都市・環境工学概論

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 都市・環境工学概論
科目番号 R03C117 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 (教科書)澤孝平・嵯峨晃・川合茂・角田忍・荻野弘・奥村充治・西澤辰男 共著,「環境・都市システム系 教科書シリーズ1 シビルエンジニアリングの第一歩」,コロナ社;K-SEC教材/(参考図書)佐々木葉 監修,真田純子・中村晋一郎・仲村成貴・福井恒明 編著,「ようこそドボク学科へ!都市・環境・デザイン・まちづくりと土木の学び方」,学芸出版社
担当教員 永家 忠司,姫野 季之

到達目標

(1) 土木工学とは何かを説明できる.(定期試験・課題)
(2) 社会基盤施設とその役割を説明できる.(定期試験・課題)
(3) インターネット・SNSを使用する際の最低限必要な事項(情報セキュリティと情報モラル)を理解できる.(定期試験・課題)
(4) 橋と地盤の役割を理解できる.(定期試験・課題)
(5) 都市計画の役割を理解できる.(定期試験・課題)
(6) 土木分野における環境問題を理解できる.(定期試験・課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
土木工学の理解について土木工学とは何かを説明できる.また,土木工学の特徴と使命および技術者の条件も理解できる.土木工学とは何かを説明できる.土木工学とは何かを説明できない.
社会基盤施設の理解について社会基盤施設とその役割を説明できる.また,我が国の代表的な社会基盤施設とその特徴も説明できる.社会基盤施設とその役割を説明できる.社会基盤施設を説明できない.
情報リテラシー(様々な情報を有効に活用できる能力)の最低限必要な事項の理解についてインターネット・SNSを使用する際の最低限必要な事項(情報セキュリティと情報モラル)を理解できる.インターネット・SNSを使用する際の情報セキュリティは理解できるが,情報モラルを理解できない.インターネット・SNSを使用する際の最低限必要な事項を理解できない.
構造物と地盤の理解について橋と地盤の役割を理解できる.また,橋の維持管理,地盤と地震の関係についても理解できる.橋と地盤の役割を理解できる.橋と地盤の役割を理解できない.
都市計画の理解について都市計画の役割を理解できる.また,土地利用計画,都市環境,都市交通施設の計画についても理解できる. 都市計画の役割を理解できる.都市計画の役割を理解できない.
土木と環境問題について土木分野における環境問題と対策方法について説明できる.土木分野における環境問題について理解できる.土木分野における環境問題について理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では,土木工学とはどのような学問で,どのような仕事に就けるのかを学ぶ.また,土木工学を学ぶためには,これからどのような基礎知識が必要になるかも説明する.土木工学は,我々の生活に身近で,便利で安全,安心かつ健康で快適な国土(社会基盤)を作っていくための総合的な学問である.また,情報化社会である現代の土木技術者には,様々な情報を有効に活用する能力(情報リテラシー)が必要不可欠であるのでこれについても最低限必要な事項を学ぶ.土木技術は,学生諸君の身の回りに当たり前のように溢れている.本科目を通じて学生諸君が社会基盤を観察し,考え,興味を持つきっかけになることを期待している.なお本科目は,アグリエンジニアリング教育,レジリエントマネジメント教育の対応科目である.
(科目情報)
AE科目/RM科目
授業の進め方・方法:
基本的には教科書および配布資料,講義スライドを使って授業をし,基礎的な知識を修得する.また,必要に応じて授業担当教員が作成した課題を与える.
(事前学習)
教科書や事前に配布された資料について一度目を通し,自身で理解しづらい箇所について事前に把握しておくこと.
注意点:
(履修上の注意)
(1) ALH等で質問にくる際には,教科書と授業ノートを必ず持参すること.
(2) 授業中に疑問に思うことや分からないことがあれば質問してよい.質問は歓迎する.また,こちらからも理解を促すような質問を心掛けるので,間違いを気にせずに自分の考えを答えること.必要に応じてクラス全員で議論し,理解を深めていくことを期待する.

(自学上の注意)
(1) 授業前に予習をし,授業後には十分な復習に努めること.
(2) 課題等を通して理解を深めること.

評価

(総合評価)
総合評価 = (4回の定期試験の平均点)×0.8 + (課題の平均点)×0.2
(単位修得の条件について)
全課題の60%以上の提出を単位修得の条件とする.
(再試験について)
再試験は総合評価が60点に満たない者に対して実施するが,全課題の提出を受験資格の条件とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
ドボク工学科で学ぶこと
建築学,環境学,理学とのちがい
高専ドボクのいいところ
ドボク工学科で取れる資格
授業計画と評価方法を理解できる.
配布資料を使ってドボク工学科で学ぶことなどを説明するので,これをできるだけ理解する.
2週 シビルエンジニアリングとは:
シビルエンジニアリングと土木工学
シビルエンジニアリングの代表的な構造物
シビルエンジニアリングとは何かを理解できる.
3週 シビルエンジニアリングの特徴と使命
技術者の条件
シビルエンジニアリングの学習内容
シビルエンジニアリングの特徴と使命と技術者の条件を理解できる.
(2) シビルエンジニアリングの学習内容について理解する.
4週 地盤環境工学分野,コンクリート工学分野,環境・衛生工学分野,交通工学・道路工学分野の研究紹介 地盤環境工学,コンクリート工学,環境・衛生工学,交通工学・道路工学が社会の役に立っていることが理解できる.
5週 情報技術者への第一歩:
 情報とコンピュータ
 解析技術とシミュレーション
 技術者に必要な情報リテラシー
情報とコンピュータの関係を理解できる.
解析技術とシミュレーションを理解できる.
技術者に必要な情報リテラシーを理解でき,これから各自が身に付けなければならない情報リテラシーを説明できる.
6週 インターネットの基礎:
 インターネットの仕組み
 インターネット接続
 無線LANとWi-Fi
インターネットの仕組みを理解できる.
Web情報の信頼性を理解できる.
7週 インターネットの基礎:
 インターネットの仕組みと様々なサービス
 セキュリティ対策
インターネットの仕組みと様々なサービスについて理解できる.
情報セキュリティの対策方法を理解できる.
8週 前期中間試験 これまでの授業の理解度を確認するために,試験を実施する.
2ndQ
9週 前期中間試験の解答と解説
情報モラル
わからなかった部分を理解する.
情報モラルとは何かを理解できる.
SNSやwebページなどから情報を発信する際の注意点を理解できる.
SNSとは何かを理解でき,これに関係するトラブルも理解できる.
10週 K-SEC教材を用いた情報セキュリティ・情報モラルの演習 知的財産権の基礎が理解できる.
演習を通して,これまでに学んだ内容の理解を深めることができる.
11週 構造・橋への第一歩:
 橋とは・橋の歴史
 橋の形式と構造
社会基盤施設としての橋とその歴史を理解できる.
橋の形式と構造を理解できる.
12週 構造・橋への第一歩:
 橋の役割
 橋の維持管理
橋の役割を理解できる.
橋の維持管理の重要性を理解できる.
13週 都市計画への第一歩:
 日本の都市計画
都市計画の役割について理解できる.
土地利用計画を理解できる.
14週 都市計画への第一歩:
 日本の都市計画
都市環境を理解できる.
都市交通施設の計画を理解できる.
15週 前期期末試験 これまでの授業の理解度を確認するために,試験を実施する.
16週 前期期末試験の解答と解説 わからなかった箇所を理解できる.
後期
3rdQ
1週 後期授業概要および土木遺産について 後期授業概要について理解できる.土木遺産について理解できる.
2週 土木分野と建築分野の違いおよび職業について 土木分野と建築分野の違いおよび職業について理解できる.
3週 測量と測量学について 測量の種類と概要について理解できる.
4週 地盤・土への第一歩:土の生成,種類および基本的性質について 土の生成過程や多様性,状態諸量について理解できる.
5週 地盤・土への第一歩:構造物を支える地盤の強さ,地盤と地震および圧密沈下について
地盤の強さ, 地震による地盤の液状化, 地盤の圧密とその沈下現象について理解できる.
6週 地盤・土への第一歩:地盤に関する環境問題について 地盤の環境問題の種類や要因について理解できる.
7週 建設材料への第一歩:土木材料の分類,用途および性質について 土木材料の分類,用途および性質について理解ができる.
8週 河川技術への第一歩:人と河川との関わりおよび河川の作用と地形について 人と河川との関わり,河川の作用と地形について理解できる.
4thQ
9週 後期中間試験 これまでの授業の理解度を確認するために試験を実施する.
10週 後期中間試験の解答と解説
わからなかった箇所について理解できる.
11週 河川技術への第一歩:河川構造物の種類と役割について 河川構造物の種類と役割について理解できる.
12週 日本における災害とその対策について 災害の種類とその対策について理解できる.
13週 社会資本の維持管理について 維持管理の目的や重要性について理解ができる.
14週 環境問題への第一歩:シビルエンジニアリングと環境都市および環境問題について シビルエンジニアリングと環境都市および環境問題について理解ができる.
15週 学年末試験
これまでの授業の理解度を確認するために試験を実施する.
16週 学年末試験の解答と解説 わからなかった箇所を理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3前6,前7
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前6,前7
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前9,前10
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3前6,前7
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3前6,前7

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力301040
専門的能力501060