実験実習Ⅱ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 実験実習Ⅱ
科目番号 30C213 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 (教科書)「測量」実教出版,実習指導書(配布プリント)/中村隆一,「学生のための詳解C」,東京電機大学出版局/ (参考図書)指定しない
担当教員 一宮 一夫,田中 孝典,前 稔文

到達目標

(1) 正しい使用方法に基づく測量機器の取扱いおよび測定ができる.(レポート)
(2) 測定結果に基づく正確な測量計算ができる.(レポート)
(3) シミュレーション演習により自然科学ならびに都市・環境工学の座学の知識を深める.(レポート)
(4) アルゴリズムとフロー図について説明でき,演習を通してデータの型と構造が理解できる.(レポート)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
距離測量と角測量距離測量および角測量について理解し,器具を使って決められた誤差範囲内に測量できる.距離測量および角測量について理解し,器具を使って測量できる.距離測量および角測量について理解できない.
水準測量水準測量について理解し,決められた誤差範囲内に測量できる.水準測量について理解し,測量できる.水準測量について理解できない.
アルゴリズム土木工学や数学などの基本的な諸問題に関するアルゴリズムを実装し,フローチャートを用いて表現できる.データ構造やアルゴリズム,フローチャートについて理解できる.数値計算の基礎知識について理解できていない.
考察・レポート作成実験実習で得られたデータの妥当性について考察すると共に,さらに意味のあるデータに加工できる.実験実習の目的に沿って得られたデータを用いて表・グラフを作成し,論理的な考察ができる.実験実習の目的について理解できていない.また,データや結果について適切な考察ができていない.
実験・実習に関わる態度実験実習における自身の役割を理解し,相互に協力あるいは周囲を率先して作業に取り組むことができる.実験実習の基本的なルールに則っり,主体的に取り組むことができる.また,レポートを期限内に提出できる.実験実習のルールについて理解が乏しく,主体的に取り組むことができない.また,レポートの作成・提出が滞る.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D1) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (D2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
(1)測量実習では,測量機器の使用方法を習得するとともに,測量学で受講した知識をもとに基礎的な測量技術を身につける.また,必要となる計算の方法について習熟する.
(2) シミュレーション演習では,自然科学ならびに都市・環境工学に関連するソフトウエアを使って座学の理解を深める.情報処理演習では,主としてC言語のプログラム作成を行う.それによってアルゴリズムとフローチャートについて理解し,基礎的なデータ処理をコンピュータ上で実行する方法を習得する.

(科目情報)
授業時間78時間
関連科目:実験実習Ⅰ,実験実習Ⅲ,実験実習Ⅳ,都市・環境デザインⅠおよびⅡ,卒業研究ほか

授業の進め方・方法:
20名からなる2グループに分けて,測量実習とシミュレーション演習・情報処理演習を行う.
 ・測量実習は,外業および内業の実習を行い,各テーマについてレポートを作成する.
 ・シミュレーション演習は,情報演習室でのコンピュータシミュレーションを中心とした演習を行う.適宜,レポートを課す.
 ・情報処理演習では,フロー図をもとにソースプログラムを作成する.プログラムの内容は,プログラミング基礎の講義に並行したものとする.実行結果を教員に確認してもらい,検印が押印される.また,適宜,レポートが課されると共に小テストが実施される.

(各実験の評価について)
レポートおよび取組み状況で評価する.全てのレポートが提出(受理)されていれば下式のように評価するが,提出(受理)されていないレポートがある場合は不合格とする.
測量実習評価 = (測量レポートのみ) ※取組み状況はレポートに含まれる.
シミュレーション演習評価 = (課題レポート)×0.8+(取組み状況)×0.2
情報処理演習評価 = (C言語レポート)×0.6 + (小テスト)×0.2 + (取組み状況)×0.2
総合評価 = (2×測量実習評価+シミュレーション演習評価+情報処理演習評価) / 4
総合評価が60点以上を合格とする.

(再試験について)
再試験は行なわない.

