到達目標
(1)土に関する基本的な性質を理解し,諸定数についての相互の関連性が理解できる.(定期試験・課題)
(2)透水現象のメカニズムを理解するとともに,透水係数を計算により求めることができる.(定期試験・課題)
(3)有効応力の原理が理解できるとともに,地盤内応力の計算ができる.(定期試験・課題)
(4)圧密に関する概念を理解するとともに,圧密沈下量や沈下時間の計算ができる.(定期試験・課題)
(5)演習問題を通して理解を深めるとともに,継続的な学習ができる.(課題)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
到達目標(1)の評価指標
土に関する基本的な性質,諸定数の相互の関連性 | 土に関する基本的な性質を理解し,諸定数についての相互の関連性をよく理解している. | 土に関する基本的な性質を理解し,諸定数についての相互の関連性が理解している. | 土に関する基本的な性質を理解し,諸定数についての相互の関連性が理解していない. |
到達目標(2)の評価指標
透水現象の理解と透水係数の計算 | 透水現象のメカニズムを理解するとともに,透水係数を計算により理想的に求めることができている. | 透水現象のメカニズムを理解するとともに,透水係数を計算により求めることができている. | 透水現象のメカニズムを理解するとともに,透水係数を計算により求めることができていない. |
到達目標(3)の評価指標
有効応力の疑念と地盤内応力の計算 | 有効応力の原理が理解できるとともに,地盤内応力の計算が理想的な形でできている. | 有効応力の原理が理解できるとともに,地盤内応力の計算ができている. | 有効応力の原理が理解できるとともに,地盤内応力の計算ができていない. |
到達目標(4)の評価指標
圧密の概念と圧密に関する計算 | 圧密に関する概念を理解するとともに,圧密沈下量や沈下時間の計算が理想的にできている. | 圧密に関する概念を理解するとともに,圧密沈下量や沈下時間の計算ができている. | 圧密に関する概念を理解するとともに,圧密沈下量や沈下時間の計算ができていない. |
到達目標(5)の評価指標
課題の実施状況と理解度 | 復習を行い、授業で出された演習や課題を解く事で理解を深めることができ、自ら問題を作成して解くことができる. | 復習を行い、授業で出された演習や課題を解く事で理解を深めることができる. | 復習しても理解できない.授業で出された演習や課題を解く事ができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
土や岩はその組成が多種多様であり,間隙水の状態や拘束圧の大きさなどにより,その性質や挙動が大きく異なる.本講義では,これらの複雑な挙動を示す土や岩を科学的に取り扱う「土質力学」に関する基本的な考え方を習得する.
この科目は,災害レジリエントマインド育成の対応科目である.
(科目情報)
RM科目
授業の進め方・方法:
(授業の進め方)
黒板やプロジェクタを利用して授業を行い,基礎的な知識を修得する.適宜授業に関するプリントを配布する。
教科書の例題や演習,課題を通して理解を深めていく.
(事前学習)
前回学習した内容をノートで確認,復習し,教科書等を活用して予習をしておくこと.
注意点:
(履修上の注意)
毎回の授業の積み重ねとなるので,復習を十分にしておくこと.
授業では質問など積極的に行い,時間内で理解するように努めること.
授業中に演習問題を解くので,電卓を常に準備しておくこと.
(自学上の注意)
ノート作成を工夫して予習・復習に役立てること.
課題および定期試験は,後で復習できるようにファイリングしておくこと.
評価
(単位修得の条件について)
全課題の90%以上の提出を単位修得の条件とする.
(総合評価について)
総合評価は下式にて算出する.
総合評価 =(4回の定期試験の平均点)×0.8 +(課題の平均点)×0.2
総合評価が60点以上で,上述の条件を満たしている者を合格とする.
(再試験について)
総合評価が40点以上に併せて,指定した課題を期限内に全て提出している者に対して,再試験を行う.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
地盤生成と調査・試験 土の三相モデル 土粒子の密度と含水比 |
地盤調査法と室内土質試験について理解できる. 土の三相モデルについて理解できる. 土の状態を表す諸量についての計算ができる.
|
2週 |
土粒子の密度と含水比 間隙比,間隙率,飽和度 |
土の状態を表す諸量についての計算ができる.
|
3週 |
土粒子の密度と含水比 間隙比,間隙率,飽和度 密度に関する諸量 |
土の状態を表す諸量についての計算ができる.
|
4週 |
粒径と粒径加積曲線 粒度分布 |
粒度分布について理解できる.
|
5週 |
土のコンシステンシー コンシステンシー限界 |
コンシステンシー限界について理解できる.
|
6週 |
土の分類 土の締固め |
土の分類について理解できる. 締固めと最適含水比,最大乾燥密度,ゼロ空気間隙曲線が理解できる.
|
7週 |
土中内の水の流れ 透水現象のメカニズム |
土中内の水の流れが理解できる. 透水現象のモデル化が理解できる.
|
8週 |
透水現象とダルシーの法則 |
ダルシーの法則による計算ができる.
|
2ndQ |
9週 |
前期中間試験
|
目的・到達目標(1)
|
10週 |
前期中間試験の解答と解説 室内透水試験
|
わからなかった部分を理解する. 定水位透水試験と変水位透水試験に関する計算ができる.
|
11週 |
現場透水試験 流線網 |
現場の揚水試験に関する計算ができる. 流線網を用いた近似計算ができる.
|
12週 |
流線網 全応力,有効応力,間隙水圧 |
流線網を用いた近似計算ができる. 全応力,有効応力,間隙水圧の計算ができる.
|
13週 |
全応力,有効応力,間隙水圧 限界動水勾配 |
全応力,有効応力,間隙水圧の計算ができる. クイックサンド現象が理解できる.
|
14週 |
限界動水勾配 クイックサンド現象 |
クイックサンド現象が理解できる.
|
15週 |
前期期末試験 |
目的・到達目標(2)
|
16週 |
前期期末試験の解答と解説 |
わからなかった部分を理解する.
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
土被り圧と間隙水圧 |
土被り圧の考え方が理解できる. 土被り圧と間隙水圧の計算ができる.
|
2週 |
集中荷重,線荷重による応力増加
|
集中荷重,線荷重による増加応力の計算ができる.
|
3週 |
帯状荷重 等分布荷重による応力増加 |
等分布荷重による増加応力が理解できる.
|
4週 |
帯状荷重による増加応力 三角形,盛土荷重による増加応力 |
三角形,盛土荷重による増加応力が理解できる.
|
5週 |
長方形等分布荷重による増加応力 |
長方形等分布荷重による増加応力の計算ができる.
|
6週 |
長方形等分布荷重,円形等分布荷重による増加応力 |
長方形等分布荷重,円形等分布荷重による増加応力の計算ができる.
|
7週 |
圧密現象と諸定数① |
圧縮現象・圧密現象・破壊現象の違いを理解し,粘土の圧縮性の表現ができる.
|
8週 |
圧密現象と諸定数② |
圧縮現象・圧密現象・破壊現象の違いを理解し,粘土の圧縮性の表現ができる.
|
4thQ |
9週 |
後期中間試験 |
目的・到達目標(3)
|
10週 |
後期中間試験の解答と解説 テルツァギーの圧密理論 |
わからなかった部分を理解する. テルツァギーの圧密理論が理解できる.
|
11週 |
圧密試験 正規圧密粘土と過圧密粘土 |
圧密試験および解析方法が理解できる. 正規圧密粘土と過圧密粘土の違いが理解できる.
|
12週 |
圧密沈下量の推定 |
圧密沈下量の推定計算ができる.
|
13週 |
圧密沈下量の推定 圧密沈下時間の推定 |
圧密沈下量・沈下時間の推定計算ができる.
|
14週 |
圧密沈下時間の推定 |
圧密沈下時間の推定計算ができる.
|
15週 |
後期期末試験 |
目的・到達目標(4)
|
16週 |
後期期末試験の解答と解説 |
わからなかった部分を理解する.
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 地盤 | 土の生成、基本的物理量、構造などについて、説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4 |
土の粒径・粒度分布やコンシステンシーを理解し、地盤材料の工学的分類に適用できる。 | 4 | 前4,前5,前6 |
土の締固め特性を説明できる。 | 4 | 前7 |
ダルシーの法則を説明できる。 | 4 | 前8,前10 |
透水係数と透水試験について、説明できる。 | 4 | 前11,前12 |
透水力による浸透破壊現象を説明できる。 | 4 | 前12,前13,前14 |
地盤内応力を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7 |
有効応力の原理を説明できる。 | 4 | 前12,前13 |
土の圧密現象及び一次元圧密理論について、説明できる。 | 4 | 後8,後10,後11 |
圧密沈下の計算を説明できる。 | 4 | 後12,後13,後14 |
地盤調査の分類と内容について、説明できる。 | 4 | 前1 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 10 | 30 |
専門的能力 | 60 | 10 | 70 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |