実験実習Ⅱ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 実験実習Ⅱ
科目番号 R04C213 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 (教科書)測量実習:「測量」実教出版,実習指導書(配布プリント),情報処理演習(前期)配布プリント(後期):富士通エフ・オー・エム株式会社 (FOM出版) ,「情報リテラシー <改訂版> Windows 10・Office 2016対応」,FOM出版,(参考図書)指定しない
担当教員 田中 孝典,永家 忠司,山本 大介

到達目標

(1) 距離測量および角測量について理解し,器具を使って決められた誤差範囲内に測量できる.
(2) 水準測量について理解し,決められた誤差範囲内に測量できる.
(3) 実験実習で得られたデータの妥当性について考察すると共に,さらに意味のあるデータに加工できる.
(4) 実験実習における自身の役割を理解し,相互に協力あるいは周囲を率先して作業に取り組むことができる.
(5) PowerPointの基本操作ができ,スライド資料を作成して発表することができる.
(6) 情報セキュリティ・情報モラルに関する理解を一年次よりも深められる.
(7) 2次元CADの応用的な操作ができ,やや複雑な図面でも自ら描くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
距離測量と角測量距離測量および角測量について理解し,器具を使って決められた誤差範囲内に測量できる.距離測量および角測量について理解し,器具を使って測量できる.距離測量および角測量について理解できない.
水準測量水準測量について理解し,決められた誤差範囲内に測量できる.水準測量について理解し,測量できる.水準測量について理解できない.
考察・レポート作成実験実習で得られたデータの妥当性について考察すると共に,さらに意味のあるデータに加工できる.実験実習の目的に沿って得られたデータを用いて表・グラフを作成し,論理的な考察ができる.実験実習の目的について理解できていない.また,データや結果について適切な考察ができていない.
実験・実習に関わる態度実験実習における自身の役割を理解し,相互に協力あるいは周囲を率先して作業に取り組むことができる.実験実習の基本的なルールに則っり,主体的に取り組むことができる.また,レポートを期限内に提出できる.実験実習のルールについて理解が乏しく,主体的に取り組むことができない.また,レポートの作成・提出が滞る.
情報リテラシー(PowerPoint)PowerPointの基本操作ができ,スライド資料を作成して発表することができる.PowerPointの基本操作ができる.PowerPointの基本操作ができない.
情報セキュリティ・情報モラル情報セキュリティ・情報モラルに関する理解を一年次よりも深められる.情報セキュリティ・情報モラルを理解できる.情報セキュリティ・情報モラルを理解できない.
2次元CAD2次元CADの応用的な操作ができ,やや複雑な図面でも自ら描くことができる.2次元CADの基本的な操作ができ,簡単な図面を描くことができる. 2次元CADの基本的な操作ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (D1) 説明 閉じる
学習・教育目標 (D2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
(1) 測量実習では,測量機器の使用方法を習得するとともに,測量学で受講した知識をもとに基礎的な測量技術を身につける.また,必要となる計算の方法について習熟する.
(2) 情報処理演習(前期)では,実験実習Ⅰ(情報処理)の継続として「情報セキュリティと情報モラルの知識」と「PowerPointの基本的な操作方法」を習得する.
(3) 情報処理演習(後期)ではCADに関する演習を行う.2次元CADソフトを用いて,作図方法、レイヤー管理の方法を理解し,製図の描き方を習得する.

(科目情報)
実践的教育科目/AE科目/RM科目
授業の進め方・方法:
20名からなる2グループに分けて,測量実習と情報処理演習を行う.
 ・測量実習は,外業および内業の実習を行い,各テーマについてレポートを作成する.
 ・情報処理演習(前期)では,情報演習室にて「情報セキュリティと情報モラル」と「PowerPoint」の演習を実施する.状況に応じてレポートを課すことがある.
 ・情報処理演習(後期)では,情報演習室にて「CAD」の演習を実施する.状況に応じてレポートを課すことがある.
(事前学習)
受講前に必ず事前に教科書・配布した実験指導書を熟読し,理解すること。
注意点:
(履修上の注意)
測量器械・コンピュータの扱いに注意し,使用後の整理整頓を行うこと.
測量実習では外業が多いので,道具や各自の持ち物の管理に細心の注意を払うこと.

