実験実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 実験実習Ⅰ
科目番号 R04C118 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 設計製図:(教科書)配布プリント,雇用問題研究会,「製図用文字練習帳」,雇用問題研究会.構造材料実験:(教科書)配布プリント.情報処理:矢野文彦,「情報リテラシー教科書 Windows 10/Office+Access 2019対応版」,Ohmsha.
担当教員 工藤 宗治,名木野 晴暢,姫野 季之

到達目標

設計製図:
(1) 簡単な設計図面を読んだり書いたりすることができる.(課題・取り組み状況)

構造材料実験:
(1) 橋梁の構造を理解し、そのための専門知識の必要性が理解できる.(模型製作・課題・取り組み状況)

情報処理:
(1) パソコンの基本的な操作ができる.(課題・取り組み状況)
(2) WWWの情報検索ができ,電子メールの基本的な操作ができる.(課題・取り組み状況)
(3) Microsoft Wordの基本的な操作ができる.(課題・取り組み状況)
(4) Microsoft Excelの基本的な操作ができる.(課題・取り組み状況)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
設計製図:製図通則に則って,設計図面を読んだり手書きで書いたりすることができる.製図通則に則って,簡単な設計図面を読んだり,手書きで簡単な製図を書いたりすることができる.簡単な設計図面を読んだり書いたりすることができない.
構造材料実験:橋梁の構造を理解し、構造部材の名称を説明できる.橋梁の構造を理解し、そのための専門知識の必要性が理解できる.橋梁の構造を理解できず,名称を説明できない.
情報処理: パーソナルコンピュータの基礎について Windows 10のパーソナルコンピュータを使って,文字入力,マウスの操作,ファイルの保存・編集などができ,パーソナルコンピュータの構成要素を説明できる.Windows 10のパーソナルコンピュータを使って,文字入力,マウスの操作,ファイルの保存・編集などができる.Windows 10のパーソナルコンピュータを使うことができない.
情報処理: WWWの情報検索と電子メールについてWeb上から正しい情報を収集することができる.また,相手のことを思いやったメールの送信・返信をすることができる.WWWの情報検索と電子メールの送受信をすることができる.WWWの情報検索と電子メールの使い方を理解できない.
情報処理: Microsoft WordについてWordの様々な機能を使って見やすく分かりやすい文書などを作成することができる.Wordを使って文書などを作成することができる.Wordを使うことができない.
情報処理: Microsoft ExcelについてExcelの関数を使って簡単なデータ分析をすることができる.また,Excelの様々な機能を使って見やすいグラフを作成することができる.Excelを使って表を作成し,四則演算により簡単なデータ分析をすることができる.また,グラフを作成することができる.Excelを使うことができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (D1) 説明 閉じる
学習・教育目標 (D2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本実習では,20名程度からなる2つの班(A班とB班)に分け,情報処理・設計製図・構造材料実験を行い,これらの基礎を身に付け,創造力・応用力を養成することを目的として実施する.
本実習の実施内容は,以下のとおりである.

情報処理:
(1) Windowsパソコンの基本的な操作方法,コンピュータの基礎,ネットワークの基礎や電子メールの基礎を学ぶ.
(2) Microsoft WordとMicrosoft Excel の基本的な操作方法を学ぶ.

設計製図:
(1) 土木製図の基礎を学習し,投影図・立体図形を製図することによって,その認識を深める.

構造材料実験:
(1) 単純プレートガーダー道路橋の模型を製作し、橋梁の構造を学習する.
(2) 情報処理演習で身に着けたスキルを活かして,構造材料実験のレポートを作成する.

なお,本科目は,アグリエンジニアリング教育及び災害レジリエントマインド教育の対応科目である.(AE科目)(RM科目)


(科目情報)
AE科目/RM科目

授業の進め方・方法:
前期は情報処理と設計製図,後期は情報処理と構造材料実験を行う.それぞれ20名程度からなる2つの班(A班とB班)に分け,輪番で実習を行う.

(事前学習)
授業計画を確認し,演習内容の予習をしておくこと.
注意点:
(1) 実習・演習後の要点整理および復習等を怠らないこと.
[1] 情報処理では,演習後の整理整頓・清掃を必ず行うこと.
[2] 設計製図では,予習・復習を十分に行い,製図道具および課題の管理を行うこと.
[3] 構造材料実験では,場合によってはカッターナイフ・ピンセット等を使用するので,各自準備すること.また使用する際は十分に注意すること.

評価

(各実験の評価と総合評価)
実験実習における課題および取り組み状況を,情報処理・設計製図・構造材料実験のテーマごとに次のように評価する.
[1] 各評価=0.8 × (課題) +0.2 × (取り組み状況)
[2] 総合評価=0.25 × (前期情報評価) + 0.25 × (製図評価) + 0.25 × (後期情報評価) + 0.25 × (構造評価)

(単位修得の条件)
全ての課題・レポートが提出(受理)されていれば上式のように評価するが,提出(受理)されていない課題・レポートがある場合は不合格とする.

(再試験について)
再試験は実施しない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 設計製図のガイダンス(1限目)
情報処理のガイダンスと安全教育(VDT作業)(2限目)
設計製図:安全教育,「図面を描く」,「図面を読む」ことの意味と重要性を理解できる.(MCC Ⅴ-F-9)

情報処理:
(1) 授業計画と評価方法を理解できる.(2) 長時間のVDT作業による健康障害およびその対策を理解できる.(MCC Ⅳ-A 工学実験技術)
2週 A班およびB班(情報処理):ユーザーIDとパスワードの管理 情報処理:
(1) 各自のアカウントにログインできる.
(2) パスワードの注意事項を理解でき,これを意識してパスワードを変更することができる.
3週 A班およびB班(設計製図):土木製図の規約 設計製図:土木製図に必要な規約の知識を理解できる.(MCC Ⅴ-F-9)
4週 A班(設計製図):平面図形

B班(情報処理):パソコンの基本操作(第1章 パーソナルコンピュータの基礎・テキストエディタを使った文字入力の演習)
設計製図:平面図形の表現方法を理解し,平面図形を描くことができる.(MCC Ⅴ-F-9)

情報処理:
(1) 教科書の第1章 パーソナルコンピュータの基礎を理解でき,基本的な操作ができる. (MCC Ⅳ-C 情報リテラシー)
(2) 文字の入力や削除ができる.
5週 B班(設計製図):平面図形

A班(情報処理):パソコンの基本操作(第1章 パーソナルコンピュータの基礎・テキストエディタを使った文字入力の演習)
設計製図:平面図形の表現方法を理解し,平面図形を描くことができる.(MCC Ⅴ-F-9)

情報処理:
(1) 教科書の第1章 パーソナルコンピュータの基礎を理解でき,基本的な操作ができる. (MCC Ⅳ-C 情報リテラシー)
(2) 文字の入力や削除ができる.
6週 A班(設計製図):投影図Ⅰ

B班(情報処理):WWWの情報検索(2.2 WWWの情報検索)・電子メール(2.3 電子メール)
設計製図:投影図の描き方を理解し,投影図を描くことができる.(MCC Ⅴ-F-9)

情報処理:
(1) 教科書の第2章 インターネットの利用(2.2 WWWの情報検索)を理解でき,基本的な操作ができる.(MCC Ⅳ-C 情報リテラシー)
(2) 教科書の第2章 インターネットの利用(2.3 電子メール)を理解でき,基本的な操作ができる.(MCC Ⅳ-C 情報リテラシー)
7週 B班(設計製図):投影図Ⅰ

A班(情報処理):WWWの情報検索(2.2 WWWの情報検索)・電子メール(2.3 電子メール)
設計製図:投影図の描き方を理解し,投影図を描くことができる.(MCC Ⅴ-F-9)

情報処理:
(1) 教科書の第2章 インターネットの利用(2.2 WWWの情報検索)を理解でき,基本的な操作ができる.(MCC Ⅳ-C 情報リテラシー)
(2) 教科書の第2章 インターネットの利用(2.3 電子メール)を理解でき,基本的な操作ができる.(MCC Ⅳ-C 情報リテラシー)
8週 (前期中間試験)
予備日(実験実習Iでは定期試験を実施しない.)
2ndQ
9週 A班(設計製図):投影図Ⅱ

B班(情報処理):Wordの演習I(3.1 文書作成とWord・3.2 Wordの基本操作)
設計製図:投影図の描き方を理解し,投影図を描くことができる.(MCC Ⅴ-F-9)

情報処理:教科書の第3章 Microsoft Wordを理解でき,基本的な操作ができる.
10週 B班(設計製図):投影図Ⅱ

A班(情報処理):Wordの演習I(3.1 文書作成とWord・3.2 Wordの基本操作)
設計製図:投影図の描き方を理解し,投影図を描くことができる.(MCC Ⅴ-F-9)

情報処理:教科書の第3章 Microsoft Wordを理解でき,基本的な操作ができる.
11週 A班(設計製図):立体図形の認識Ⅰ

B班(情報処理):Wordの演習II(3.3 書式設定-基礎編-・3.4 書式設定-応用編-)
設計製図:立体図形の認識方法を理解し,立体図形を描くことができる.(MCC Ⅴ-F-9)

情報処理:教科書の第3章 Microsoft Wordを理解でき,基本的な操作ができる.
12週 B班(設計製図):立体図形の認識Ⅰ

A班(情報処理):Wordの演習II(3.3 書式設定-基礎編-・3.4 書式設定-応用編-)
設計製図:立体図形の認識方法を理解し,立体図形を描くことができる.(MCC Ⅴ-F-9)

情報処理:教科書の第3章 Microsoft Wordを理解でき,基本的な操作ができる.
13週 A班(設計製図):立体図形の認識Ⅱ

B班(情報処理):Wordの演習III(3.5 表・図・写真の追加)
設計製図:立体図形の認識方法を理解し,立体図形を描くことができる.(MCC Ⅴ-F-9)

情報処理:教科書の第3章 Microsoft Wordを理解でき,基本的な操作ができる.
14週 B班(設計製図):立体図形の認識Ⅱ

A班(情報処理):Wordの演習III(3.5 表・図・写真の追加)
設計製図:立体図形の認識方法を理解し,立体図形を描くことができる.(MCC Ⅴ-F-9)

情報処理:教科書の第3章 Microsoft Wordを理解でき,基本的な操作ができる.
15週 (前期期末試験) 予備日(実験実習Iでは定期試験を実施しない.)
16週 試験解説 予備日(実験実習Iでは試験解説を実施しない).
後期
3rdQ
1週 A班(構造材料実験):主桁の製作Ⅰ

B班(情報処理):Wordの演習IV(総合課題)
構造材料実験:安全教育、各自が主桁を1つ製作する.(MCC Ⅳ-A)

情報処理:これまでの演習内容を活かして総合課題を解決することができる.
2週 B班(構造材料実験):主桁の製作Ⅰ

A班(情報処理):Wordの演習IV(総合課題)
構造材料実験:安全教育、各自が主桁を1つ製作する.(MCC Ⅳ-A)

情報処理:これまでの演習内容を活かして総合課題を解決することができる.
3週 A班(構造材料実験):主桁の製作Ⅱ

B班(情報処理):Excel演習I(4.1 Excelの基本操作)
構造材料実験:各自が主桁を1つ製作する.(MCC Ⅳ-A)