注意点:
(履修上の注意)
測量器械・コンピュータの扱いに注意し,使用後の整理整頓を行うこと.測量実習では外業が多いので,道具や各自の持ち物の管理に細心の注意を払うこと.
測量実習では外業が多いので,道具や各自の持ち物の管理に細心の注意を払うこと.
また,実験実習に欠席した場合は担当教員に補習等の指示を必ず受けにくること.
なお,未提出の課題・レポートがある場合は,総合評価を不合格とする.

(自学上の注意)
レポートにおいては,教科書をよく読んで授業内容をしっかりと復習したうえで作成すること.特に,考察部分ではこの点に期待する.


授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンスと距離測量(測量実習) 測距の方法と補正計算を理解できる.
2週 セオドライトの据付と視準(測量実習)
自然科学に関する演習/基本操作の習得(シミュレーション/情報処理)
セオドライトを正確に据付け,正確な角度測定を行うことができる.
地震ハザードに関する知識を深めることができる./C言語による数値計算の基礎ができる.
3週 セオドライトの据付と視準(測量実習)
自然科学に関する演習/基本操作の習得(シミュレーション/情報処理)
セオドライトを正確に据付け,正確な角度測定を行うことができる.
地震ハザードに関する知識を深めることができる./C言語による数値計算の基礎ができる.
4週 単測法による測角(測量実習)
自然科学に関する演習/入出力と演算(シミュレーション/情報処理)
セオドライトを正確に据付け,正確な角度測定を行うことができる.
地震ハザードに関する知識を深めることができる./C言語による数値計算の基礎ができる.
5週 単測法による測角(測量実習)
自然科学に関する演習/入出力と演算(シミュレーション/情報処理)
セオドライトを正確に据付け,正確な角度測定を行うことができる.
地震ハザードに関する知識を深めることができる./C言語による数値計算の基礎ができる.
6週 単測法による内角の測定(測量実習)
自然科学に関する演習/入出力と演算(シミュレーション/情報処理)
セオドライトを正確に据付け,正確な角度測定を行うことができる.
耐震設計に関する知識を深めることができる./C言語による数値計算の基礎ができる.
7週 単測法による内角の測定(測量実習)
自然科学に関する演習/入出力と演算(シミュレーション/情報処理)
セオドライトを正確に据付け,正確な角度測定を行うことができる.
耐震設計に関する知識を深めることができる./C言語による数値計算の基礎ができる.
8週 トラバース測量(測量実習)
自然科学に関する演習/分岐文(シミュレーション/情報処理)
トラバース測量の座標の概念を理解し,座標計算および誤差の補正計算が理解できる.
耐震設計に関する知識を深めることができる./分岐処理を行うことができる.
2ndQ
9週 〔前期中間試験〕
10週 トラバース測量(測量実習)
自然科学に関する演習/分岐文(シミュレーション/情報処理)
トラバース測量の座標の概念を理解し,座標計算および誤差の補正計算が理解できる.
耐震設計に関する知識を深めることができる./分岐処理を行うことができる.
11週 トラバース測量の座標計算(測量実習)
自然科学に関する演習/分岐文(シミュレーション/情報処理)
トラバース測量の座標の概念を理解し,座標計算および誤差の補正計算が理解できる.
橋梁設計に関する知識を深めることができる./分岐処理を行うことができる.
12週 トラバース測量の座標計算(測量実習)
自然科学に関する演習/分岐文(シミュレーション/情報処理)
トラバース測量の座標の概念を理解し,座標計算および誤差の補正計算が理解できる.
橋梁設計に関する知識を深めることができる./分岐処理を行うことができる.
13週 トラバース測量の調整計算(測量実習)
自然科学に関する演習/反復処理(シミュレーション/情報処理)
トラバース測量の座標の概念を理解し,座標計算および誤差の補正計算が理解できる.
橋梁設計に関する知識を深めることができる./反復処理を行うことができる.
14週 トラバース測量の調整計算(測量実習)
自然科学に関する演習/反復処理(シミュレーション/情報処理)
トラバース測量の座標の概念を理解し,座標計算および誤差の補正計算が理解できる.
橋梁設計に関する知識を深めることができる./反復処理を行うことができる.
15週 〔前期期末試験〕
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンスと平板測量(すえつけと放射法)(測量実習) 平板測量の手順に習熟し作図結果の精度を計算できる.
2週 平板測量(前方交会法)(測量実習)
