到達目標
(1) 構造実験:鉄筋コンクリートはりの製作,破壊実験,力学的挙動の説明ができる.(レポート,取組み状況)
(2) 水理実験:水理実験の手法を身につけ,円滑に進めることができるとともに,実験結果の整理と考察を通して内容を理解できる.(レポート,取組み状況)
(3) 環境実験:環境微生物を培養し,培地中栄養成分の消費と増殖モニタリングの分析ができる.(レポート,取組み状況)
(4) 応用測量実習:路線測量における各種計算の結果をもとに縦断面図,横断面図の作図ができる.(レポート,取組み状況)
(5) 情報演習: ICTおよびIoTツールを活用することができ,建設現場におけるITについて理解を深めることができる.(レポート,取組み状況)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
到達目標(1) | 鉄筋コンクリートはりの製作,破壊実験,力学的挙動を詳細に説明できる. | 鉄筋コンクリートはりの製作,破壊実験,力学的挙動の説明ができる. | 鉄筋コンクリートはりの製作,破壊実験,力学的挙動の説明ができない. |
到達目標(2) | 水理実験の手法を身につけ,円滑に進めることができるとともに,実験結果の整理を通して内容を理解し,さらに深く考察することができる. | 水理実験の手法を身につけ,円滑に進めることができるとともに,実験結果の整理を通して考察することができる. | 水理実験の手法,実験結果の整理と考察が十分ではなく内容を理解できない. |
到達目標(3) | 環境微生物の培養過程における培地中栄養成分の消費と増殖モニタリングのグラフを作成し、基質消費速度と増殖速度を求めることができる | 環境微生物を培養し、培地中栄養成分の消費と増殖モニタリングの分析ができる. | 環境微生物の培養及び、培地中栄養成分の消費と増殖モニタリングの分析が出来ない. |
到達目標(4) | 路線測量における各種計算により正確な値を求め,作図した縦断面図,横断面図の精度を正しく判断できる. | 路線測量における各種計算の結果をもとに縦断面図,横断面図の作図ができる. | 路線測量における各種計算および縦断面図,横断面図の作図ができない. |
到達目標(5) | ICTおよびIoTツールの応用的な活用について自身の意見を示すことができる.今後の建設現場におけるIT化や,他分野における技術の関連についてイメージすることができる. | ICTおよびIoTツールを活用することができ,建設現場におけるITについて理解を深めることができる. | ICTおよびIoTツールを活用することができない.また,建設現場におけるITについて理解できない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育目標 (D1)
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学習・教育目標 (D2)
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JABEE 1.2(d)(2)
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JABEE 1.2(g)
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JABEE 1.2(h)
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JABEE 1.2(i)
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教育方法等
概要:
(実践的教育科目)この科目は,企業にて環境分野の研究開発を担当していた教員が,その経験を活かし,環境分野で使用する計測技術について実習を行うものである.
本実習では,構造実験,水理実験,環境実験,応用測量実習,情報演習(施工関連等)を行う.(1)構造実験では,RC はりの製作・破壊実験を行い,構造を確認するとともに,力学的性状や鉄筋の合理的な配筋方法,設計法の考え方を理解する.(2)水理実験では,三角堰による流量測定,管水路の流れ,開水路の等流,および実験データの処理について理解する.(3)環境実験では環境中に棲息する微生物の培養と計数方法を学ぶと共に,その環境微生物の代謝物について機器分析の原理と方法を理解する.(4)応用測量実習では,路線測量について,平面計画,線形計算,縦断計画,横断計画,土量計算の方法を習得することを目的とする.(5)情報演習では,IoTを用いた建設・施工技術の演習を行い,演習内容および演習スキルを習得することを目的とする.演習内容は,DX時代への展望でもあり,建設分野にとどまらず,農業分野やレジリエンスマインド教育など他分野にも関連したものを含むこともある.情報演習の評価は,課題の成果(80点)およびスキル評価シート(情報演習における取り組み状況点(20点))を基にして評価する.
(科目情報)
教育プログラム第1学年 ◎科目
実践的教育科目/AE科目/RM科目
授業の進め方・方法:
前期授業では,クラスを3つのグループに分けて,構造実験,水理実験,環境実験を交代で行い,後期授業では,クラスを2つのグループに分けて,応用測量実習と情報演習(施工関連等)を隔週で交代し実習を行う.
(事前学習)
実験実習の内容と関連する科目の内容について,教科書等で復習をしておくこと.
注意点:
(履修上の注意)
実験機器や薬品の取り扱い,作業の安全に注意すること.
