工学実験Ⅳ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 工学実験Ⅳ
科目番号 R03S320 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 情報工学科で作成した「実験・演習マニュアル」を用いる.最初の実験の際に配布する.実験には毎回持参すること.
担当教員 十時 優介,井上 優良

到達目標

(1) 電子回路シミュレーションソフトウェアの使い方と,トランジスタ,J-FETの増幅回路を理解する.(レポート)
(2) 増幅回路の入出力特性,周波数特性,バイアス電圧などの測定を行い,データ処理法を学ぶ.(レポート,取組状況)
(3) 自然言語処理の基礎となる正規表現,キーワード抽出法,ベクトル空間モデルについて理解する.(レポート)
(4) 実験の目的を理解し,個人の創造性を発揮し,グループで協力して遂行する.(レポート,取組状況)
(5) 実験で必要な技能を身につける(取組状況)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電子回路シミュレーションソフトウェアの使い方と,トランジスタ,J-FETの増幅回路を十分に理解している.電子回路シミュレーションソフトウェアの使い方と,トランジスタ,J-FETの増幅回路を理解する.電子回路シミュレーションソフトウェアの使い方と,トランジスタ,J-FETの増幅回路を理解していない.
評価項目2増幅回路の入出力特性,周波数特性,バイアス電圧などの測定を行い,データ処理法を十分に学んでいる.増幅回路の入出力特性,周波数特性,バイアス電圧などの測定を行い,データ処理法を学ぶ.増幅回路の入出力特性,周波数特性,バイアス電圧などの測定を行い,データ処理法を学んでいない.
評価項目3自然言語処理の基礎となる正規表現,キーワード抽出法,ベクトル空間モデルについて使いこなせる.自然言語処理の基礎となる正規表現,キーワード抽出法,ベクトル空間モデルについて理解する.自然言語処理の基礎となる正規表現,キーワード抽出法,ベクトル空間モデルについて理解していない.
評価項目4実験の目的を理解し,個人の創造性を発揮し,グループで協力して遂行し,実際に課題解決できる..実験の目的を理解し,個人の創造性を発揮し,グループで協力して遂行する.実験の目的を理解し,個人の創造性を発揮し,グループで協力して遂行することができない.
評価項目5スキル評価シートの項目をすべて実現できる.スキル評価シートの項目をほぼ実現できる.スキル評価シートの項目をだいたい実現できる.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (D1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 本実験は,電気・電子実験と自然言語処理実験で構成される.電気・電子実験においては,計算機を構成する電気・電子回路の基礎について,実験とシミュレーションを通して学習する.自然言語処理実験においては,テキストマイニングや検索エンジンをはじめとする自然言語処理技術の基礎となる正規表現,キーワード抽出法,ベクトル空間モデルについて,実験を通して学習する.


授業の進め方・方法:
各種実験を通じて目的の事柄について理解を深める.

【事前学習】
 実験書をよく読みどのような実験を行うか把握しておくこと。
注意点:
【履修上の注意】
(1) 実験室への移動および実験中は,実習服(上衣)を着用し,実験開始時刻までに実験室に着席する.
(2) レポートは指示された期限までに提出する.やむを得ない事情で期限が守れない場合は,事前に担当教員へその旨を申し出ること.実験を欠席する場合は,担当教員に連絡すること.正当な理由で欠席した場合のみ,再実験を認める.実験前に実験書を確認し,実験の目標を明確にする.実験後に実験を振り返って,実験の意義を明確にする.
【自学上の注意】
わからないことを各自で積極的に調べる.

評価

【総合評価】
総合評価=実験レポート×0.8+課題(関連企業見学、実験日誌、取り組み状況等)×0.2
【単位習得の条件】
総合評価で60点以上を合格とする.
【再試験について】
再試験は原則として実施しない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電気・電子実験
(1)電子回路シミュレーター入門
○LTSpiceシミュレータの概要と操作法,お
よびトランジスタインバータのスイッチ
ング特性のシミュレーション法を理解す
る.
2週 電子回路シミュレータによる
  トランジスタやJ-FETの静特
  性シミュレーション
○各種増幅回路のDCおよびACシミュレ
ーション法を理解する.
3週 (3)トランジスタおよびJ-FETに
  よる低周波電圧増幅回路の
  製作
○トランジスタおよびFETによる低周波
電圧増幅回路(負帰還なし,負帰還あり)
を理解する.
4週 各種低周波増幅回路の入出力
  特性と周波数特性の測定と
  シミュレーション
各種低周波増幅回路の入出力特性と周波
数特性の測定法とシミュレーションを理
解する.
5週 各種低周波増幅回路の入出力
  特性と周波数特性の測定と
  シミュレーション
各種低周波増幅回路の入出力特性と周波
数特性の測定法とシミュレーションを理
解する.
6週 各種低周波増幅回路の入出力
  特性と周波数特性の測定と
  シミュレーション
各種低周波増幅回路の入出力特性と周波
数特性の測定法とシミュレーションを理
解する.
7週 工場見学 ○工場見学を通じて,実験で学んだ技術の応用箇所を発見する.
○感想文を記述する.
8週 (後期中間試験)
4thQ
9週 自然言語処理実験
(1)Pythonの基礎
・Pythonの使い方
・文字コード
10週 (2)ファイルの入出力 ・Python によるファイル入出力
11週 (3)統計 ・Python によるデータの統計処理
12週 (4)正規表現 ・Python を用いた正規表現
13週 (5)自然言語処理 ・MeCab と Python を用いた形態素解析
14週 (6)応用 ・Word Cloud を用いた文字頻度画面表示
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後9
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13,後14
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後13,後14
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後13,後14
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3後4
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3後4,後6,後7,後11,後13,後14
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。2後7
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。2後7
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。2後7
企業には社会的責任があることを認識している。2後7
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。2後7
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。2後7
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。2後7
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。2後7
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。2後7
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。2後7
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2後7
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。2後7
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2後7

評価割合

レポート評価取組状況合計
総合評価割合8020100
基礎的能力602080
専門的能力20020
分野横断的能力000