混相流工学

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 混相流工学
科目番号 R03AMC111 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科機械・環境システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 日高重助・神谷秀博(編著),「基礎粉体工学」,日刊工業新聞社/資料プリント配布
担当教員 尾形 公一郎

到達目標

(1) 固体粒子が含まれた流動現象,分類や工学的応用を理解できる.(定期試験と課題)
(2) 粒子の幾何的特性,粒子間相互作用力,粉体層の構造が理解できる.(定期試験と課題)
(3) 粒子の運動特性,粉体層内の静力学,粉体圧,粉体凝集体の強度が理解できる.(定期試験と課題)
(4) 粉体流動,透過流動現象,流動層,空気輸送が理解できる.(定期試験と課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 混相流と工学的応用固体粒子が含まれた流動現象,分類や工学的応用を理解し,的確に説明できる.固体粒子が含まれた流動現象,分類や工学的応用を理解できる. 固体粒子が含まれた流動現象,分類や工学的応用を理解できない.
評価項目2 粒子特性粒子の幾何的特性,粒子間相互作用力,粉体層の構造を理解し,応用できる.粒子の幾何的特性,粒子間相互作用力,粉体層の構造が理解できる.粒子の幾何的特性,粒子間相互作用力,粉体層の構造が理解できない.
評価項目3 粉体層の力学粒子の運動特性,粉体層内の静力学,粉体圧,粉体凝集体の強度を理解し,応用できる.粒子の運動特性,粉体層内の静力学,粉体圧,粉体凝集体の強度が理解できる.粒子の運動特性,粉体層内の静力学,粉体圧,粉体凝集体の強度が理解できない.
評価項目4 各種粉体流動粉体流動,透過流動現象,流動層,空気輸送を理解し,応用できる.粉体流動,透過流動現象,流動層,空気輸送が理解できる.粉体流動,透過流動現象,流動層,空気輸送が理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (E1) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(g) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
混相流とは,複数の相が同時に混在する流動現象である.混相流は機械工学,化学工学,環境工学,土木工学などの様々な工学分野において見られ,単相流と比較して複雑な流動特性を示すため,その流れを理解することは重要である.本講義では,特に,固体粒子が含まれた流動現象を総合的に理解し,粒子及び粉体を取扱う単位操作,基礎理論及び解析手法を学ぶ事を目的とする.
(科目情報)
教育プログラム 第3学年 〇科目
関連科目 流体力学,熱物質移動論,熱流体計測
授業の進め方・方法:
・基本的な授業の進め方は,1週で授業内容を完結する形式を取る.適宜,授業内容に関する課題を課す.
注意点:
・適宜プリントを配布,課題を実施するので,各自で整理してファイリングすること.電卓は必ず持参すること.
・水力学(M科)または水理学(C科),流体力学を復習して理解しておくこと.
・講義中に内容を理解し,課題に各自で取り組むこと.

評価

達成目標の(1)~(4)について,定期試験と課題で評価する.
・総合評価=0.8×(定期試験の点数)+0.2×(課題)
・課題の提出が60%以上でかつ総合評価が60点以上を合格とする.
・再試験は,総合評価が60点未満の者に対して実施する.
・再試験受験資格は全課題を提出して合格し,かつ,全ての定期試験を復習したレポートを事前提出した者とする.
・ただし,正当な理由なく定期試験を欠席した者には再試験は行わない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 混相流の分類と工学的応用
粒子の大きさによる粉体特性
混相流の分類や工学的応用を理解できる.
粒子の大きさによる粉体特性を理解できる.
2週 粒子の幾何的特性 粒子径,平均粒子径,粒子径分布を理解できる.
3週 粒子間相互作用 ファンデルワールス力,液架橋力,静電気力,粒子間相互作用力の影響を理解できる.
4週 粉体層の構造 粒子の充てん構造,空隙率,配位数を理解できる.
5週 粒子の運動特性 流体中を運動する粒子運動を理解できる.
6週 粉体層の静力学 粉体層に作用する応力を理解できる.
7週 粉体層の静力学 粉体層に作用する応力を理解できる.
8週 粉体貯槽の圧力 Janssenの式,円筒容器とホッパ部の粉体圧を理解できる.
4thQ
9週 粉体凝集体の強度 Rumpfの式を理解できる.
10週 粉体の流動 粉体の重力流動や流出現象を理解できる.
11週 粉体層の透過流動現象 Kozeny-Carman式を理解できる.
12週 粉体層の透過流動現象 Ergun式を理解できる.
13週 流動層 粉体の浮遊現象,流動化現象,最小流動化速度やGeldart線図を理解できる.
14週 粉体輸送 粉体輸送装置の分類,特徴,流動及び空気輸送時の粒子運動や圧力損失を理解できる.
15週 学年末試験
16週 学年末試験の返却と解説 定期試験で分からなかったところを把握し,理解する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000