ハードウェア設計演習

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 ハードウェア設計演習
科目番号 R03S425 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 井澤 裕司,『動かしてわかる CPUの作り方10講』,技術評論社.
担当教員 井上 優良

到達目標

(1)ディジタル回路やFPGAの基礎知識について説明できる(レポート)
(2)論理演算器や算術演算器などの基本的な組み合わせ回路を設計できる.(レポート,課題)
(3)フリップフロップ(FF)を設計できる.(レポート,課題)
(4)カウンタやタイマといった基本的な順序回路を設計できる.(レポート,課題)
(5)組み合わせ回路と順序回路を用いて応用的な回路を設計できる.(レポート,課題)
(6)シミュレータによる動作検証ができる.(レポート,課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1ディジタル回路設計の基礎知識について自身の言葉で説明することができるディジタル回路設計の基礎知識について与えられたキーワードを用いて説明することができるディジタル回路設計の基礎知識について説明することができない
評価項目2論理演算器を用いて,加算器を設計することができる論理演算器を設計することができる基本的な組合わせ回路を設計することができない
評価項目3D-FFを用いてT-FFを設計することができるD-FFを設計することができるFFを設計することができない
評価項目4カウンタ回路を用いて,タイマ回路を設計することができるカウンタ回路を設計することができる基本的な順序回路を設計することができない.
評価項目5応用回路に自分なりの工夫を取り入れることができる応用回路を設計することができる応用回路を設計することができない
評価項目6シミュレータを用いて動作検証を行い,設計した回路の問題点を突き止めることができるシミュレータを用いて動作検証することができるシミュレータを用いて動作検証することができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B2) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(g) 説明 閉じる
JABEE 2.1(1)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ハードウェア記述言語(HDL: Hardware Description Language)を用いたディジタル回路設計の技術を身につける.HDLの1実装であるVHDLを用いて,論理演算器などのハードウェアを記述し,学習用FPGAボードやシミュレータ―上で動作確認を行う.


(科目情報)
教育プログラム 第1学年 ◎科目
AE科目
授業の進め方・方法:
講義中に実際にディジタル回路を設計しながら,その動作を理解する.まず,簡単な組み合わせ回路や順序回路について学び,最後にそれらの知識を組み合わせて応用回路を設計する.

(事前学習)
低学年で学習した論理数学,電子回路の復習をすること.
(課題)
講義中に回路設計を演習課題として取り組む.
また,基礎的な知識や設計した回路の動作を説明するためのレポートを課す.

注意点:
(履修上の注意)
講義の途中でもわからなくなったらすぐに質問すること.
まずは自分の力で回路を設計すること.その後,分からないところがどこかを整理し,周りの学生や教職員に相談すること.
本講義は課題とレポートのみで評価されるため,必ず提出物を出すこと.

(自学上の注意)
実験室で自習する際は教職員に事前相談すること.

評価

(総合評価)
総合評価=(課題の点数)x0.4 + (レポートの点数)x0.6
(単位修得の条件)
総合評価60%以上を単位修得の条件とする.
(再試験について)
再試験は実施しない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ディジタル回路の基礎
FPGAについて説明できる
2週 ハードウェア記述言語の概要
VHDLによるハードウェア設計の概要
組み合わせ回路(1)
VHDLについて説明できる
加算回路の設計ができる
3週 FPGAの構造
組合せ回路(2)
FPGAの構造を知り,説明することができる
入出力制御回路の設計ができる
4週 順序回路(1) FFを設計することができる
カウンタ回路を設計することができる
5週 FPGA上での機能検証 設計した回路がFPGA上で正しく動作していることを検証することができる
6週 ModelSimシミュレータの基礎 ModelSimを使って動作検証ができる
7週 順序回路(2)
分周器,タイマー回路を設計することができる
8週 (前期中間試験) 本科目では実施しない
2ndQ
9週 順序回路(3) ステートマシンによる制御回路を設計することができる
10週 応用回路(1) 自販機モデル/信号機モデルのうち,1つを選択し,設計する
11週 応用回路(2) 自販機モデル/信号機モデルのうち,1つを選択し,設計する
12週 応用回路(3) 自販機モデル/信号機モデルのうち,1つを選択し,設計する
13週 応用回路(4) 自販機モデル/信号機モデルのうち,1つを選択し,設計する
14週 応用回路(5) 自販機モデル/信号機モデルのうち,1つを選択し,設計する
15週 (前期末試験) 本科目では実施しない
16週 (前期末試験の解説) 本科目では実施しない

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。4前2,前3,前4
組合せ論理回路を設計することができる。4前2,前3,前4
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。4前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。4前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。4前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14

評価割合

レポート課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力202040
専門的能力402060
分野横断的能力000