都市・環境工学に関する演習/反復処理(シミュレーション/情報処理)
平板測量の手順に習熟し作図結果の精度を計算できる.
画像処理技術に関する知識を深めることができる./反復処理を行うことができる.
3週 平板測量(前方交会法)(測量実習)
都市・環境工学に関する演習/反復処理(シミュレーション/情報処理)
平板測量の手順に習熟し作図結果の精度を計算できる.
画像処理技術に関する知識を深めることができる./反復処理を行うことができる.
4週 平板測量(道線法)(測量実習)
都市・環境工学に関する演習/配列処理(シミュレーション/情報処理)
平板測量の手順に習熟し作図結果の精度を計算できる.
画像処理技術に関する知識を深めることができる./配列を使った処理が実行できる.
5週 平板測量(道線法)(測量実習)
都市・環境工学に関する演習/配列処理(シミュレーション/情報処理)
平板測量の手順に習熟し作図結果の精度を計算できる.
画像処理技術に関する知識を深めることができる./配列を使った処理が実行できる.
6週 平板測量(オフセット)(測量実習)
都市・環境工学に関する演習/配列処理(シミュレーション/情報処理)
細部測量の結果により建物の形状を図面上に明記できる.
画像処理技術に関する知識を深めることができる./配列を使った処理が実行できる.
7週 平板測量(オフセット)(測量実習)
都市・環境工学に関する演習/配列処理(シミュレーション/情報処理)
細部測量の結果により建物の形状を図面上に明記できる.
画像処理技術に関する知識を深めることができる./配列を使った処理が実行できる.
8週 水準測量(レベルの据付)(測量実習)
都市・環境工学に関する演習/応用処理(シミュレーション/情報処理)
水準測量における昇降式と器高式の手順を理解し,必要な調整計算が理解できる.
土木工学のトピックに関する知識を深めることができる./関数などを用いた処理ができる.
4thQ
9週 〔後期中間試験〕
10週 水準測量(レベルの据付)(測量実習)
都市・環境工学に関する演習/応用処理(シミュレーション/情報処理)
水準測量における昇降式と器高式の手順を理解し,必要な調整計算が理解できる.
土木工学のトピックに関する知識を深めることができる./関数などを用いた処理ができる.
11週 水準測量(昇降式)(測量実習)
都市・環境工学に関する演習/応用処理(シミュレーション/情報処理)
水準測量における昇降式と器高式の手順を理解し,必要な調整計算が理解できる.
土木工学のトピックに関する知識を深めることができる./関数などを用いた処理ができる.
12週 水準測量(昇降式)(測量実習)
都市・環境工学に関する演習/応用処理(シミュレーション/情報処理)
水準測量における昇降式と器高式の手順を理解し,必要な調整計算が理解できる.
土木工学のトピックに関する知識を深めることができる./関数などを用いた処理ができる.
13週 水準測量(器高式)(測量実習)
都市・環境工学に関する演習/応用処理(シミュレーション/情報処理)
水準測量における昇降式と器高式の手順を理解し,必要な調整計算が理解できる.
土木工学のトピックに関する知識を深めることができる./関数などを用いた処理ができる.
14週 水準測量(器高式)(測量実習)
都市・環境工学に関する演習/応用処理(シミュレーション/情報処理)
水準測量における昇降式と器高式の手順を理解し,必要な調整計算が理解できる.
土木工学のトピックに関する知識を深めることができる./関数などを用いた処理ができる.
15週 〔後期期末試験〕
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
情報リテラシー情報リテラシー与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3前4,前5,前6,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】距離測量について理解し、器具を使って測量できる。4前1
トラバース測量について理解し、器具を使って測量できる。4前8,前10,前11,前12,前13,前14
水準測量について理解し、器具を使って測量できる。4後8,後10,後11,後12,後13,後14
セオドライトによる角測量について理解し、器具を使って測量できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7

評価割合

試験レポート小テスト態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合07552000100
基礎的能力000200020
専門的能力075500080
分野横断的能力0000000