水理学Ⅰ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 水理学Ⅰ
科目番号 R03C314 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 PEL 水理学,実教出版/大西外明:最新水理学Ⅰ&Ⅱ,森北出版,岩佐義朗・金丸昭治編:水理学Ⅰ,朝倉書店,椿 東一郎:水理学Ⅰ,森北出版.
担当教員 東野 誠

到達目標

(1) 私たちの身の回りにある水の物理・化学的性質が理解できる.(定期試験)
(2) 授業項目に関連した水の諸現象について知見を深め,力学的取扱いを理解できる.(定期試験)
(3) 授業項目に関連した概念がなぜ生まれたのかを理解できる.(定期試験)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1私たちの身の回りにある水の物理・化学的性質が理解できるとともに更に高度な考察ができる.私たちの身の回りにある水の物理・化学的性質が理解できる.私たちの身の回りにある水の物理・化学的性質が理解できない.
評価項目2授業項目に関連した水の諸現象について知見を深め,力学的取扱いを理解できる.授業項目に関連した水の諸現象について知見を深めることができる.授業項目に関連した水の諸現象について知見を深めることができない.
評価項目3授業項目に関連した概念がなぜ生まれたのかを理解するとともに,更に高度な考察ができる.授業項目に関連した概念がなぜ生まれたのかを理解できる.授業項目に関連した概念がなぜ生まれたのかを理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
私たちの身の回りには,水について,静水や流水(流れ)に関する現象が多々あり,社会生活に重大な影響を及ぼしている.それらのうち比較的簡単なものについて,理論的あるいは実用的に解明するための,基礎的な知識を習得する.
(科目情報)

授業の進め方・方法:
4年で履修する水理学Ⅱ,および5年,あるいは専攻科で履修する水に関する力学の基礎を学ぶ.連続体,あるいは流体の力学に不慣れな3年に対しては,授業中に多くの演習問題を解き,理解を深めるよう努める.講義と演習を通して継続的な学習ができるとともに,更に高度な学習へとつなげることができる実力を養う.
(事前学習)
事前に教科書の該当箇所を読み,内容を把握しておくこと.


注意点:
(履修上の注意)
講義の途中でもわからなくなったらすぐに質問してもよいことにする.
(自学上の注意)
ノート作りを工夫すること.

評価

(総合評価)
総合評価=4回の定期試験(前期中間試験、前期期末試験,後期中間試験,および後期期末試験)の平均点.
(再試験について)
再試験は総合評価が60点に満たない者に対して実施する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 水理学の概要,歴史的背景 水理学の概要とその発達の経緯について知るとともに,私たちの身の回りにある”水”の基本的性質が理解できる.
2週 水理学の概要,歴史的背景 水理学の概要とその発達の経緯について知るとともに,私たちの身の回りにある”水”の基本的性質が理解できる.
3週 水の物性,次元と単位,水の物理的性質 水の物理・化学的性質が理解できる.
4週 水の物性,次元と単位,水の物理的性質 水の物理・化学的性質が理解できる.
5週 静水中の圧力,平板に作用する静水圧 圧力という概念を理解するとともに,工学上重要となる具体的な計算ができる.
6週 静水中の圧力,平板に作用する静水圧 圧力という概念を理解するとともに,工学上重要となる具体的な計算ができる.
7週 斜め平板に作用する静水圧 斜め平板に作用する静水圧を求める際の基本的考え方を理解し,計算できる.
8週 斜め平板に作用する静水圧 斜め平板に作用する静水圧を求める際の基本的考え方を理解し,計算できる.
2ndQ
9週 前期中間試験
10週 前期中間試験の解答と解説 分らなかった部分を把握し理解できる.
11週 曲面に作用する静水圧 曲面に作用する静水圧を求める際の基本的考え方を理解し,計算できる.
12週 浮力と浮体,アルキメデスの原理 アルキメデスの原理を理解し,浮力を計算したり,浮体の安定を検討できる.
13週 浮体の安定 浮体の安定計算が理解できる.
14週 相対的静止 相対的静止が理解できる.
15週 前期期末試験
16週 前期期末試験の解答と解説 分らなかった部分を把握し理解できる.
後期
3rdQ
1週 水の流れの基礎,流体の種類,流れの分類 水の流れを理解する際の基本的考え方が理解できる.
2週 水の流れの基礎,流体の種類,流れの分類 水の流れを理解する際の基本的考え方が理解できる.
3週 水の力学の3法則(質量,運動量,エネルギー保存則) 水の力学の3法則(質量,運動量,エネルギー保存則)が理解できる.
4週 水の力学の3法則(質量,運動量,エネルギー保存則) 水の力学の3法則(質量,運動量,エネルギー保存則)が理解できる.
5週 オイラーの方程式とベルヌーイの定理 ベルヌーイの定理を理解し,それを応用した計算できる.
6週 オイラーの方程式とベルヌーイの定理 ベルヌーイの定理を理解し,それを応用した計算できる.
7週 運動量式とその応用,渦なし流れの水理 流れを解析するための理論展開が理解できる.
8週 運動量式とその応用,渦なし流れの水理 流れを解析するための理論展開が理解できる.
4thQ
9週 後期中間試験
10週 後期中間試験の解答と解説 分らなかった部分を把握し理解できる.
11週 層流と乱流 層流と乱流の違いが理解できる
12週 管路の摩擦損失,管路の形状損失 摩擦損失水頭について理解し,その計算ができる.
13週 円管内の層流の流速分布(ハーゲン・ポアズイユの法則) 平均流速公式を理解し,その計算ができる.
14週 円管内の層流の流速分布(ハーゲン・ポアズイユの法則) 円管内の層流の流速分布(ハーゲン・ポアズイユの法則)が理解できる.
15週 後期期末試験
16週 後期期末試験の解答と解説 分らなかった部分を把握し理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理水理学で用いる単位系を説明できる。4前3,前4,後16
静水圧の表現、強さ、作用する方向について、説明できる。4前5,前6,後16
平面と曲面に作用する全水圧の大きさと作用点を計算できる。4前5,前6,前7,後16
浮力と浮体の安定を計算できる。4前11,前12,後16
完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を説明できる。4後5,後6,後16
連続の式を説明できる。4後1,後2,後16
ベルヌーイの定理を説明でき、これを応用(ベンチュリーメータなど)した 計算ができる。4後5,後6,後16
層流と乱流について、説明できる。4後13,後14,後16

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力600000060
専門的能力400000040
分野横断的能力0000000