化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 化学Ⅱ
科目番号 R07C207 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:4
教科書/教材 (教科書)「改訂版 化学基礎」数研出版
(参考図書)「フォローアップドリル  酸・塩基/酸化・還元/電池・電気分解、有機化合物」数研出版、「フォトサイエンス 化学図録」数研出版
担当教員 森田 昌孝

到達目標

(1) 化学平衡,酸・塩基,酸化還元などの単元を理解し,関連する諸法則を適切に表現できる.(定期試験・課題)
(2) 無機物質と有機化合物の代表的なものについて,その性質を説明できる.(定期試験・課題)
(3) 実験を通して化学の原理や法則を調べ,理解することができる.(実験)
(4) 化学的な見方,考え方を養うとともに,日常生活とのかかわりについて理解できる.(定期試験・課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標(1)の評価指標物質の変化(化学平衡,酸と塩基,酸化還元)を理解し,計算問題を解くことができる.物質の変化(化学平衡,酸と塩基,酸化還元)について説明できる.物質の変化(化学平衡,酸と塩基,酸化還元)について説明できていない.
到達目標(2)の評価指標化学実験を安全に行い,レポート作成(有効数字の扱い,考察)ができる.基本的な実験操作を習得し,サポートを作成できる.目的に応じて実験器具を使うことができていない.
到達目標(3)の評価指標有機化合物の特長と分類を理解し,立体構造による反応性の違いを説明できる.無機物質と有機化合物の違いを理解し,その性質を説明できる.無機物質と有機化合物の違いを理解し,その性質を説明できていない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1年次の化学では,ミクロとマクロの両視点から化学的に物質を眺める力を培ってきた.2年次では,物質の変化にみられる法則を明らかにし,物質について広く適用される一般性を示した後,個々の無機物質と有機化合物の代表的なものについての性質を学習し,実験的に原理や法則の探求を行わせる.
授業の進め方・方法:
(事前学習)
シラバスを参照し,教科書の該当ページを熟読して予習を行うこと.
注意点:
(履修上の注意)
実験を欠席した場合,再実験願いを提出すること.

評価

(総合評価)
総合評価=(定期試験の平均点)×0.7+(課題・実験レポート・小テスト)×0.3
試験7割,課題(実験レポート,提出物,小テストを含む)3割で総合評価する.
授業中の演習と課題,実験に重点を置く.
(単位修得の条件について)
総合評価60点以上を,合格とする.
(再試験について)
再試験は実施しない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 酸と塩基の定義 酸と塩基の定義を理解し,日常生活と関連付けて酸・塩基を捉えることができる.
2週 酸と塩基の分類 酸・塩基の価数による分類,電離度による分類について説明できる.
3週 水素イオン濃度とpH pHの定義を理解し,pHから水素イオン濃度が計算できる.
4週 pH指示薬とpH測定、水のイオン積とpH 指示薬の変色域を理解し、適正な評価方法を説明できる.水のイオン積を用いてpHを求めることができる.
5週 中和反応、塩と酸・塩基の反応 中和反応がどのような反応であるか説明できる.弱酸・弱塩基の遊離を説明できる.
6週 中和滴定 中和反応の量的関係を理解する.実験の目的に応じた実験器具の扱い方を理解する.
7週 滴定曲線、逆滴定 酸・塩基の強弱から滴定曲線の違いを説明できる.逆滴定を計算できる.
8週 二段階中和 二段階の中和を理解し、混合物の水溶液の中和滴定を説明できる.
2ndQ
9週 前期中間試験 到達目標(1)
10週 酸化と還元、酸素・水素・電子の授受 酸化還元反応について説明できる.
11週 酸化と還元、酸化数 酸化数を理解し、酸化数の変化を用いて酸化還元反応を説明できる.
12週 酸化剤と還元剤 代表的な酸化剤と還元剤とそのはたらきについて説明できる.
13週 酸化還元反応の量的関係 酸化還元反応の化学反応式をつくり、酸化還元滴定の計算ができる.
14週 金属の酸化還元反応 金蔵の種類によって酸化還元反応の起こりやすさの違いを理解し、金属の反応性を説明できる.
15週 前期期末試験 到達目標(1)
16週 前期期末試験 解説 わからなかった部分を把握し理解できる.
後期
3rdQ
1週 酸化還元反応の利用、電池 電池のしくみを理解し、ダニエル電池、鉛蓄電池について反応を説明できる.
2週 金属の精錬 鉄、銅、アルミニウムの精錬を理解し、電気分解反応を説明できる.
3週 電気分解の量的関係① ファラデーの法則による計算ができる.
4週 電気分解の量的関係② 連結した電解槽の電気分解などの応用問題の計算ができる.
5週 実験:基礎化学実験① 実験の基礎知識を学び、事故への対処の方法を理解する.
6週 実験:基礎化学実験② 実験の基礎知識を学び、事故への対処の方法を理解する.
7週 実験:酸化還元滴定 酸化還元滴定実験の基礎知識を習得し,測定値の取り扱いができる.
8週 実験:電気分解 ヨウ化カリウム水溶液,硫酸銅水溶液の電気分解により,気体発生,沈殿反応の確認ができる.
4thQ
9週 後期中間試験 到達目標(1)
到達目標(3)
10週 有機化合物の分類と分析 炭素・水素・酸素からなる有機化合物の分類と分析法を理解し,化合物の化学式を求めることが出来る.
11週 飽和炭化水素・不飽和炭化水素 付加反応,置換反応について理解する.
12週 酸素を含む有機化合物,アルコール類,アルデヒド,カルボン酸 アルコールの分類と反応性の違いについて説明できる.
13週 芳香族炭化水素 ベンゼンの性質の反応性,位置異性体について理解できる.
14週 実験:分子模型 分子模型を用いて,化合物の立体構造を理解し,反応性の違いを説明できる.
15週 学年末考査 到達目標(2)
16週 学年末考査の解答と解説 わからなかった部分を把握し理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題+実験合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100
専門的能力000
分野横断的能力000