コンクリート構造学Ⅰ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 コンクリート構造学Ⅰ
科目番号 R04C419 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 戸川一夫,他,「コンクリート構造工学(第4版)」,森北出版
担当教員 山本 大介

到達目標

(1) コンクリート構造物を構成する材料,設計法,荷重と構造解析の概要をほぼ完全に説明できる.(定期試験と課題)
(2) 単鉄筋コンクリートはりの説明と計算をほぼ完全にできる.(定期試験と課題)
(3) 複鉄筋コンクリートはりの説明と計算をほぼ完全にできる.(定期試験と課題)
(4) T型はりの説明と計算をほぼ完全にできる.(定期試験と課題)
(5) 曲げモーメントを受ける部材(使用限界状態)の説明と計算をほぼ完全にできる.(定期試験と課題)
(6) 曲げモーメントと軸方向力を受ける部材の説明と計算をほぼ完全にできる.(定期試験と課題)
(7) せん断力を受ける部材の説明と計算をほぼ完全にできる.(課題)
(8) プレストレスコンクリートの特徴・分類をほぼ完全に説明できる.
(9) プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算をほぼ完全にできる.
(10) 演習問題や課題をすべて提出している.(課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
目的・到達目標(1)の評価指標コンクリート構造物を構成する材料,設計法,荷重と構造解析の概要をほぼ完全に説明できるコンクリート構造物を構成する材料,設計法,荷重と構造解析の概要を説明できるコンクリート構造物を構成する材料,設計法,荷重と構造解析の概要を説明できない
目的・到達目標(2)の評価指標単鉄筋コンクリートはりの説明と計算をほぼ完全にできる単鉄筋コンクリートはりの説明と計算ができる 単鉄筋コンクリートはりの説明と計算ができない
目的・到達目標(3)の評価指標複鉄筋コンクリートはりの説明と計算をほぼ完全にできる複鉄筋コンクリートはりの説明と計算ができる複鉄筋コンクリートはりの説明と計算ができない
目的・到達目標(4)の評価指標T型はりの説明と計算をほぼ完全にできるT型はりの説明と計算ができるT型はりの説明と計算ができない
目的・到達目標(5)の評価指標曲げモーメントを受ける部材(使用限界状態)の説明と計算をほぼ完全にできる曲げモーメントを受ける部材(使用限界状態)の説明と計算ができる曲げモーメントを受ける部材(使用限界状態)の説明と計算ができない
目的・到達目標(6)の評価指標曲げモーメントと軸方向力を受ける部材の説明と計算をほぼ完全にできる曲げモーメントと軸方向力を受ける部材の説明と計算ができる曲げモーメントと軸方向力を受ける部材の説明と計算ができない
目的・到達目標(7)の評価指標せん断力を受ける部材の説明と計算をほぼ完全にできるせん断力を受ける部材の説明と計算ができるせん断力を受ける部材の説明と計算ができない
目的・到達目標(8)の評価指標プレストレスコンクリートの特徴・分類をほぼ完全に説明できるプレストレスコンクリートの特徴・分類を説明できるプレストレスコンクリートの特徴・分類を説明できない
目的・到達目標(9)の評価指標プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算をほぼ完全にできるプレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができるプレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができない
目的・到達目標(10)の評価指標演習問題や課題をすべて提出している演習問題や課題を60%以上提出している演習問題や課題を60%以上提出していない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B2) 説明 閉じる
JABEE 1.2(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1.2(g) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンクリート標準示方書に準拠して,限界状態設計法の基本的な考え方を習得するとともに,鉄筋コンクリート構造物,プレストレストコンクリート構造物を設計するための基礎となる各種荷重下および断面力作用下の力学的特性について学習する.
(科目情報)
教育プログラム第1学年 ◎科目
RM科目
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目のため,事後学習として,課題を課す.
1回で設計法の概要,2~4回は曲げモーメントを受ける部材(終局限界状態),5~7回は曲げモーメントを受ける部材(使用限界状態),9,10は曲げモーメントと軸力を受ける部材,11,12回はせん断を受ける部材(終局限界状態),13,14回はプレストレストコンクリートについて学ぶ.
(事前学習)
教科書の該当する箇所をしっかり読んでおくこと.
注意点:
(履修上の注意)
本科目は学修単位であり,2単位の修得には授業時間外の学修等とあわせて90単位時間の学修が必要な科目である.本科目では授業時間外の学修として課題を課す.
毎時間資料を配布するので2穴のA4ファイルを準備すること.
ノートは不要である.
(自学上の注意)
詳細は授業ごとに指示をする.