情報処理演習ではパスワードの管理を徹底すること.
また,実験実習に欠席した場合は担当教員に補習等の指示を必ず受けにくること.
(自学上の注意)
レポートにおいては,教科書をよく読んで授業内容をしっかりと復習したうえで作成すること.特に,考察部分ではこの点に期待する.

評価

(総合評価)
レポートおよび取組み状況で評価する.全ての課題・レポートが提出(受理)されていれば下式のように評価するが,提出(受理)されていない課題・レポートがある場合は不合格とする.
測量実習評価 = (測量レポートのみ) ※取組み状況はレポートに含まれる.
情報処理演習(前期)評価 = (CAD課題・レポート)×0.8 + (取組み状況)×0.2
情報処理演習(後期)評価 = (演習課題・レポート)×0.8 + (取組み状況)×0.2
総合評価 = (2×測量実習評価+情報処理演習(前期)評価+情報処理演習(後期)評価) / 4
総合評価が60点以上を合格とする.

(再試験について)
再試験は行なわない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 安全教育
ガイダンスと距離測量(測量実習)
安全に学習をするための知識を理解できる.
測距の方法と補正計算を理解できる.
2週 セオドライトの据付と視準(測量実習)
教科書を用いた情報セキュリティ・情報モラルの演習(情報処理)
セオドライトを正確に据付け,正確な角度測定を行うことができる.
1年次に学んだ情報セキュリティ・情報モラルの理解を深められる.
3週 セオドライトの据付と視準(測量実習)
教科書を用いた情報セキュリティ・情報モラルの演習(情報処理)
セオドライトを正確に据付け,正確な角度測定を行うことができる.
1年次に学んだ情報セキュリティ・情報モラルの理解を深められる.
4週 単測法による測角(測量実習)
K-SEC教材を用いた情報セキュリティ・情報モラルの演習(情報処理)
セオドライトを正確に据付け,正確な角度測定を行うことができる.
1年次に学んだ情報セキュリティ・情報モラルの理解を深められる.
5週 単測法による測角(測量実習)
K-SEC教材を用いた情報セキュリティ・情報モラルの演習(情報処理)
セオドライトを正確に据付け,正確な角度測定を行うことができる.
1年次に学んだ情報セキュリティ・情報モラルの理解を深められる.
6週 単測法による内角の測定(測量実習)
PowerPoint演習(情報処理)
セオドライトを正確に据付け,正確な角度測定を行うことができる.
PowerPointの基本操作ができる.
7週 単測法による内角の測定(測量実習)
PowerPoint演習(情報処理)
セオドライトを正確に据付け,正確な角度測定を行うことができる.
PowerPointの基本操作ができる.
8週 (前期中間試験)
2ndQ
9週 トラバース測量(測量実習)
PowerPoint総合課題:スライド作成(情報処理)
計算および誤差の補正計算が理解できる.
PowerPointを用いて総合課題のスライドを作成する.
10週 トラバース測量(測量実習)
PowerPoint総合課題:スライド作成(情報処理)
トラバース測量の座標の概念を理解し,座標計算および誤差の補正計算が理解できる.
PowerPointを用いて総合課題のスライドを作成する.
11週 トラバース測量の座標計算(測量実習)
PowerPoint総合課題:発表(情報処理)
トラバース測量の座標の概念を理解し,座標計算および誤差の補正計算が理解できる.
PowerPointを用いて総合課題のスライドを作成する.
12週 トラバース測量の座標計算(測量実習)
PowerPoint総合課題:発表(情報処理)
トラバース測量の座標の概念を理解し,座標計算および誤差の補正計算が理解できる.
PowerPointを用いて総合課題のスライドを作成する.
13週 トラバース測量の調整計算(測量実習)
PowerPoint総合課題:発表(情報処理)
トラバース測量の座標の概念を理解し,座標計算および誤差の補正計算が理解できる.
PowerPointを用いてプレゼンテーションができる.
14週 トラバース測量の調整計算(測量実習)
PowerPoint総合課題:発表(情報処理)
トラバース測量の座標の概念を理解し,座標計算および誤差の補正計算が理解できる.
PowerPointを用いてプレゼンテーションができる.
15週 (前期期末試験)
16週
後期
3rdQ
1週
ガイダンスと水準測量(レベルの据付)(測量実習)
2次元CAD演習のガイダンスの内容を理解できる.
水準測量における昇降式と器高式の手順を理解し,必要な調整計算が理解できる.
2週 水準測量(昇降式)(測量実習)
CADの概念と操作①(情報処理演習)
水準測量における昇降式と器高式の手順を理解し,必要な調整計算が理解できる.
図面・CADについて理解できる.
3週 水準測量(昇降式)(測量実習)
CADの概念と操作①(情報処理演習)
水準測量における昇降式と器高式の手順を理解し,必要な調整計算が理解できる.
図面・CADについて理解できる.
4週 水準測量(器高式)(測量実習)
CADの概念と操作②(情報処理演習)
水準測量における昇降式と器高式の手順を理解し,必要な調整計算が理解できる.
基本図形の描画ができる.
5週 水準測量(器高式)(測量実習)
CADの概念と操作②(情報処理演習)
水準測量における昇降式と器高式の手順を理解し,必要な調整計算が理解できる.
基本図形の描画ができる.
6週 平板測量(すえつけと放射法)(測量実習)
CADによる製図模写①(情報処理演習)
平板測量の手順に習熟し作図結果の精度を計算できる.
線種の変更・レイヤー管理ができる.
7週 平板測量(すえつけと放射法)(測量実習)
CADによる製図模写①(情報処理演習)
平板測量の手順に習熟し作図結果の精度を計算できる.
線種の変更・レイヤー管理ができる.
8週 平板測量(前方交会法)(測量実習)
CADによる製図模写②(情報処理演習)
平板測量の手順に習熟し作図結果の精度を計算できる.
見本をもとに簡単な製図ができる.
4thQ
9週 〔後期中間試験〕
10週 平板測量(前方交会法)(測量実習)
CADによる製図模写②(情報処理演習)
平板測量の手順に習熟し作図結果の精度を計算できる.
見本をもとに簡単な製図ができる.
11週 ドローンの操作
CADによる製図模写③(情報処理演習)
ドローンの基本的操作ができる.
見本をもとに簡単な製図ができる.
12週 ドローンの操作
CADによる製図模写③(情報処理演習)
ドローンの基本的操作ができる.
見本をもとに簡単な製図ができる.
13週 土量計算
CADによる製図模写④(情報処理演習)
ソフトウェアを用いて土量計算ができる.
見本をもとにやや複雑な土木製図ができる.
14週 土量計算
CADによる製図模写④(情報処理演習)
ソフトウェアを用いて土量計算ができる.
見本をもとにやや複雑な土木製図ができる.
15週 〔後期期末試験〕
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
専門的能力分野別の専門工学建設系分野製図CADソフトウェアの機能を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5
図形要素の作成と修正について、説明できる。4後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
画層の管理を説明できる。4後6,後7,後8,後10,後11,後12,後13,後14
分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】距離測量について理解し、器具を使って測量できる。4後6,後7,後8,後10
トラバース測量について理解し、器具を使って測量できる。4前9,前10,前11,前12,前13,前14
水準測量について理解し、器具を使って測量できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後11,後12,後13,後14
セオドライトによる角測量について理解し、器具を使って測量できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7

評価割合

試験レポート小テスト態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合08002000100
基礎的能力000200020
専門的能力080000080
分野横断的能力0000000