通信工学Ⅱ

科目基礎情報

学校	大分工業高等専門学校	開講年度	令和05年度 (2023年度)
授業科目	通信工学Ⅱ
科目番号	R05S528	科目区分	専門 / 選択
授業形態	授業	単位の種別と単位数	履修単位: 1
開設学科	情報工学科	対象学年	5
開設期	後期	週時間数	2
教科書/教材	山下不二雄他「通信工学概論 第 3 版」森北出版 （参考図書）木村磐根「通信工学概論」オーム社，　植松友彦　松本隆太郎「通信工学」オーム社
担当教員	劉 怡

到達目標

(1) 通信の概念を理解する．(定期試験)
(2) 通信技術を構成する基幹技術の概要を理解できる．(定期試験)
(3) 信号の表現・処理方法を理解し,信号の性質を説明できる．(定期試験と課題)
(4) 無線通信の方法やそれぞれの特徴について理解できる．（定期試験）

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
到達目標(1)の評価指標	サンプリング定理が説明できる	変換の仕組みが説明できる	アナログ信号とディジタル信号の違いが理解できる
到達目標(2)の評価指標	各変調方式の特徴をもとに説明できる	同相成分(In phase)と位相成分(Quadrature)で信号と符号の関係を説明できる	同相成分と位相成分が理解できる
到達目標(3)の評価指標	信号と多重化の関係が理解できる	多重化のTDM，FDMが説明できる	多重化の概要が理解できる．
到達目標(4)の評価指標	移動体通信と無線LANの各々の特徴を説明できる	セルラ方式と無線LANの概要が説明できる	ディジタル無線通信が理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B2) （情報技術、専門工学の基礎を身につける）

JABEE 1.2(c) （数学，自然科学及び情報技術に関する知識とそれらを応用する能力）

JABEE 1.2(d)(1) （分野別要件－専門工学（工学（融合複合・新領域）における専門工学の内容は申請高等教育機関が規定するものとする）の知識と能力）

JABEE 1.2(g) （自主的，継続的に学習する能力）

教育方法等

概要:

通信工学Ⅱの前半は，アナログ情報がディジタル情報に変換される仕組み，ディジタル情報の変調と多重化方式について学習を行う．後半は，移動体通信で用いられるセルラ方式の詳しい仕組みについて理解を深める．また，ディジタル情報を送受信するための変調・復調技術などを学ぶ．

（関連科目）
コンピュータネットワーク，通信工学Ⅰ

授業の進め方・方法:

授業はスライド等の利用で理解度を向上させる．ほぼ毎回、授業の終了前に授業内容および関連知識の理解度確認のための小テストを実施する．
小テストの80%以上の提出を単位修得の条件とする．

注意点:

（履修上の注意）
フーリエ変換やラプラス変換については，応用数学で学習済みであるので復習をおこなうこと.
（自学上の注意）
毎回の課題について，自分自身でしっかり考えて解けるようになっておくこと．
授業終了後には授業の内容を復習すること．

評価

（総合評価）
総合評価 = 定期試験の平均×0.7 + 課題の平均×0.3
（単位修得の条件について）
小テストの80%以上の提出を単位修得の条件とする．
（再試験について）
再試験は総合評価が60点に満たない者に対して，前期末試験終了後の適切な時期に実施する．なお，全ての課題を提出し，各評価項目について標準的な到達レベルに達したと思われる者に対して受験資格を与える．

授業の属性・履修上の区分

ICT 利用

遠隔授業対応

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	信号のディジタル変調	進め方、技術全般の概要
		2週	サンプリング定理	サンプリング定理，標本化，符号化，予測符号化
		3週	サンプリング定理	サンプリング定理，標本化，符号化，予測符号化
		4週	ディジタル変復調	ベースバンド伝送，ブロードバンド伝送変調：ASK，FSK，PSK，QAM
		5週	ディジタル変復調	ベースバンド伝送，ブロードバンド伝送変調：ASK，FSK，PSK，QAM
		6週	多重化・多元化	多重化方式：FDM，TDM，CDM，OFDMスペクトル拡散（FS，DS）
		7週	多重化・多元化	多重化方式：FDM，TDM，CDM，OFDMスペクトル拡散（FS，DS）
		8週	まとめと復習	まとめと復習を行ない,授業内容の理解を深める．
	4thQ
		9週	中間試験	到達目標(1)(2)(3)
		10週	中間試験の解答と解説	中間試験の解答と解説
		11週	現代の無線通信	班分けとテーマ（今後の無線通信通信）、調査
		12週	現代の無線通信	調査
		13週	現代の無線通信	グループごとの発表とまとめ
		14週	まとめと復習	まとめと復習を行ない,授業内容の理解を深める．
		15週	期末試験	到達目標(4)
		16週	試験解説	期末試験問題の解説

評価割合

	試験	課題	合計
総合評価割合	70	30	100
専門的能力	70	30	100