衛生工学

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 衛生工学
科目番号 R06C425 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 和田洋六,「水処理技術 (ポイント解説) 」,東京電機大学出版局.
担当教員 帆秋 利洋

到達目標

(1) 水道の役割,種類と単位操作(凝集・沈殿・ろ過・殺菌等)を説明できる.(定期試験・課題)
(2) 下水道の役割と現状,汚水処理の種類について説明できる.(定期試験・課題)
(3) 生物学的排水処理の基礎を説明できる.(定期試験・課題)
(4)  汚泥処理・処分について説明できる.(定期試験・課題)
(5) 廃棄物(発生源と現状,収集・処理・処分,減量化・再資源化,廃棄物対策の施策・法規等)を説明できる.(定期試験・課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標(1)の評価指標水道の役割と種類および単位操作が説明できる.水道の役割または種類と単位操作が説明できる.水道の役割または種類と単位操作が説明できない.
到達目標(2)の評価指標下水道の役割と現状,汚水処理の種類について,説明できる.下水道の役割と現状,または汚水処理の種類について,説明できる.下水道の役割と現状,または汚水処理の種類について,説明できない.
到達目標(3)の評価指標生物学的排水処理の基礎を説明できる生物学的排水処理の基礎の主要部を説明できる.生物学的排水処理の基礎の主要部を説明できない.
到達目標(4)の評価指標汚泥処理・処分について,説明できる.汚泥処理・処分の主要部について,説明できる.汚泥処理・処分について,説明できない.
到達目標(5)の評価指標廃棄物(発生源と現状,収集・処理・処分,減量化・再資源化,廃棄物対策の施策・法規等)を説明できる.廃棄物(発生源と現状,収集・処理・処分,減量化・再資源化,廃棄物対策の施策・法規等)の主要部を説明できる.廃棄物(発生源と現状,収集・処理・処分,減量化・再資源化,廃棄物対策の施策・法規等)を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B2) 説明 閉じる
JABEE 1.2(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1.2(g) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
(実践的教育科目)本科目は, 建設会社にて環境部門の研究開発に携わった教員がその経験を活かし, ヒトを衛(まもる)衛生工学の技術について講義形式で授業を行うものである.
(科目情報)
教育プログラム第1学年◎科目
実践的教育科目/AE科目/RM科目
授業の進め方・方法:
本授業では,全国高専の建設系分野における環境に関するモデルコアカリキュラムのなかで,上水道,下水道,廃棄物ならびに水質汚濁の学習内容について講義する.教科書をベースに様々な事例等を交えてパワーポイントにて解説する.また, 座学の理解を深めるため県内の衛生関連環境インフラ施設の学外研修を行う.なお, この科目は学修単位のため, 授業とは別個に事前・事後学習として, グループでの調査・討議や個人別のレポート作成, プレゼンテーション&ディスカッションを10回以上実施する.
(事前学習)
授業の前にTeamsにて配布した講義内容pdfファイルと教科書を中心に予習しておくこと.
注意点:
授業の進行が早いので,教科書を予習・復習されたい.また,教科書のみならず,授業で案内する参考図書等を利用して情報収集することを薦める.
(履修上の注意)
本科目は学修単位であり,2単位の修得には授業時間外の学修等とあわせて90単位時間の学修が必要な科目である.本科目では授業時間外の学修として課題を課す.
必要記入事項について理解すること.
(自学上の注意) 必要記入事項が適切に書かれているか自己で確認すること.

評価

(単位修得の条件について)
10回以上の課題のうち全課題の60%以上の提出を単位修得の条件とする.
(総合評価)
総合評価 = (2回の定期試験の平均点)×0.7 + (課題の平均点)×0.3
(再試験について) 再試験は総合評価が60点に満たない者に対して実施するが,全課題の提出を受験資格の条件とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 衛生工学概論 半年間に学ぶ概要を理解する.
2週 衛生工学の歴史 世界の歴史から浄水施設と下水道施設の発展経緯とその必要性について学ぶ.
3週 衛生工学の必要性 物質循環と微生物の関係を説明でき、水域生態系と水質変換過程(自浄作用,富栄養化,生物濃縮等)を理解する.
4週 衛生工学に必要な基礎知識I 衛生工学分野に必要な化学の知識を理解する.
5週 衛生工学に必要な基礎知識II 衛生工学分野に必要な微生物の知識を理解する.
6週 衛生工学に必要な基礎知識III 水質指標や水質管理における各種分析内容を理解する
7週 環境インフラ施設の見学 上下水道施設の実際について学ぶ.
8週 上水道I
生活用水と工業用水
水道の役割,種類を理解する.
4thQ
9週 後期中間試験 水道の役割,種類と単位操作(凝集・沈殿・ろ過・殺菌等)下水道の役割と現状,汚水処理の種類について説明できる.
10週 後期中間試験の解答と解説 わからなかった点を理解する.
11週 上水道II
上水道の仕組み
水道が出来る仕組み、システム構成と関連法規を理解する.
12週 下水道I
下水道と中水道
下水道の役割と現状,汚水処理の種類を理解する.
下水道の施設計画、システム構成を理解する.
13週 下水道II
生物処理と汚泥処理
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)、汚泥処理・処分の方法を理解する.
14週 廃棄物処理
廃棄物の減量化・再資源化・廃棄物対策
廃棄物の発生源と現状、収集・処理・処分を理解する.
減量化・再資源化、廃棄物対策(施策・法規等)を理解する.
15週 後期期末試験 下水道の役割と現状,汚水処理の種類、生物学的排水処理の基礎、汚泥処理・処分、廃棄物(発生源と現状,収集・処理・処分,減量化・再資源化,廃棄物対策の施策・法規等)について説明できる.
16週 後期期末試験の解答と解説 わからなかった点を理解する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境水の物性、水の循環を説明できる。4後2,後3
水質指標を説明できる。4後4,後5,後6
水質汚濁の現状を説明できる。4後4,後5
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。4後6,後8,後12
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。4後3,後11
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。4後11,後12,後13
物質循環と微生物の関係を説明できる。4後11
水道の役割、種類を説明できる。4後1
水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。4後2
浄水の単位操作(凝集、沈澱凝集、濾過、殺菌等)を説明できる。4後3,後4
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。4後5
下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。4後6,後7
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を説明できる。4後8
汚泥処理・処分について、説明できる。4後10
微生物の定義(分類、構造、機能等)を説明できる。4後8

評価割合

試験レポート課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力3010000040
専門的能力3010000040
分野横断的能力1010000020