環境工学

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 環境工学
科目番号 R04C313 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 花木啓祐ほか著、「環境工学基礎」、実教出版株式会社
担当教員 帆秋 利洋

到達目標

地球環境問題、公害に関する基礎知識を理解し、これらを解消・予防するための社会基盤整備事業の方法を習得し、その知識をエネルギー・地球環境問題への解決策、ならびに大気汚染や水質汚濁、土壌・地下水汚染、廃棄物などの課題に対処することができる能力を身につける.
(1)社会環境の歴史、環境政策、環境と人の健康について理解できる (定期試験)
(2)大気・水質・地盤汚染の現状と対策や騒音・振動・臭気等の地域環境保全について理解できる (定期試験)
(3)地球温暖化とエネルギー問題、環境影響評価について理解できる (定期試験)
(4)廃棄物とリサイクル、都市生活と環境について理解できる (定期試験)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
目的・到達目標(1)の評価指標社会環境の歴史、環境政策、環境と人の健康について非常に理解している社会環境の歴史、環境政策、環境と人の健康について理解している社会環境の歴史、環境政策、環境と人の健康について理解していない
目的・到達目標(2)の評価指標大気・水質・地盤汚染の現状と対策や騒音・振動・臭気等の地域環境保全について非常に理解している大気・水質・地盤汚染の現状と対策や騒音・振動・臭気等の地域環境保全について理解している大気・水質・地盤汚染の現状と対策や騒音・振動・臭気等の地域環境保全について理解していない
目的・到達目標(3)の評価指標地球温暖化とエネルギー問題、環境影響評価について非常に理解している地球温暖化とエネルギー問題、環境影響評価について理解している地球温暖化とエネルギー問題、環境影響評価について理解していない
目的・到達目標(4)の評価指標廃棄物とリサイクル、都市生活と環境について非常に理解している廃棄物とリサイクル、都市生活と環境について理解している廃棄物とリサイクル、都市生活と環境について理解していない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目は, 建設会社にて環境部門の研究開発に携わった教員が, その経験を活かし, 環境工学における基礎について講義形式で授業を行うものである.環境問題や環境政策の歴史をつうじて本学科を学ぶ背景と意義を理解し、地球環境問題や身近な公害に関する基礎知識を習得する。また、その知識をエネルギー・地球環境問題への解決するための社会基盤整備事業の方法を習得し、ならびに大気汚染や水質汚濁、土壌・地下水汚染、廃棄物などの課題に対処することができる能力を養う。
(科目情報)
実践的教育科目/AE科目/RM科目
授業の進め方・方法:
教科書を基にパワーポイントを使用して捕捉しながら授業を進める。教科書に無い実際の具体的な事例等の解説はノートに取ること。
(事前学習)
教科書を中心に予習しておくこと。
注意点:
環境分野全般にわたる幅広い内容について学習します。
(履修上の注意)
必要記入事項について理解すること.
(自学上の注意) 必要記入事項が適切に書かれているか自己で確認すること.

評価

総合評価が60点以上を合格とする.再試験は学年末に1回実施する.

(総合評価)
総合評価 = 4回の定期試験の平均点
(再試験について) 再試験は総合評価が60点に満たない者に対して実施する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 はじめに、講義ガイダンス 環境工学の授業内容全般について理解し、本学科を学ぶ必要性と意義を知る
2週 地球の成り立ち
地球の成因と環境の変化について説明できること
3週 地球上の資源と人間
地球上の資源と人との関わりについて説明できること
4週 社会と環境の歴史 過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について理解できること
5週 日本の環境政策 日本の環境政策とその内容について理解できること
6週 地球温暖化とその影響
地球温暖化の原因と現象および影響について説明できること
7週 エネルギーの利用技術 再生可能エネルギーの必要性およびそれを含むエネルギー全般について説明できること
8週 前期中間試験
目的・到達目標(1) を満たす
2ndQ
9週 前期中間試験の解説
分からなかった部分を把握し理解できる
10週 地球温暖化対策 地球温暖化の世界動向および将来的な緩和策と適応策の具体例について説明できること
11週 廃棄物の現状、廃棄物の処理技術と管理 廃棄物の種類と分類、発生現状、廃棄物の処理技術と管理手法の実態を説明できること
12週 学外研修 (環境インフラ施設見学)
ゴミ焼却場及びそこから発生する排熱を利用した施設など、身近な環境インフラ施設を見学し、環境に対してより理解を深める
13週 大気汚染、水質汚染の現状と対策 大気汚染、水質汚染の現状と対策を説明できること
14週 土壌・地下水汚染の現状と対策 土壌・地下水汚染の現状と対策を説明できること
15週 前期期末試験 目的・到達目標(2) を満たす
16週 前期期末試験の解説 分からなかった部分を把握し理解できる
後期
3rdQ
1週 はじめに 後期の授業内容について理解できること
2週 騒音・振動・臭気の現状と対策 騒音・振動・臭気の現状と対策を説明できること
3週 産業界の環境管理の取り組み 産業界の環境管理に対しての取り組みについて具体例を説明できること
4週 環境リスクと安全管理の取り組み
環境リスクと安全管理についてその内容を理解し具体的な取り組み事例を説明できること
5週 省エネルギーの取り組み 省エネルギーの必要性と取り組みの実際を説明できること
6週 廃棄物処理とリサイクルの取り組み
廃棄物処理とリサイクルの取り組みを説明できること
7週 大気環境保全への取り組み 大気環境保全への取り組みを説明できること
8週 水環境保全への取り組み 水環境保全への取り組みを説明できること
4thQ
9週 後期中間試験 目的・到達目標(3) を満たす
10週 後期中間試験の解説
分からなかった部分を把握し理解できる
11週 都市システムと環境

都市における人間活動と環境問題および水システムや交通システムを説明できること
12週 住環境と健康 空気・光・熱・音などの住環境と健康、ならびに住まいとエネルギー問題を説明できること
13週 環境保全に向けた様々な取り組み 私たちの暮らしと環境保全に向けた様々な取り組みを説明できること
14週 総合的な復習
環境問題の現状と対策および今後の行動規範を説明できること
15週 後期期末試験 目的・到達目標(4) を満たす
16週 後期期末試験の解説 分からなかった部分を把握し理解できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境地球規模の環境問題を説明できる。4
環境と人の健康との関わりを説明できる。4前2,前3
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。4前4,前5
水質指標を説明できる。2前11
水質汚濁の現状を説明できる。1前12,前13
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。1
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。1
大気汚染の現状と発生源について、説明できる。4
騒音の発生源と現状について、説明できる。4
廃棄物の発生源と現状について、説明できる。4
廃棄物の収集・処理・処分について、説明できる。4
廃棄物の減量化・再資源化について、説明できる。4
廃棄物対策(施策、法規等)を説明できる。4
環境影響評価の目的を説明できる。4後4,後5
環境影響評価の現状(事例など)を説明できる。4後6,後7
環境影響指標を説明できる。4後8
リスクアセスメントを説明できる。4後11
ライフサイクルアセスメントを説明できる。4後12
生物多様性の現状と危機について、説明できる。1
土壌汚染の現状を説明できる。4後16

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力250000025
専門的能力500000050
分野横断的能力250000025