建設工学基礎

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 建設工学基礎
科目番号 30C117 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 (教科書)嵯峨晃ら,「構造力学Ⅰ」,コロナ社/(参考図書)松江工業高等専門学校 環境・建設工学研究会,「学生のための初めて学ぶ土木工学」,日刊工業新聞社
担当教員 名木野 晴暢

到達目標

(1) 土木工学の基本事項を理解できる.(定期試験・課題)
(2) 土木技術者の倫理を理解できる.(定期試験・課題)
(3) 工学で扱う数量と有効数字を考慮した四則演算,物理量の次元と単位を理解でき,基本的な問題を解くことができる.(定期試験・課題)
(4) 実験,理論と数値実験の関係を理解できる.(定期試験・課題)
(5) 荷重の基礎事項を理解できる.(定期試験・課題)
(6) 構造物と構造部材の関係,線部材と面部材を理解できる.(定期試験・課題)
(7) 力と力のつり合い,力の合成と分解を理解でき,基本的な問題を解くことができる.(定期試験・課題)
(8) 力のモーメントとVarignonの定理を理解でき,基本的な問題を解くことができる.(定期試験・課題)
(9) 幾つかの力の合力の三要素を計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
土木工学の基本事項の理解度について土木工学の基本事項を深く理解できる.土木工学の基本事項を理解できる.土木工学の基本事項を理解できない.
土木技術者の倫理の理解について土木技術者の倫理を深く理解できる.土木技術者の倫理を理解できる.土木技術者の倫理を理解できない.
工学で扱う数量とその基本的な計算方法の理解について工学で扱う数量と有効数字を考慮した四則演算、物理量の次元と単位を理解でき,基本的な問題を解くことができる.工学で扱う数量と有効数字を考慮した四則演算は理解でき,基本的な問題を解ける.しかし,物理量の単位と次元を理解できない.工学で扱う数量の単位と次元,有効数字を理解できない.
土木工学の諸問題の解決手法についての理解土木工学の諸問題の解決手法として,実験、理論と数値実験の関係を理解できる.土木工学の諸問題の解決手法として,実験と理論の関係を理解できる.土木工学の諸問題の解決手法を理解できない.
荷重の基礎事項の理解について荷重の基礎事項を深く理解できる.荷重の基礎事項を理解できる.荷重を理解できない.
構造物と構造部材の基礎事項の理解について構造物と構造部材の関係を理解でき、線部材と面部材を理解できる.構造物と構造部材の関係を理解でき、線部材は理解できる.構造物と構造部材の関係を理解できない.
力の基本事項の理解について力と力のつり合い、力の合成と分解を理解でき、基本的な問題を解くことができる.力と力のつり合いを理解でき,基本的な問題を解くことができる.力の三要素を理解できない.
力のモーメントの基礎事項の理解について力のモーメントとVarignonの定理を理解でき、基本的な問題を解くことができる.力のモーメントと偶力を理解でき、基本的な問題を解くことができる.力のモーメントを理解できない.
幾つかの力の合力の理解度について一点に会さない多くの力の合力の大きさ、方向と作用位置を計算できる.一点に会する多くの力の合力の大きさ、方向と作用位置を計算できる.幾つかの力と合力の関係を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
土木工学では社会基盤施設の安全性・安心性に加えて効率性や経済性等が強く要求されるため,その計画・設計・施工・維持管理および防災・減災は客観的・論理的かつ精密でなければならない.よって,数量的・定量的な情報の取り扱いとして数学の修得,および専門基礎知識として力学(物理学)・構造力学・土質力学・水理学の修得が必要不可欠になる.本授業は,建設工学の基礎知識の修得を目的として行うものである.

授業の進め方・方法:
授業を通して基礎的な知識を修得し,授業担当教員が作成した独自の演習問題または教科書の章末問題などを解くことで理解を深める.授業中では,数学や物理・化学の授業と同様に記号による説明を多く用いる.これは,数式を記号ではなく言葉として捉えられるようになることを意図したものである.

(再試験について)
再試験は,原則として実施しない.

注意点:
(履修上の注意)
(1) 授業用のノート(原則としてA4サイズ)を準備する.このノートは3年次に構造力学Iのノートとして使う予定である.ALH等で質問にくる際には,教科書と授業ノートを必ず持参すること.
(2) 数学,力学,構造力学・土質力学・水理学は社会基盤構造物の設計・施工・維持管理および防災・減災にあたって欠かすことのできない重要な基礎知識である.基礎知識は段階的に積み重ねて習得するものであり,学習にはかなりの辛抱を要する.そのため,常日頃から予習・復習することが必要不可欠である.
(3) 授業中に疑問に思うことや分からないことがあれば質問してよい.質問は歓迎する.また,こちらからも理解を促すような質問を心掛けるので,間違いを気にせずに自分の考えを答えること.必要に応じてクラス全員で議論し,理解を深めていくことを期待する.

(自学上の注意)
(1) 授業後の復習(授業内容の整理と理解)を行うこと.
(2) 課題を通して理解度を深めること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
土木工学とは
(1) 授業計画と評価方法を理解できる.
(2) 土木工学の基本事項を理解できる.
2週 土木技術者の倫理 土木技術者の倫理を理解できる.
3週 技術者倫理 技術者倫理を理解できる.
4週 数学と力学 土木工学における数学と力学の必要性を理解できる.
5週 工学で扱う数量と有効数字 (1) 工学で扱う数量と有効数字を理解できる.
(2) 有効数字を考慮した数量の四則演算を理解でき,計算できる.
6週 工学で扱う数量の次元と単位 (1) 工学で扱う数量の次元を理解できる.
(2) 工学で扱う数量の単位を理解できる.
7週 実験,理論と数値実験 実験、理論と数値実験(数値シミュレーション)の関係を理解できる.
8週 中間試験 これまでの授業の理解度を確認するために,試験を実施する.
4thQ
9週 中間試験の解説
構造力学・土質力学・水理学とは
構造物と構造部材
(1) 分からなかった部分を理解することができる.
(2) 構造力学・土質力学・水理学を学ぶ意義と建設・防災・減災との関連性を理解できる.
(3) 構造物と構造部材の関係を理解する.
10週 線部材と面部材
荷重と線部材の変形
(1) 基本的な構造部材である線部材と面部材を理解できる.
(2) 作用する荷重によって線部材の変形(挙動)が異なることを理解できる.
11週 構造物に作用する荷重 構造物に作用する荷重を理解できる.
12週 力の基本原理
力のモーメントとVarignonの定理
(1) 力の基本原理を理解できる.
(2) 力のモーメントとVarignonの定理を理解できる.
13週 幾つかの力の合成と力の分解
一点に会する多くの力の合成
(1) 幾つかの力の合成を理解できる.
(2) 力の分解を理解できる.
(3) 一点に会する多くの力の合力の大きさ、方向と作用位置を計算できる.
14週 一点に会さない多くの力の合成 一点に会さない多くの力の合力の大きさ,方向と作用位置を計算できる.
15週 学年末試験 これまでの授業の理解度を確認するために,試験を実施する.
16週 学年末試験の解説 分からなかった部分を理解することができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力20020
専門的能力503080