電子物性概論

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電子物性概論
科目番号 1484 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 宮入圭一・橋本佳男,「やさしい電子物性」,森北出版.
担当教員 岡 茂八郎

到達目標

(1) 原子の構造について式を用いて説明することができる.(定期試験と課題・小テスト)
(2) 基礎的な量子力学について原理や動作を式を用いて説明することができる.(定期試験と課題・小テスト)
(3) 金属や半導体の電気的性質をバンド理論等を用いて説明することができる. (定期試験と課題・小テスト)
(4) 半導体素子について原理や動作を式を用いて説明することができる.(定期試験と課題・小テスト)
(5) 課題等を通して電子回路について自主的・継続な学習ができる.(課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
原子の構造について式を用いて説明することができる.原子の構造について式を用いて正しく説明することができる.原子の構造について式を用いて説明することができる.原子の構造について式を用いて説明することができない.
基礎的な量子力学について原理や動作を式を用いて説明することができる.基礎的な量子力学について原理や動作を式を用いて正しく説明することができる.基礎的な量子力学について原理や動作を式を用いて説明することができる.基礎的な量子力学について原理や動作を式を用いて説明することができない.
金属や半導体の電気的性質をバンド理論等を用いて説明することができる.金属や半導体の電気的性質をバンド理論等を用いて正しく説明することができる.金属や半導体の電気的性質をバンド理論等を用いて説明することができる.金属や半導体の電気的性質をバンド理論等を用いて説明することができない.
半導体素子について原理や動作を式を用いて説明することができる.半導体素子について原理や動作を式を用いて正しく説明することができる.半導体素子について原理や動作を式を用いて説明することができる.半導体素子について原理や動作を式を用いて説明することができない.
課題等を通して電子回路について自主的・継続な学習ができる.課題等を通して電子回路について自主的・継続な学習が活発にできる.課題等を通して電子回路について自主的・継続な学習ができる.課題等を通して電子回路について自主的・継続な学習ができない.

学科の到達目標項目との関係

自主的,継続的に学習する能力 JABEE基準1(2)(g) 説明 閉じる
(分野別要件(工学(融合複合・新領域))基礎工学の知識・能力 JABEE基準2.1(1) 説明 閉じる
情報技術、専門工学の基礎を身につける 大分高専学習教育目標(B2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報工学を支えているコンピュータやスマートフォンなどの機能を実現しているのは,電子機器である.周知のように電子機器はシリコンやヒ化ガリウムなどといった固体中の電子の振る舞いを積極的に利用した半導体素子から成っている.そこで,この科目では,原子構造論やごく基礎的な量子力学をもとにして電子物性を固体中の電子の振る舞いに着目して教授する.さらに,金属中や半導体の電気伝導とそれを利用した半導体素子について簡単に教授する.
授業の進め方・方法:
注意点:
(履修上の注意)
 講義の途中でわからなくなったらすぐに質問すること.
(自学上の注意)
 必ず予習復習を行うこと.練習問題はその日のうちに自分で解くこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電子物性
①電子のはたらき・原子の発光
電子の性質や電子の粒子性を理解する.
2週 ②波動関数 電子の波動関数とエネルギーについて理解する.
3週 ③シュレーディンガーの波動方程式 シュレーディンガーの波動方程式について理解する.
4週 ④電子の軌道,原子の結合と結晶 原子内の電子の軌道および原子の結合と結晶について理解する.
5週 ④電子の軌道,原子の結合と結晶 原子内の電子の軌道および原子の結合と結晶について理解する.
6週 ⑤周期的ポテンシャル 自由電子のエネルギーについて理解する.
7週 ⑤周期的ポテンシャル 自由電子のエネルギーについて理解する.
8週 ⑥粒子の統計・格子振動と熱 自身の理解力を分析し,わからなかった部分を理解する.
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 前期中間試験の解答と解説
11週 金属と半導体の電気伝導 粒子の統計や格子振動について理解する.
12週 金属と半導体の電気伝導 粒子の統計や格子振動について理解する.
13週 電子の群速度と有効質量 金属や半導体での電気伝導を理解する.
14週 半導体の諸効果
・ホール効果,熱電効果,光電効果など
電子の群速度と有効質量を理解する.
15週 前期期末試験
16週 前期期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合800000200100
基礎的能力20000010030
専門的能力50000010060
分野横断的能力1000000010