技術者倫理

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 技術者倫理
科目番号 30AC2001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科共通専門科目 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 (教科書)斎藤了文他編著,「はじめての工学倫理 第3版」,昭和堂/(参考図書)中村収三他編著,「技術者による実践的工学倫理 第3版」,化学同人
担当教員 田中 純二

到達目標

(1)科学技術と人間社会との関わりについて理解を深める.(試験,課題及び討論により評価)
(2)科学者としての社会に対するモラルを身につける.(課題及び討論により評価)
(3)技術者としての社会に対する責任を自覚する.(課題及び討論により評価)
(4)あるべき技術者像を身につける.(試験,課題及び討論により評価)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1科学技術と人間社会との関わりについて理解を深めて他者に説明できる。 科学技術と人間社会との関わりについて理解を深める。 科学技術と人間社会との関わりに ついて理解ができない。
評価項目2技術者としての社会に対するモラルを身につけて他者に説明できる 。 技術者としての社会に対するモラルを身につける。技術者としての社会に対するモラルを身につけていない。
評価項目3技術者としての社会に対する責任 を自覚して他者に説明できる。 技術者としての社会に対する責任 を自覚して他者に説明できる。技術者としての社会に対する責任 を自覚する。技術者としての社会に対する責任 を自覚がない。
評価項目4あるべき技術者像を身につけて ,他者に説明できるあるべき技術者像を身につける。あるべき技術者像を身につけてい ない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A2) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(b) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近年,科学技術の基本に関わるような事故事例が数多く報告されている.なかでも関係した科学技術者の倫理性が問われる辞令が多々見受けられる.本講義では,こうした技術と倫理に関わるさまざまな問題について,教科書を通し,また事例を考慮して,技術者としてのあり方を学習する.
授業の進め方・方法:
達成目標の(1)~(4)について定期試験とレポート,グループディスカッション(GD)で総合評価する.
総合評価が60点以上を合格とする.再試験は創業評価が60点に満たない学生に実施する.
注意点:
本講義では,事前準備もしくは日常の関心(新聞,雑誌等によく目を通しておく,提示資料の読み込み,級友との議論)が必要である.資料等の内容を良く理解し,思考し,議論することが大切です.世の中さらに複雑になり,スピードが速くなっている.自分の考えを持つことが必要ですし,また柔軟に対応することも要求される.授業中の課題,教科書・配付資料の要点をまとめてノートに整理すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.事例分析
1-1.組織とエンジニア,企業の社会的責任
(チャレンジャー号事件他)
事例を通し,組織とエンジニア,企業の社会的責任に関する倫理について理解できる.
2週 1-2.安全性と設計
(日本航空ジャンボ機墜落事故他)
事例を通し,安全性と設計に関する倫理について理解できる.
3週 1-3.事故調査
(日航機ニアミス,信楽高原鉄道事故)
事例を通し,事故調査に関する倫理について理解できる.
4週 1-4.製造物責任,知的財産
(六本木ヒルズ回転ドア,青色発光ダイオード裁判他)
事例を通し,製造物責任,知的財産に関する倫理について理解できる.
5週 1-5.施工・工程・維持管理
(雪印乳業集団食中毒事件,JOC臨界事故他)
事例を通し,施工,工程,維持管理に関する倫理について理解できる.
6週 1-6.企業秘密を守る,内部告発
(転職のモラル,内部告発の事例他)
事例を通し,企業秘密の遵守,内部告発について理解できる.
7週 1-7.倫理規定,専門的知識の研鑽,専門家の責任
(耐震偽装問題,シティコープタワー他)
事例を通し,倫理規定・専門的知識の研鑽・専門家の責任について理解できる.
8週 1-8.セクシャアル・ハラスメント,わいろ 職場でのセクシャアル・ハラスメント,わいろに関する倫理について理解できる.
2ndQ
9週 2.工学倫理の基礎知識
2-1.安全について知るべきこと
リスクアセスメントとリスクの低減について理解できる.
10週 2-2.知的財産権について知るべきこと 特許と著作権を比較し,その違いについて理解できる.
11週 2-3.製造物責任法について知るべきこと 製造物責任法の目的と背景について理解できる.
12週 2-4.ビジネス倫理・倫理網領について 企業の倫理,組織における個人について理解できる.
13週 2-5.応用倫理・倫理概念について 応用倫理とは何か,責任への障害について理解できる.
14週 工学の倫理概念について 技術社の責任の3つの概念,倫理問題の解決法について理解できる.
15週 前期期末試験
16週 前期期末試験の解答と解説 分からなかった部分を把握し理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート・GD相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000