速度などの量が微分方程式にどのように入るか理解することができる.
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14週 |
微分方程式と積分① |
簡単な微分方程式の物理の問題を解くことができる.
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15週 |
前期期末試験 |
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16週 |
前期期末試験の解答と解説 |
誤答や分からなかった問題を復習して理解する.
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後期 |
3rdQ |
1週 |
応用物理実験のテキスト配布と説明 |
実験テキストを配布して,実験およびテキストの内容を確認する.実験の狙いが説明できる.
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2週 |
実験第一回目 |
直線電流による磁界,比電荷の測定,コンデンサー,ニュ ートン環,ボルダの振り子,光の波長測定から1テ ーマを行う.
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3週 |
実験第二回目 |
直線電流による磁界,比電荷の測定,コンデンサー,ニュ ートン環,ボルダの振り子,光の波長測定から1テ ーマを行う.
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4週 |
実験第三回目 |
直線電流による磁界,比電荷の測定,コンデンサー,ニュ ートン環,ボルダの振り子,光の波長測定から1テ ーマを行う.
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5週 |
微分方程式と積分② |
微分方程式と積分の関係を理解し,物理学で用いられる現象に合わせて数式で表せることができる.
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6週 |
微分方程式と積分③ |
物理学で問題となる微分と積分を理解して,使いこなせることができる.
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7週 |
簡単な微分方程式の解① |
物理学で出てくる微分方程式を簡単な物理現象に適用でき,それを解くことができる.
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8週 |
簡単な微分方程式の解② |
空気抵抗を受けて自由落下する物体について,運動方程式を立て微分方程式として解くことができる.
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4thQ |
9週 |
簡単な微分方程式の解③ |
振動現象を記述する2階常微分方程式について学び,一般解を解くことができる.
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10週 |
振動① |
単振動と単振り子の運動について,数学的な表現で周期などの物理量を表せられる.
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11週 |
振動② |
単振動に関するさまざまな問題を解くことができる.
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12週 |
振動③ |
減衰振動について,運動方程式の解の時間発展を求めることができる.
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13週 |
振動④ |
臨界制動と過減衰を表す解を得ることができる.また,微分方程式中のパラメータの大小関係により,異なる振舞いの解として現れることを示すことができる.
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14週 |
振動⑤ |
強制振動について解の時間発展が求められる.共振の条件を理解し,数学的記述が物理現象をどう捉えているか説明できる.
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15週 |
後期期末試験 |
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16週 |
後期期末試験の解答と解説 |
誤答や分からなかった箇所を理解する.
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。 | 3 | |
自然科学 | 物理 | 力学 | 物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。 | 3 | |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 3 | |
電気 | 導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。 | 3 | |
電場・電位について説明できる。 | 3 | |
クーロンの法則が説明できる。 | 3 | |
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。 | 3 | |
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。 | 3 | |
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。 | 3 | |
ジュール熱や電力を求めることができる。 | 3 | |
物理実験 | 物理実験 | 実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 3 | |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 3 | |
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
電子・原子に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | |