センサ工学

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 センサ工学
科目番号 R02AMC209 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科機械・環境システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 稲荷隆彦, 「基礎センサ工学」,コロナ社+自作プリント
担当教員 岡 茂八郎

到達目標

(1) これまでに物理や化学で学んだ知識を利用してセンサの基本原理を説明することができる. (定期試験と課題)
(2) センサに関連した諸現象(光起電力効果など)について物理法則を説明することができる.(定期試験と課題)
(3) 各種センサの例を知り,その使用法を駆動用電子回路と合わせて説明することができる. (定期試験と課題)
(4) 課題等を通してセンサの利用について自主的・継続な学習ができる.(課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
これまでに物理や化学で学んだ知識を利用してセンサの基本原理を説明することができる.これまでに物理や化学で学んだ知識を利用してセンサの基本原理を正しく説明することができる.これまでに物理や化学で学んだ知識を利用してセンサの基本原理を説明することができる.これまでに物理や化学で学んだ知識を利用してセンサの基本原理を説明することができない.
センサに関連した諸現象(光起電力効果など)について物理法則を説明することができる.センサに関連した諸現象(光起電力効果など)について物理法則を正しく説明することができる.センサに関連した諸現象(光起電力効果など)について物理法則を説明することができる.センサに関連した諸現象(光起電力効果など)について物理法則を説明することができない.
各種センサの例を知り,その使用法を駆動用電子回路と合わせて説明することができる. 各種センサの例を知り,その使用法を駆動用電子回路と合わせて正しく説明することができる. 各種センサの例を知り,その使用法を駆動用電子回路と合わせて説明することができる. 各種センサの例を知り,その使用法を駆動用電子回路と合わせて説明することができない.
課題等を通してセンサの利用について自主的・継続な学習ができる.課題等を通してセンサの利用について自主的・継続な学習が活発にできる.課題等を通してセンサの利用について自主的・継続な学習ができる.課題等を通してセンサの利用について自主的・継続な学習ができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (E1) 説明 閉じる
学習・教育目標 (E2) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(a) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 家庭用電子機器や産業用ロボット,自動化工場などに多用されており現代制御技術の根本を支えている技術の一つがセンサ技術である.これらの機器でコンピュータを頭脳とすると,センサ技術は五感に相当する技術である.本科で学んだ「物理」,「化学」を基礎としてセンサ技術の基礎を講義する. 

(科目情報)教育プログラム 第4学年 ○科目 授業時間 23.25時間 関連科目 メカトロニクス,プロジェクト実験
授業の進め方・方法:
 低学年で学んだ,化学,物理などの知識が定着していることを前提に学習を開始する。また,簡単な数学に関する知識も必要である。これらを使って光センサ,温度センサ,磁気センサなどの原理を理解し,センサ駆動回路と組み合わせてセンサ活用技術の習得を目的とする。

(課題提出について)
 課題は,課題ごとに示した条件をクリアした状態で締め切りまでに提出した場合に満点で評価する。提出期限の遅延は,1週間のみ認めるが最高評価点は満点の半分とする。一週間以上遅延しての提出は受け付けない。

(再試験について)
 課題をすべて提出した者で,総合評価が60点に満たない者を対象として実施する.     
注意点:
(履修上の注意)
 センサ工学は,電気機械の領域だけでなく,ものつくりに関連する現場では必須の知識である。予習復習だけでなく,テレビ等の科学技術番組などにも興味を持ち日頃化r接しておくことが大切である。なお,講義の途中でもわからなくなったらすぐに質問すること.

(自学上の注意)
 導体,半導体,絶縁体,誘電体,磁性体などの電気電子材料の物性についての入門書(高校の物理程度で理解できるものでよい)を読んでおくこと.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 第1章 センサはシステムである
1.1 センサ工学への導入
センサ工学の概要を知り,この講義で学ぶべきものを把握する.
2週 第2章 半導体の持つ性質
2.1 エネルギー準位と光の発光,吸収
エネルギーバンド理論を理解し,光の発光や吸収を理解する.
3週 2.2 半導体の構造と電流 半導体の電気伝導機構を理解する.
4週 第3章 光のセンサ
3.1 光導電形と光起電力形
光センサについて原理と応用を理解する.
5週 3.2 光センサの感度の表し方と雑音
3.3 熱放射と赤外線センサ
一般的な雑音について学び光センサ独特の感度の表し方を理解する.
赤外線センサの応用法を理解する.
6週 第4章 温度のセンサ
4.1 金属や半導体の電気抵抗の性質
4.2 抵抗線温度計とサーミスタと熱電対
金属や半導体の抵抗の温度特性を電子論に入り込んで理解する.
各種温度センサの原理と応用を理解する.
7週 第5章 磁気に感じるセンサ
5.1 広い範囲を持つ磁気センサ
5.2 ホールセンサなど
磁気センサ(ホールセンサやMRセンサなど)の原理を理解する.
8週 第6章 その他のセンサ
6.1機械量のセンサとブリッジ
抵抗線歪ゲージやそれを利用した圧力センサおよび機械量を検出するセンサの原理と応用を理解する.
4thQ
9週 6.2超音波センサ 超音波センサの原理と応用を理解する.
10週 第7章 センサ用電子回路
7.1 センサ用電子回路
センサ回路用電子回路を理解する.
11週 7.2 センサ用電子回路の設計 センサ用電子回路の設計を理解する.
12週 7.2 センサ用電子回路の設計 センサ用電子回路の設計を理解する.
13週 第8章 電子計測
8.1 雑音と電子計測
電子子計測の基礎と雑音を理解する.
14週 8.2 各種計測機器 各種計測機器の原理と使い方を理解する.
15週 後期期末試験
16週 後期期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力1000001020
専門的能力6000001070
分野横断的能力100000010