環境工学実験

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 環境工学実験
科目番号 10072 科目区分 専門 / 選択
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市・環境工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 (教科書)種茂豊一,新版工業化学実習2,実務教出版/(参考図書)・並木 博 (著):詳解 工場排水試験方法 (JIS使い方シリーズ) ,日本規格協会,改訂4版 ・加藤正直・塚原聡,「基礎からわかる分析化学」,森北出版   ・和田洋六,「ポイント解説 水処理技術」,東京電機大学出版局.
担当教員 横田 恭平,高見 徹

到達目標

(1) 未知試料に対して,所定の方法と技術を用いて水質・土壌成分を計測・測定できる.(レポートと取組み状況)
(2) 分析化学の知識を用いて実験を遂行し,データを正確に解析できる.(レポートと取組み状況)
(3) 所定の水質基準を満足する水処理プロセスをデザインできる.(レポートと取組み状況)
(4) 水質・土壌分析と水処理プロセスデザインにおいてチームで協力して問題を解決できる.(レポートと取組み状況)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1未知試料に対して,所定の方法と技術を用いて水質・土壌成分を理想的に計測・測定できる.未知試料に対して,所定の方法と技術を用いて水質・土壌成分を計測・測定できる.未知試料に対して,所定の方法と技術を用いて水質・土壌成分を計測・測定できない.
評価項目2分析化学の知識を用いて実験を遂行し,データを理想的に正確に解析できる.分析化学の知識を用いて実験を遂行し,データを正確に解析できる.分析化学の知識を用いて実験を遂行し,データを正確に解析できない.
評価項目3所定の水質基準を満足する水処理プロセスを理想的にデザインできる.所定の水質基準を満足する水処理プロセスをデザインできる.所定の水質基準を満足する水処理プロセスをデザインできない.
評価項目4水質・土壌分析と水処理プロセスデザインにおいてチームで協力して問題を理想的に解決できる.水質・土壌分析と水処理プロセスデザインにおいてチームで協力して問題を解決できる.水質・土壌分析と水処理プロセスデザインにおいてチームで協力して問題を解決できない.

学科の到達目標項目との関係

当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力 JABEE基準1(2)(d) 説明 閉じる
自主的,継続的に学習する能力 JABEE基準1(2)(g) 説明 閉じる
与えられた制約の下で計画的に仕事を進め,まとめる能力 JABEE基準1(2)(h) 説明 閉じる
チームで仕事をするための能力 JABEE基準1(2)(i) 説明 閉じる
探究心、分析力、イメージ力、デザイン能力を身につける 大分高専学習教育目標(D1) 説明 閉じる
協力して問題を解決する力を身につける 大分高専学習教育目標(D2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
環境工学実験では,環境分析化学と衛生工学に関する分析・実験の技術を身につけることを目的とする.環境分析化学に関する実験では,実験実習Ⅲ(環境化学実験)および実験実習Ⅳ(水質工学実験)の内容を発展させた水質分析の原理と方法を学ぶ.また,土壌に含まれる成分の分析方法についても学ぶ.衛生工学に関する実験では上下水道で用いられる水処理の単位操作を学び,チームワークによって水処理プロセスをデザインする.これらを通じて,水環境の計測と評価,ならびに修復と保全のための技術を総合的に身につける.

(科目情報)
教育プログラム 第1学年 ○科目
授業時間 39時間
関連科目 実験実習Ⅲ,実験実習Ⅳ
授業の進め方・方法:
環境分析化学に関する実験では,実験実習Ⅲ(環境化学実験)および実験実習Ⅳ(水質工学実験)の内容を発展させた水質分析の原理と方法を学ぶ.また,土壌に含まれる成分の分析方法についても学ぶ.衛生工学に関する実験では上下水道で用いられる水処理の単位操作を学び,チームワークによって水処理プロセスをデザインする.これらを通じて,水環境の計測と評価,ならびに修復と保全のための技術を総合的に身につける.

(総合評価)
達成目標の(1)~(4)について,レポートと取組み状況で評価する.
総合評価=0.8×(レポート)+0.2×(取組み状況)
総合評価が60点以上を合格とする.なお,再試験は行なわない.
注意点:
(履修上の注意)
実験機器や薬品の取り扱い,作業の安全に注意する.

(自学上の注意)
事前に内容(原理,材料,方法)を把握し,実験に臨むこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 はじめに 実験内容,器具,試薬を取り扱う際の安全管理,水質調査の注意について説明する.
環境基準項目を基に,水質分析すべき項目などを説明する.
2週 水質調査(現場調査) 河川などの現場に行き,水質調査,土壌採取を行う.
3週 土壌に含有する重金属類物質の抽出 土壌の分析のため,土壌に含まれる成分(Zn,Pbなど)を抽出する.
4週 イオンクログラフ(IC)による分析及び重炭酸イオン分析 イオンクロマトグラフ法を用いて,水域の富栄養化の原因となる三態無機窒素(NH4+,NO2-,NO3-;DIN)とリン酸イオン(PO43-)を測定する.
5週 吸光光度法によるT-Nの分析 環境基準項目である全窒素(T-N)を測定する.
6週 ICPによる重金属成分の分析 環境基準項目である全亜鉛(Zn)などを含む溶存性の金属成分を測定する.
7週 レポート作成 水質結果のまとめを行う.一般的な水質のまとめ方や有効数字などの注意点を確認しながら進めていく.
8週 処理能評価のための水質分析 水処理における汚濁物の除去能を評価するための,水質(濁度,色度,TOC)分析技術を修得する.
4thQ
9週 凝集沈殿処理(1)

凝集沈殿処理における至適凝集pHを理解する.
10週 凝集沈殿処理(2) 凝集剤添加率と濁度除去率の関係を理解する.
11週 高度処理(活性炭吸着) 活性炭吸着の原理を理解する.
12週 好気性生物処理 活性汚泥による有機物除去の原理を理解する.
13週 水処理プロセス実験 未知試料に対して処理目標となる水質基準を満足する水処理プロセスをデザインできる.
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

レポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80002000100
基礎的能力0000000
専門的能力80002000100
分野横断的能力0000000