建設振動学

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 建設振動学
科目番号 30C526 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 小坪清真,「入門建設振動学」,森北出版.
担当教員 園田 敏矢

到達目標

(1) 自由度,固有周期,減衰,周波数伝達関数などの振動学の基礎的事項を十分に理解することができる.(定期試験・課題)
(2) エネルギー法を用いて固有周期を求め,振動系の質量の影響を考慮した固有周期を求める.(定期試験・課題)
(3) 1自由度系,2自由度系の振動方程式を立てて解くことができる.(定期試験・課題)
(4) 梁の曲げ振動の方程式を導き,各種境界条件における解を求めることができる.(定期試験・課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自由度,固有周期,減衰,周波数伝達関数などの振動学の基礎的事項を十分に理解することができる.自由度,固有周期,減衰,周波数伝達関数などの振動学の基礎的事項を理解することができる.自由度,固有周期,減衰,周波数伝達関数などの振動学の基礎的事項を十分に理解することができない.
評価項目2エネルギー法を用いて固有周期を求め,振動系の質量の影響を考慮した固有周期を求める.エネルギー法を用いて固有周期を求め,振動系の質量の影響を考慮できる.エネルギー法を用いて固有周期を求め,振動系の質量の影響を考慮した固有周期を求められない.
評価項目31自由度系,2自由度系の振動方程式を立てて解くことができる.1自由度系,2自由度系の振動方程式を立てることができる.1自由度系,2自由度系の振動方程式を立てて解くことができない.
評価項目4梁の曲げ振動の方程式を導き,各種境界条件における解を求めることができる.梁の曲げ振動の方程式を導き,基本的な境界条件における解を求めることができる.梁の曲げ振動の方程式を導き,各種境界条件における解を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B2) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(g) 説明 閉じる
JABEE 2.1(1)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
構造物に荷重を載せた時の断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント),変位を構造力学で学んできた.この場合は静かに荷重を載せた場合であり,同じ大きさの荷重でも動的(動かす)荷重の場合は異なる.共振という現象を知っていると思うが,まさにこの現象が動的現象である.地震により構造物が大きくゆれ,大きな力や変位を受け破壊に至ることがある.この地震時の解析を行うに必要な構造物の振動特性(固有振動数,振動モード)を理論的に求める.運動方程式を導き,その解を求める.
授業の進め方・方法:
できるだけ日常の現象を説明しながら講義を進めます.
注意点:
振動学は基本的には力のつり合いを使って求める事ができる.基本的事項の説明を聞いて,例題では学生自身が解くことが大切である.受講前に必ず前回の講義内容を確認し,要点を整理する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 構造力学の復習,運動方程式 振動学の基礎的知識を学ぶ.
2週 単弦振動 単弦振動を理解する.
3週 自由振動の方程式,振動方程式の解 1自由度系の振動方程式のたて方とその解法を学ぶ.
4週 自由振動のエネルギー 1自由度系の振動方程式のたて方とその解法を学ぶ.
5週 エネルギー法による固有振動数の計算 エネルギー法を用いて振動系の固有振動数を求める方法を学ぶ.
6週 ばねの質量の影響 ばねの質量を考慮した固有周期を求める.
7週 梁の質量を考慮した固有周期 単純梁・片持ち梁の質量を考慮した固有周期を求める.
8週 減衰振動方程式の解,減衰振動の性質 1自由度系の粘性減衰振動方程式を解く.減衰振動の性質を学ぶ.
4thQ
9週 後期中間試験
10週 後期中間試験の解答と解説 分からなかった部分を把握し理解する.
11週 正弦波外力による粘性減衰系の強制振動 正弦波外力による1自由度系の振動方程式のたて方とその解法を学ぶ.
12週 耐震設計の基本的な考え方 耐震設計に関する基本的な考え方(震度法など)を説明できる.
13週 騒音と振動が環境に与える影響① 音の基礎,音の尺度と騒音の評価,騒音の発生源と現状,騒音による人体への影響,騒音の伝搬と予測,騒音の測定方法を説明でき,関連する計算ができる.
14週 騒音と振動が環境に与える影響② 施策,法規などによる騒音の防止対策を説明できる.
15週 後期期末試験
16週 後期期末試験の解答と解説 分からなかった部分を把握し理解する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000