到達目標
(1)解析の対象となるシステムで生じている現象や計測データをもとに基本的な数理モデルを構築し,解析的に解を導くことができる.(定期試験,課題演習)
(2)解析で得られた結果の意味づけを行い,実システムとマッチするかどうか検証し,必要であればモデルを改良することができる.(定期試験,課題演習)
(3)非線形システムの解の安定性,及び分岐パラメータを求めることができる.(定期試験,課題演習)
(4)得られたシステムの分岐構造をもとにそのシステムの性質を説明することができる.(定期試験,課題演習)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 解析の対象となるシステムで生じている現象や計測データをもとに基本的な数理モデルを構築し,解析的に解を十分導くことができている | 解析の対象となるシステムで生じている現象や計測データをもとに基本的な数理モデルを構築し,解析的に解を導くことができている | 解析の対象となるシステムで生じている現象や計測データをもとに基本的な数理モデルを構築し,解析的に解を導くことができていない |
評価項目2 | 解析で得られた結果の意味づけを行い,実システムとマッチするかどうか検証し,必要であればモデルの改良が十分にできている | 解析で得られた結果の意味づけを行い,実システムとマッチするかどうか検証し,必要であればモデルの改良ができている | 解析で得られた結果の意味づけを行い,実システムとマッチするかどうか検証し,必要であればモデルを改良することができていない |
評価項目3 | 非線形システムの解の安定性,及び分岐パラメータを十分求めることができている | 非線形システムの解の安定性,及び分岐パラメータを求めることができている | 非線形システムの解の安定性,及び分岐パラメータを求めることができていない |
評価項目4 | 得られたシステムの分岐構造をもとにそのシステムの性質を十分説明することができている | 得られたシステムの分岐構造をもとにそのシステムの性質を説明することができている | 得られたシステムの分岐構造をもとにそのシステムの性質を説明することができていない |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 (E1)
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JABEE 1(2)(d)(1)
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JABEE 1(2)(g)
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教育方法等
概要:
生物学,経済学,医学といった様々な分野で生じている問題を解決する上で「数学」が重要な役割を果たしている.これまで数学系科目では,線形システムについて学習してきたが,上記の分野で研究の対象となるシステムの多くは「非線形」常微分方程式で表されることが多い.本科目では,それら非線形システムについて学ぶ前に,まず,現実のシステムを対象として作られた「線形」常微分方程式で記述される様々な数理モデルを通して,モデルの構築方法,解析方法,及び解析結果の意味付けについて学び,解析のサイクルについて理解していく.
次に,本題である非線形差分方程式,非線形常微分方程式で記述される幾つかの非線形数理モデルを通して,解の安定性や分岐現象について理解を深める.また,関連する解析手法についても学ぶ.
(科目情報)
教育プログラム第3学年 ○科目
授業時間 23.25時間
関連科目 システム数理工学(専攻科),システム制御理論(専攻科),生体情報工学I(専攻科),数値計算(専攻科),制御工学I,II(E科),数値解析I,II(S科)
授業の進め方・方法:
本科目では,非線形システムについて学ぶ前に,まず,現実のシステムを対象として作られた「線形」常微分方程式で記述される様々な数理モデルを通して,モデルの構築方法,解析方法,及び解析結果の意味付けについて学び,解析のサイクルについて理解していく.また,実際に演習課題に取り組むことでモデル解析の基礎を学ぶ.
次に,本題である非線形差分方程式,非線形常微分方程式で記述される幾つかの非線形数理モデルを通して,解の安定性や分岐現象について理解を深める.また,関連する解析手法についても演習をとおして学ぶ.
(課題提出について)
レポート課題の評点は総合評価の40%であることに注意すること
(再試験について)
再試験は実施しない
注意点:
(履修上の注意)
本科目では,線形常微分方程式の解析が行えること,基本的なプログラミングができることを前提としているため,受講前にこれらについて理解を深めておくこと.必要な数値計算方法については,適宜説明を行う.
(自学上の注意)
システムを理解するためには,方程式を単なる記号列として機械的に解くだけではなく,状態の挙動を幾何学的にみることが重要となる.そのため適宜,解析プログラム等を作成することにより,方程式や解軌道を可視化し,理解の助けとすること.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
イントロダクション |
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2週 |
「成長と減衰」の数理モデル
変数分離形微分方程式で記述される数理モデル
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「人口問題」を例に数学モデルの作り方,モデル化のための枠組みについて学び,課題演習に取り組む.
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3週 |
「成長と減衰」の数理モデル
変数分離形微分方程式で記述される数理モデル
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「人口問題」を例に数学モデルの作り方,モデル化のための枠組みについて学び,課題演習に取り組む.
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4週 |
「成長と減衰」の数理モデル
変数分離形微分方程式で記述される数理モデル
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「人口問題」を例に数学モデルの作り方,モデル化のための枠組みについて学び,課題演習に取り組む.
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5週 |
線形1階微分方程式で記述される数理モデル |
「人工腎臓器の数学モデル」,「ロケットの飛行」,「広告に対する売上の反応」,「美術品の贋作」,「電気回路」等を例に,各種微分方程式を用いたモデルの構築,解析方法,解析結果の意味づけについて学び,課題演習に取り組む.
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6週 |
線形1階微分方程式で記述される数理モデル |
「人工腎臓器の数学モデル」,「ロケットの飛行」,「広告に対する売上の反応」,「美術品の贋作」,「電気回路」等を例に,各種微分方程式を用いたモデルの構築,解析方法,解析結果の意味づけについて学び,課題演習に取り組む.
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7週 |
線形1階微分方程式で記述される数理モデル |
「人工腎臓器の数学モデル」,「ロケットの飛行」,「広告に対する売上の反応」,「美術品の贋作」,「電気回路」等を例に,各種微分方程式を用いたモデルの構築,解析方法,解析結果の意味づけについて学び,課題演習に取り組む.
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8週 |
非線形差分方程式における解の安定性と局所分岐について |
非線形差分方程式・微分方程式にみられる解やその安定性について学ぶ.また,各系にみられる各種分岐現象とそれら分岐が生じるパラメータ値の導出方法についても学び,課題演習に取り組む.
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4thQ |
9週 |
非線形差分方程式における解の安定性と局所分岐について |
非線形差分方程式・微分方程式にみられる解やその安定性について学ぶ.また,各系にみられる各種分岐現象とそれら分岐が生じるパラメータ値の導出方法についても学び,課題演習に取り組む.
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10週 |
非線形差分方程式における解の安定性と局所分岐について |
非線形差分方程式・微分方程式にみられる解やその安定性について学ぶ.また,各系にみられる各種分岐現象とそれら分岐が生じるパラメータ値の導出方法についても学び,課題演習に取り組む.
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11週 |
非線形差分方程式における解の安定性と局所分岐について |
非線形差分方程式・微分方程式にみられる解やその安定性について学ぶ.また,各系にみられる各種分岐現象とそれら分岐が生じるパラメータ値の導出方法についても学び,課題演習に取り組む.
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12週 |
非線形微分方程式における解の安定性と局所的分岐について |
非線形差分方程式・微分方程式にみられる解やその安定性について学ぶ.また,各系にみられる各種分岐現象とそれら分岐が生じるパラメータ値の導出方法についても学び,課題演習に取り組む.
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13週 |
非線形微分方程式における解の安定性と局所的分岐について |
非線形差分方程式・微分方程式にみられる解やその安定性について学ぶ.また,各系にみられる各種分岐現象とそれら分岐が生じるパラメータ値の導出方法についても学び,課題演習に取り組む.
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14週 |
非線形微分方程式における解の安定性と局所的分岐について |
非線形差分方程式・微分方程式にみられる解やその安定性について学ぶ.また,各系にみられる各種分岐現象とそれら分岐が生じるパラメータ値の導出方法についても学び,課題演習に取り組む.
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15週 |
後期末試験 |
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16週 |
後期末試験の解答と解説(45分) |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |