応用数学Ⅰ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用数学Ⅰ
科目番号 10039 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高遠節夫他「新確率統計」大日本図書,高遠節夫他「新確率統計問題集」大日本図書/参考図書:田代嘉宏他「確率と統計要論」森北出版
担当教員 武口 博文

到達目標

(1)多量のデータの整理のために必要な統計学的理論を学習し,各種統計量を計算できるようになる.
(2)確率の基本的概念を学習し,さらに確率の基本的性質を理解し、計算できるようになる.
(3)確率分布(離散型と連続型),特に二項分布と正規分布を理解し,計算できるようになる.
(4)母集団と標本の関係及び推定と検定の手法を理解し,計算できるようになる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
各種統計量各種統計量の計算ができ,データの整理ができる.各種統計量の計算ができる.各種統計量の計算ができない.
確率の基本的概念とその計算確率の基本的性質を用いた確率の計算ができる. 確率の基本的性質を理解できる. 確率の基本的性質を理解できない.
確率分布確率分布について理解でき,その特性値について計算できる.確率分布について理解できる.確率分布について理解できない.
推定と検定推定と検定のさまざまな手法を理解し,実際に推定や検定を行うことができる. 推定や検定に用いる統計量の計算ができる. 推定や検定に用いる統計量の計算ができない.

学科の到達目標項目との関係

数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用する能力 JABEE基準1(2)(c) 説明 閉じる
自主的,継続的に学習する能力 JABEE基準1(2)(g) 説明 閉じる
数学、自然科学の力を身につける 大分高専学習教育目標(B1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
実験や調査によって得たデータを整理して意味のある結論を引き出すには統計・確率の考え方が必要である.また,工学に限らず,日常的な生活の中で色々なデータが提供されていることが多い.本授業において,実社会で必要となる統計・確率の理論と実践法を学習する.

教育プログラム ◎科目
関連科目:基礎数学Ⅰ・Ⅱ,微分積分Ⅰ・Ⅱ,線形代数,微分方程式,数学特論Ⅰ・Ⅱ,数値計算(専攻科),応用数学特論Ⅰ・Ⅱ(専攻科)
授業の進め方・方法:
総合評価60点以上を合格とする.

再試験:不合格者に対して再試験を実施する.
注意点:
履修上の注意:電卓を持参すること.授業中はノートを取り,予習,復習をしておくこと.

自学上の注意:課題プリントで復習をして,学習内容を理解すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1次元のデータと度数分布 データの整理ができる.
2週 1次元のデータと度数分布 データの整理ができる.
3週 各種統計量(平均,分散など) 統計用語の意味を理解し説明できる.
4週 2次元のデータ 2次元のデータを整理できる.
5週 回帰直線と相関係数 回帰直線と相関係数の意味を理解し計算できる.
6週 場合の数,順列,組合せ 順列,組合せを計算できる.
7週 確率の定義と基本性質 確率の定義や基本的考えを理解する.
8週 条件付確率 条件付確率を理解し,計算できる.
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 前期中間試験の解答と解説
11週 事象の独立 事象の独立を理解し,計算できる.
12週 反復試行の確率とベイズの定理 反復試行の概念を理解し,計算できる.
13週 反復試行の確率とベイズの定理 ベイズの定理を理解し,計算できる.
14週 確率変数と確率分布 離散型確率変数・分布を理解する.
15週 前期期末試験
16週 前期期末試験の解答と解説
後期
3rdQ
1週 二項分布とポアソン分布 二項分布とポアソン分布を理解し,計算できる.
2週 二項分布とポアソン分布 二項分布とポアソン分布を理解し,計算できる.
3週 連続型確率分布 連続型確率分布を理解し,計算できる.
4週 正規分布と標準正規分布 正規分布を理解し,その確率を計算できる.
5週 二項分布と正規分布の関係 二項分布を正規分布で近似する.
6週 標本の抽出と標本分布 無作為抽出による標本作成を理解する.
7週 正規母集団 母集団と標本の関係を理解する.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 後期中間試験の解答と解説
10週 カイ2乗分布,t分布,F分布 カイ2乗分布,t分布,F分布の定義を理解する.
11週 点推定と区間推定 点推定法,区間推定法を理解し計算できる.
12週 母平均,母分散,母比率の推定 区間推定法により母数を推定できる.
13週 帰無仮説,対立仮説と棄却域 検定の意味と仮説を理解する.
14週 母平均,母分散に関する検定 母数に関する検定方法を理解し,計算できる.
15週 後期期末試験
16週 後期期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力601575
専門的能力000
分野横断的能力20525