情報処理:教科書の第4章 Microsoft Excelを理解でき,基本的な操作ができる.
4週 B班(構造材料実験):主桁の製作Ⅱ

A班(情報処理):Excel演習I(4.1 Excelの基本操作)
構造材料実験:各自が主桁を1つ製作する.(MCC Ⅳ-A)

情報処理:教科書の第4章 Microsoft Excelを理解でき,基本的な操作ができる.
5週 A班(構造材料実験):端対傾構の製作

B班(情報処理):Excel演習II(4.2 計算と関数)
構造材料実験:4人で1班をつくり、主桁4つに、端対傾構を結合する.(MCC Ⅳ-A)

情報処理:教科書の第4章 Microsoft Excelを理解でき,基本的な操作ができる.
6週 B班(構造材料実験):端対傾構の製作

A班(情報処理):Excel演習II(4.2 計算と関数)
構造材料実験:4人で1班をつくり、主桁4つに、端対傾構を結合する.(MCC Ⅳ-A)

情報処理:教科書の第4章 Microsoft Excelを理解でき,基本的な操作ができる.
7週 (後期中間試験) 予備日(実験実習Iでは定期試験を実施しない.)
8週 A班(構造材料実験):横桁の製作

B班(情報処理):Excel演習III(4.3 見やすい表の作成)
構造材料実験:荷重分配横桁,中間対傾構を結合する.(MCC Ⅳ-A)

情報処理:教科書の第4章 Microsoft Excelを理解でき,基本的な操作ができる.
4thQ
9週 B班(構造材料実験):横桁の製作

A班(情報処理):Excel演習III(4.3 見やすい表の作成)
構造材料実験:荷重分配横桁,中間対傾構を結合する.(MCC Ⅳ-A)

情報処理:教科書の第4章 Microsoft Excelを理解でき,基本的な操作ができる.
10週 A班(構造材料実験):横構の製作

B班(情報処理):Excel演習IV(4.4 グラフの利用)
構造材料実験:横構を結合し,橋を完成する.(MCC Ⅳ-A)

情報処理:教科書の第4章 Microsoft Excelを理解でき,基本的な操作ができる.
11週 B班(構造材料実験):横構の製作

A班(情報処理):Excel演習IV(4.4 グラフの利用)
構造材料実験:横構を結合し,橋を完成する.(MCC Ⅳ-A)

情報処理:教科書の第4章 Microsoft Excelを理解でき,基本的な操作ができる.
12週 A班(構造材料実験):載荷試験

B班(情報処理):Excel演習V(見やすいグラフの作成,4.5 少し高度な関数)
構造材料実験:載荷試験を行い,橋の強度を求める.(MCC Ⅳ-A)

情報処理:教科書の第4章 Microsoft Excelを理解でき,基本的な操作ができる.
13週 B班(構造材料実験):載荷試験

A班(情報処理):Excel演習V(見やすいグラフの作成,4.5 少し高度な関数)
構造材料実験:載荷試験を行い,橋の強度を求める.(MCC Ⅳ-A)

情報処理:教科書の第4章 Microsoft Excelを理解でき,基本的な操作ができる.
14週 A班およびB班:構造材料実験のレポート作成 構造材料実験:これまでの実習内容についてレポートを作成する.レポートの作成には,Wordを用いることとし,必要に応じてExclelも活用する.(MCC Ⅳ-A)
15週 (学年末試験) 予備日(実験実習Iでは定期試験を実施しない.)
16週 試験解説 予備日(実験実習Iでは試験解説を実施しない).

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前1
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3前2,前3
専門的能力分野別の専門工学建設系分野製図線と文字の種類を説明できる。4前2,前3,前4,前5
平面図形と投影図の描き方について、説明できる。4前3,前4,前5,前6,前7
図の配置、尺度、表題欄、寸法と寸法線の規約について、説明できる。4前2,前3

評価割合

課題取り組み状況合計
総合評価割合8020100
基礎的能力402060
専門的能力40040