土質力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 土質力学Ⅱ
科目番号 31C414 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 赤木知之ら,「土質工学」,コロナ社.
担当教員 工藤 宗治

到達目標

(1) 土の力学特性およびせん断特性が理解でき,土の強度定数を求めることができる.(定期試験と課題)
(2) ランキン,クーロンの土圧式を用いて土圧の計算ができる.(定期試験と課題)
(3) 斜面の安定性について計算ができる.(定期試験と課題)
(4) 基礎に関する内容が理解でき,支持力計算ができる.(定期試験と課題)
(5) 地盤の液状化の原理が理解できる.(定期試験)
(6) 地盤改良の原理が理解できる.(定期試験)
(7) 演習問題を通して理解を深めるとともに,継続的な学習ができる.(課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1土の力学特性およびせん断特性を理解し,各種条件における土の強度定数を求めることができる土の力学特性およびせん断特性が理解でき,一般的な土の強度定数を求めることができる.土の力学特性およびせん断特性が理解できない.
評価項目2各種条件下のランキン,クーロン土圧を求め,擁壁の安定計算ができる.各種条件下のランキン,クーロン土圧を求めることができる.ランキン,クーロン土圧を理解できない.
評価項目3斜面の安定性について理解し,斜面の安定計算ができる.斜面の安定性について理解し,基本的な斜面の安定計算ができる.斜面の安定性が理解できない.
評価項目4基礎について理解でき,浅い基礎、深い基礎の支持力計算ができる.基礎について理解でき,簡単な基礎の支持力計算ができる.基礎の支持力計算ができない.
評価項目5地盤の液状化について,メカニズムを説明し,対策工法を説明することができる.地盤の液状化について,メカニズムを説明することができる.地盤の液状化についてメカニズムを説明できない.
評価項目6地盤改良について理解し、地盤に応じた各種地盤改良工法を説明できる.地盤改良について理解し,改良工法を説明できる.地盤改良の原理を説明できない.
評価項目7自習等を通じて自発的に継続学習ができる.課題等行い,継続的に学習ができる.継続学習ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B2) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(g) 説明 閉じる
JABEE 2.1(1)④ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年生で学んだ「土質力学Ⅰ」を基礎にして,さらに「せん断」,「土圧」,「斜面の安定」,「地盤の支持力」,「地盤の動的問題」について理解できるようにする.基本的な計算力をつけることはもちろんのこと,どのようにして種々の理論が生まれてきたのかを考えることもこの講義のひとつの目的である.

この科目は、RM対応科目です。
授業の進め方・方法:
授業では質問など積極的に行い,時間内で理解するように努めること.
授業内容をより理解するために課題(レポート)を課すので,期限内に提出すること.
授業中に演習問題を解くので,電卓が必要である.

再試験は,総合成績の評価が40点以上で,指定した課題を期限内に全て提出している者が,受験資格を有する.
注意点:
(履修上の注意)
毎回の授業の積み重ねとなるので,復習を十分にして授業に臨むこと.
定期試験では期間中に学習した内容を中心に「土質力学Ⅰ」など過去に学んだ内容も含むので,十分に復習しておくこと.

(自学上の注意)
受講前に必ず前回の講義内容を復習し,ノート作りを工夫し、要点をまとめ,整理すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 主応力とモールの応力円Ⅰ 主応力の概念とモールの応力円が理解できる.
2週 主応力とモールの応力円Ⅱ 主応力の概念とモールの応力円が理解できる.
3週 土の破壊と強さ 土のせん断強さの概念が理解できる.
モール・クーロンの破壊規準が理解できる.
4週 土のせん断試験Ⅰ 土のせん断試験の種類とその内容を説明できる.
5週 土のせん断試験Ⅱ 土のせん断試験の種類とその内容を説明できる.
6週 土のせん断試験Ⅲ 土のせん断試験の種類とその内容を説明できる.
7週 土のせん断特性Ⅰ 土のせん断特性が理解できる.
8週 土のせん断特性Ⅱ 土のせん断特性が理解できる.
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 前期中間試験の解答と解説
構造物に作用する土圧
わからなかった部分を理解する.
主働土圧,受働土圧,静止土圧の説明ができる.
11週 ランキン土圧Ⅰ ランキンの土圧式が導出できる.
12週 ランキン土圧Ⅱ ランキンの土圧式が導出できる.
13週 クーロン土圧Ⅰ クーロンの土圧式が導出できる.
14週 クーロン土圧Ⅱ クーロンの土圧式が導出できる.
15週 前期末試験
16週 前期期末試験の解答と解説 わからなかった部分を理解する.
後期
3rdQ
1週 地震時の土圧
土圧論の応用例Ⅰ
物部・岡部の式が理解できる.
擁壁の安定計算の原理が理解できる.
2週 土圧論の応用例Ⅱ 矢板の安定計算の原理が理解できる.
3週 斜面の破壊形態と安定性の評価法 斜面の破壊形態が説明でき,その安定性の評価方法について理解できる.
4週 半無限斜面の安定解析Ⅰ 斜面の安定性について計算できる.
5週 半無限斜面の安定解析Ⅱ 斜面の安定性について計算できる.
6週 有限長斜面の安定解析Ⅰ 斜面の安定性について計算できる.
7週 有限長斜面の安定解析Ⅱ 斜面の安定性について計算できる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 後期中間試験の解答と解説
地盤の支持力,基礎の形式,
わからなかった部分を理解する.
基礎に関する用語の説明ができる.
10週 基礎の支持力Ⅰ 支持力公式を用いて基礎の支持力の算定ができる.
11週 基礎の支持力Ⅱ 支持力公式を用いて基礎の支持力の算定ができる.
12週 基礎の支持力Ⅲ 支持力公式を用いて基礎の支持力の算定ができる.
13週 地盤の液状化発生条件
液状化判定,対策
液状化の発生メカニズム・発生条件が理解できる.
液状化の発生予測・判定・対策が理解できる.
14週 地盤改良の分類
各種地盤改良工法
地盤改良の分類と地盤改良工法の原理が理解できる.
15週 学年末試験
16週 学年末試験の回答と解説 わからなかった部分を理解する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野地盤土のせん断試験を説明できる。4前4,前5,前6
土のせん断特性を説明できる。4前7,前8
土の破壊規準を説明できる。4前1,前2,前3
ランキン土圧やクーロン土圧を説明でき、土圧算定に適用できる。4前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2
基礎の種類とそれらの支持力公式を説明でき、土の構造物の支持力算定に適用できる。4後9,後10,後11,後12
斜面の安定計算手法を説明でき、安全率等の算定に適用できる。4後3,後4,後5,後6,後7
飽和砂の液状化メカニズムを説明できる。4後13
地盤改良工法や液状化対策工法について、説明できる。4後14

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力201030
専門的能力601070
分野横断的能力000