微分方程式

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 微分方程式
科目番号 4229 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高遠節夫 他,「新線形代数」,「新微分積分II」・「新線形代数問題集」,「新微分積分II問題集」,大日本図書
担当教員 東木 雅彦,工藤 信昭

到達目標

(1)行列の対角化ができる.(定期試験と課題)
(2)簡単な微分方程式が解くことができる.(定期試験と課題)
(3)幾何学的あるいは物理的な問題に対して,微分方程式をたてることができる.(定期試験と課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1(対象)行列を(直交行列を用いて)対角化することができる.その応用として,行列の標準形を求めることができる.また,行列の累乗を求めることができる.行列の対角化を求めることができる.また、行列の標準形を求めることができる.行列の対角化ができない.また行列の累乗を求めることができない.
評価項目21階微分方程式の(一般)解を求めることができる.とくに,変形分離系や,同次系について求めることができる.基本的な1階微分方程式の計算ができるようになる.基本的な1階微分方程式の計算を求めることができない.
評価項目32階微分方程式の(一般)解を求めることができる.とくに(非)斉次線形微分方程式の応用的な問題を解ける.また,非線形2階微分方程式の複雑な問題も解くことができる.2階微分方程式の基本的な(一般)解を求めることができる.(非)斉次線形微分方程式の基本的な計算問題を解くことができる.2階微分方程式の基本的な計算問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年次に学んだ線形代数のしめくくりとして,行列の対角化とその応用を学ぶ.
続いて1階及び2階の微分方程式の解法を学ぶ.特に2階微分方程式については線形を中心に学ぶ.

関連科目:基礎数学I・II,微分積分I・II,線形代数,応用数学II
授業の進め方・方法:
黒板を用いた対面授業の手法をとる.線形代数における行列の対角化を学び,行列式の性質を利用して、微分方程式の一般解を求める手法を学ぶ.
注意点:
課題ノート・課題プリントは,提出日を厳守し必ず提出すること.


総合評価:
達成目標の(1)~(3)について4回の定期試験と課題で評価する.
総合評価=4回の定期試験80%+課題20% とする.
なお,出席状況・授業中の態度により10%を上限として減点する.また,総合評価60点以上を合格とする.総合評価が40点以上60点未満の者に対しては再試験を実施する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 固有値と固有ベクトル 固有値・固有ベクトルの概念を理解する.
2週 固有値と固有ベクトルの計算 固有値・固有ベクトルの値を求めることができる.
3週 行列の対角化 行列の対角化の概念を理解し,計算できるようにする.
4週 対称行列を直交行列を用いて対角化する. 対称行列を直交行列で対角化できるようにする.
5週 対角化の応用 対角化の応用として,行列の標準形を求めることができる.
6週 行列のべき乗 行列の対角化を利用して,べき乗を求めることができる.
7週 演習問題 演習問題を通じて,上記の内容の理解を深める.
8週 前期中間 試験で理解度を測り,誤った点を復習する.
2ndQ
9週 微分方程式の意味 微分方程式の意味を理解する.
10週 微分方程式の解 微分方程式の基本的な(一般)解を求めることができる.
11週 変数分離系① 変数分離系の基本的な計算を求めることができる.
12週 変数分離系② 変数分離系の応用的な計算を求めることができる.
13週 同次形① 同次形の基本的な計算を求めることができる.
14週 同次形② 同次形の応用的な計算を求めることができる.
15週 演習問題 演習問題を通じて,上記の内容の理解を深める.
16週 前期期末試験 試験で理解度を測り,誤った点を復習する.
後期
3rdQ
1週 1階線形微分方程式 1階線形微分方程式の一般解を求めることができる.
2週 2階線形微分方程式の解 2階線形微分方程式の(一般)解を表すことができる.
3週 線形微分方程式の性質 線形微分方程式の一般解の性質を理解する.
4週 線形微分方程式の計算 線形微分方程式の基本的な計算をできるようにする.
5週 定数係数斉次線形微分方程式の性質 定数係数斉次微分方程式の性質を理解し公式を導く.
6週 定数係数斉次線形微分方程式の計算 定数係数斉次微分方程式の公式を利用して,基本的な計算をできるようにする.
7週 演習問題 演習を通じて,上記の内容の理解を深める.
8週 後期中間試験 試験で理解度を測り,誤った点を復習する.
4thQ
9週 定数係数非斉次線形微分方程式の計算① 定数係数非斉次線形微分方程式の基本的な計算をする.
10週 定数係数非斉次線形微分方程式の計算② 定数係数非斉次線形微分方程式の応用的な計算をする.
11週 いろいろな線形微分方程式の計算① 連立微分方程式の計算をできるようにする.
12週 いろいろな線形微分方程式の計算② 斉次微分方程式に変形し,解けるようにする.
13週 線形でない2階微分方程式の計算① 線形でない2階微分方程式を,置換や変形等を行い1階微分方程式に置き換え解く.
14週 線形でない2階微分方程式の計算② 応用的な問題を解く.
15週 演習問題 演習問題を通して,上記の内容の理解を深める.
16週 後期期末試験 定数係数非斉次線形微分方程式の基本的な計算をする.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力501565
専門的能力20525
分野横断的能力10010