評価

(総合評価)
総合評価 = (2回の定期試験の平均点) ×0.8+ (課題の平均点) ×0.2
(単位取得の条件)
全課題の60%以上の提出を単位取得の条件とする.
(再試験について)
再試験は総合評価が60点に満たなかった者に対して実施する.なお,全課題の100%を提出し,定期試験のやり直しを十分な内容で期限内に提出し,各評価項目について標準的な到達レベルに達したと思われる者に対して受験資格を与える.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 コンクリート構造の概要,材料(コンクリート,鋼材),設計法,荷重と構造解析 コンクリート構造の種類,特徴について説明できる
材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語,定義を説明できる
鋼材の種類,形状,力学的性質を説明できる
限界状態設計法,許容応力度設計法について説明できる
2週 曲げモーメントを受ける部材(終局限界状態) 曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき,断面破壊に対する安全性を検討できる(単鉄筋断面)
3週 曲げモーメントを受ける部材(終局限界状態) 曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき,断面破壊に対する安全性を検討できる(単鉄筋断面)
4週 曲げモーメントを受ける部材(終局限界状態) 曲げモーメントを受ける部材の断面破壊に対する安全性を検討できる(複鉄筋断面,T形断面)
5週 曲げモーメントを受ける部材(使用限界状態) 曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定ができる
6週 曲げモーメントを受ける部材(使用限界状態) 曲げモーメントを受ける部材のひび割れ幅の算定ができる
7週 曲げモーメントを受ける部材(使用限界状態) 曲げモーメントを受ける部材のたわみ量の算定ができる
8週 前期中間試験
目的・到達目標(1),(2),(3),(4),(5)
2ndQ
9週 前期中間試験の解答と解説
軸力と曲げモーメントを受ける部材
分からなかった箇所を理解する
軸力と曲げモーメントを受ける部材を説明でき,安全性の検討ができる
10週 軸力と曲げモーメントを受ける部材 軸力と曲げモーメントを受ける部材を説明でき,安全性の検討ができる
11週 せん断力を受ける部材 せん断力を受ける部材を説明でき,安全性を検討できる
12週 せん断を受ける部材 せん断力を受ける部材を説明でき,安全性を検討できる
13週 プレストレストコンクリート プレストレスコンクリートの特徴・分類を説明できる
プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができる
14週 プレストレストコンクリート プレストレスコンクリートの有効率を計算できる
15週 前期期末試験 目的・到達目標(6),(7),(8),(9)
16週 前期期末試験の解答と解説 わからなかった箇所を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。4前1,前2
鋼材の種類、形状を説明できる。4前1,前2
鋼材の力学的性質(応力-ひずみ関係、降伏強度、引張強度、弾性係数等)を説明できる。4前1,前2
プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。4前12
プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができ、使用性を検討できる。4前12,前13
コンクリート構造の種類、特徴について、説明できる。4前1,前2
コンクリート構造の代表的な設計法である限界状態設計法、許容応力度設計法について、説明できる。4前1,前2
曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき、断面破壊に対する安全性を検討できる。4前3,前4
曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定、使用性(ひび割れ幅)を検討できる。4前5,前6,前9,前10
せん断力を受ける部材の破壊形式を説明でき、せん断力に対する安全性を検討できる。4前11,前12
構造各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4前2
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。4前11

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力2010000030
専門的能力6010000070
分野横断的能力0000000