応用測量実習では,教科書,ノート,電卓,製図道具,定規(45cm以上)を用意しておくこと.
(自学上の注意)
受講前に必ず事前に配布した実験指導書を熟読し,理解すること.
評価
(総合評価)
・各評価 = (レポートの平均)×0.8 +(取組み状況)×0.2
・総合評価 = 各評価の平均
(単位修得の条件について)
総合評価が 60 点以上を合格とする.
(再試験について)
再試験は実施しない.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
安全教育/ガイダンス 【構造実験】 鉄筋の加工・組立て・ゲージ貼付 |
安全に学習をするための知識を理解できる. 鉄筋加工・組立・ゲージはりができる
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2週 |
【構造実験】 コンクリート打設 |
コンクリートを製造できる
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3週 |
【構造実験】 表面処理・ゲージ貼付 |
ひずみゲージの原理を理解できる
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4週 |
【構造実験】 載荷実験 |
RCの破壊過程を理解し,実験データの処理ができる
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5週 |
安全教育 【水理実験】 水理実験Ⅰ |
安全に学習をするための知識を理解できる. 管水路において,圧力や流量の測定ができる.また,層流・乱流を観測してレイノルズ数を算出できる.
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6週 |
【水理実験】 水理実験Ⅱ |
常流・射流・跳水に関する実験について理解し,その実験ができる.
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7週 |
【水理実験】 水理実験Ⅲ |
開水路の等流について理解できる.
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8週 |
【水理実験】 水理実験Ⅳ |
開水路における流量測定,および水理実験におけるデータ処理について理解できる.
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2ndQ |
9週 |
(前期中間試験) |
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10週 |
安全教育 【環境実験】 微生物培養実験Ⅰ |
安全に学習をするための知識を理解できる. 環境微生物の培養方法について理解し,その培養実験ができる.
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11週 |
【環境実験】 微生物培養実験Ⅱ |
環境微生�%8
|
12週 |
【環境実験】 機器分析実験I |
イオンクロマトグラフィーについて理解し,微生物の生育に必要な栄養塩類の吸収について定量分析の実験ができ、増殖に伴う栄養塩類の消費の関係について理解できる
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13週 |
【環境実験】 機器分析実験II |
全有機炭素&全窒素濃度計について理解し,微生物の増殖に伴う有機物の消費に関する定量分析の実験ができ、有機物の消費と増殖の関係が理解できる.
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14週 |
レポートの返却と解説 |
分からなかった部分を理解する.
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15週 |
(前期期末試験) |
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16週 |
(前期期末試験の解答と解説) |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
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2週 |
【応用測量実習】 線形計算Ⅰ |
座標法を用いた線形計算について理解できる.
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3週 |
【応用測量実習】 線形計算Ⅱ |
座標法を用いた線形計算について理解できる.
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4週 |
【応用測量実習】 縦断計画 |
縦断面図の書き方について理解できる.
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5週 |
【応用測量実習】 横断計画Ⅰ |
横断面図の書き方について理解できる.
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6週 |
【応用測量実習】 横断計画Ⅱ |
横断面図の書き方について理解できる.
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7週 |
【応用測量実習】 土量計算表の作成 |
横断面図をもとに土量の計算ができる.
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8週 |
(後期中間試験(9週目) |
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4thQ |
9週 |
【情報演習】 安全教育/VR |
機械の取り扱い等の安全について理解できる./VRを体験できる.DX時代について考えることができる.
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10週 |
【情報演習】 仮想空間のモデル化 |
仮想空間をモデル化できる.
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11週 |
【情報演習】 UAVの演習 |
UAVを操作し,物体や景観を撮影できる. 撮影画像から物体のモデル化をイメージできる.
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12週 |
【情報演習】 モデルデータの取得・物体の実測 |
距離や物体の寸法を計測できる.物体を撮影し,画像から物体をモデル化できる.
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13週 |
〃 |
〃
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14週 |
【情報演習】 土石流のシミュレーション |
土石流のシミュレーションができる.
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15週 |
(後期期末試験) |
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16週 |
(後期期末試験の解答と解説) |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前10 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 建設系分野【実験・実習能力】 | 建設系【実験実習】 | 各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。 | 4 | 前4 |
層流・乱流を観測してレイノルズ数を算出できる。 | 4 | 前5 |
各種の流量測定の方法を理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | 前5 |
常流・射流・跳水に関する実験について理解し、実験ができる。 | 4 | 前6 |
評価割合
| 課題 | 取組状況 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 5 | 25 |
専門的能力 | 60 | 15 | 75 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |