到達目標
(1) 心理学が心や行動に関する科学であることを理解している(定期試験)
(2) 自己や対人関係,コミュニケーションに関して,心理学的に説明できる(定期試験)
(3) 臨床心理学が応用されている臨床領域とその対象について挙げることができる(定期試験)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
到達目標(1)の評価指標 | 心理学が心や行動に関する科学であることを理解でき,他者に説明できる. | 心理学が心や行動に関する科学であることを理解できる. | 心理学が心や行動に関する科学であることを理解できない. |
到達目標(2)の評価指標 | 自己や対人関係、コミュニケーションに関して、心理学的に説明でき,他者と議論できる. | 自己や対人関係、コミュニケーションに関して、心理学的に説明できる. | 自己や対人関係、コミュニケーションに関して、心理学的に説明できない. |
到達目標(3)の評価指標 | 臨床心理学が応用されている臨床領域とその対象について挙げることができ,他者と議論できる. | 臨床心理学が応用されている臨床領域とその対象について挙げることができる. | 臨床心理学が応用されている臨床領域とその対象について挙げることができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
心理学の歴史をはじめ,心理学の諸理論について学び,心の健康づくりに寄与できる素養を身につけることを目的とする.
そのために,まず現代の社会現象と心理学との関連を把握したうえで,心の動きの基礎や仕組みを理解する.さらに,学んだ諸理論を体得するために,いくつかの実践(心理検査やカウンセリング技法,グループワークなど)を行う.
これらの実践を通して,自分自身や他者の心を見つめつつ,心とは何か,心の健康づくりに何が必要かについての問題意識と理解を深める.
授業の進め方・方法:
主に配布資料に沿って,授業を進める.実践も多く取り入れながら,自己理解を深められるように努める.
講義や実践には熱心に取り組むことが求められる.全講義の出席が前提であるので,そのつもりで日々の心と体の健康管理に努めること.
受講生の理解度や実践の進捗状況を鑑み,適宜シラバスの内容を変更して実施することも考えられる.変更する場合はその都度学生に周知する. (事前学習) 本シラバスや講義での予告をもとに,心理学のキーワードや諸理論について文献で調べておく.
参考文献:鹿取・杉本・鳥居(編)『心理学』東京大学出版会 (購入する必要はない)
他の参考文献も講義中に紹介する.
(事後学習)学んだ心理学の諸理論やキーワードについて,どのような場面で生かせるかを考えながら,実生活に取り入れてみること.
※実践を行った場合は,レポートの提出を求める.期限を守ること.
注意点:
(履修上の注意)
ほぼ毎回,グループワークを行う.さらに,いくつかの実践も行う.そのため,積極的に参加する意欲の無い者や欠席する者は受講を認めない.また,講師が席順やグループを決めるのでそのつもりで受講すること.
実践の内容によって,疲労が生じたりすることもありうる.さらに,回が進むごとに自身の理解が深まっていくと考えられる.そのため,稀に自身を見つめることに困難が生じる場合もある.このことも踏まえて,履修についてよく検討してほしい.
詳しくは第1回目の講義で説明する.
(自学上の注意)
学んだことを実践したり,応用したりして生活の中に積極的に取り入れ,日々の心の健康づくりに取り組んでほしい.
評価
(評価について)
到達目標の(1)~(3)について 2 回の定期試験の平均点で評価する.
受講態度が悪い場合や実習に真摯に取り組まない場合は,上記平均点から10点減点する.
実習を伴うため遅刻・欠席・早退が2回になると単位を与えない.(公欠や合理的配慮は事前に所定の手続きを行った者のみ考慮する.)
(単位習得の条件)総合評価 60 点以上を合格とする.
(再試験について)再試験は基本的に実施しない.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
オリエンテーション・心理学概論 |
講義概要と評価の説明・自己紹介・他己紹介をとおして心理学を学ぶ意義を確認し,以降の講義での目標を定められる.
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2週 |
現代家族と心理学・社会病理 |
主に戦後の日本の歩みを把握しつつ,現代の日本に心理学がどのように寄与できるのか理解できる.
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3週 |
発達心理学1ーアタッチメント理論を中心に |
乳幼児期を中心に,社会行動と自我の形成,愛着の発達段階について理解できる.
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4週 |
発達心理学2ー発達理論と心の構造 |
フロイトとエリクソンの発達理論を中心に,心の機能,防衛機制,心理社会的発達理論について理解できる.
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5週 |
臨床心理学1ー来談者中心カウンセリング(実践を含む) |
ロジャーズのカウンセリング技法を中心に,傾聴することの意義やカウンセラーの基本的態度について体得を試みる.
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6週 |
臨床心理学2-心理療法(実践を含む) |
いくつかの心理療法を紹介し,事例検討を通して自身なりの見立てができるように努める.また,実践を通して日常の人間関係に取り入れようとする.
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7週 |
臨床心理学3ー心的外傷と危機対応(虐待やハラスメント) |
心的外傷や危機対応について理解を深める.さらに,心的外傷への理解と対処方法を把握したり,関係相談機関につながることの意義を認識できる.
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8週 |
臨床心理学演習(絵画表現実習を予定)・前半の振り返り |
絵画的表現を通して,自己の心理状況を見つめたり,他者の表現を受容できるようになる.
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4thQ |
9週 |
後期中間試験 |
第8週までの内容から出題予定.
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10週 |
後期中間試験の解答と解説 心理検査基礎実習(テストバッテリーの重要性) |
自身の理解の振り返りを行う. いくつかの心理検査を体験し,自己理解を深める.
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11週 |
感情心理学ー情動・動機づけ |
欲求や自己実現に心がどのように対応しているか理解できるようになる.
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12週 |
社会心理学1ー自尊感情と社会的影響(実践を含む) |
アイデンティティの確立過程や社会的影響を通して,自己理解をさらに深められる.
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13週 |
社会心理学2ー対人魅力と個性 |
対人関係に関するさまざまな理論を中心に,よりよい人間関係を築けるようになる.
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14週 |
実験心理学演習(記憶、認知を中心に) |
演習を通して,人間の心の働きや認知についての理解を一層深められるようになる.
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15週 |
後期期末試験 |
第14週までの内容から出題予定.
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16週 |
後期期末試験の解答と解説 |
自身の理解の振り返りを行う.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。 | 3 | |
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | |
工学基礎 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。 | 3 | |
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。 | 3 | |
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |