信号処理論

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 信号処理論
科目番号 R04AES107 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科電気電子情報工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 馬杉正男著、信号解析、森北出版出版会/尾知博著、シミュレーションで学ぶディジタル信号処理、CQ出版
担当教員 嶋田 浩和

到達目標

(1) 信号表現と基礎解析を説明できる. (定期試験)
(2) 周波数領域における信号の取り扱いが理解できる.(定期試験と課題).
(3) 信号分離解析に関して,その説明ができる.(定期試験と課題)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
信号表現と基礎解析信号の代表的特性に関して数学を用いて説明ができる信号の代表的特性に関して数学的な表現ができる信号の数学的な表現が理解できない
周波数領域における信号の取り扱い信号の解析やシステムの解析について,フーリエ変換やウェーブレット変換など代表的な手法が説明できる時間周波数解析の手法の分類と特徴が理解できる時間周波数解析の手法の分類と特徴が理解できない
信号の分離解析観測信号の識別と特徴把握について述べることができる信号の分離解析の手法を用いた雑音除去が理解できるスペクトル解析が理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (E1) 説明 閉じる
JABEE 1.2(d)(1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
信号処理は,波形を観測し有用な信号を取り出す,または,処理・解析することが主たる目的である.高速フーリエ変換やディジタルフィルタが実用上重要な方法である.これらを学習し修得する.
(科目情報)
教育プログラム第3学年 〇科目
授業の進め方・方法:
講義形式の授業である.
また、Matlabを用いて理論の検証を演習する。
(事前学習)
ラプラス変換やフーリエ変換など応用数学の内容を復習すること
注意点:
(履修上の注意)
課題や小テストが不定期にLMSシステムにアップされる.常に注意しておくこと.連絡は,特別なことがない限り,このLMSシステムより行う.
(自学上の注意)
授業が受け身にならないように,予め学習しておくこと.自分自身でし っかり考えること.

評価

(総合評価)
 総合評価=(定期試験の平均)×0.8+(課題)×0.2
(単位修得の条件)
総合評価が60点以上のものを合格とする
(再試験について)
課題をすべて出しているものに受験資格を与える. また,再試験は学年末終了後の適切な時期に実施する.再試験の前に必要な課題等をかけることがある.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 信号表現と扱い 信号の分類や標本化,符号化について数学を用いて表現できる.またその基礎となる定理や量子化雑音などについて理解する
2週 信号の統計解析(概要)
1.基本的な統計指標
2.確率密度をもちいた信号の統計的指標
基本的な特性の定量化について理解する
統計と信号の関係を理解する
3週 信号の統計解析(概要)
2.確率密度をもちいた信号の統計的指標
3.定常性とエルゴ―ド生
基本的な特性の定量化について理解する
確率過程と信号の関係を把握する.
4週 信号の相関
自己相関と相互相関
統計的手法である相関を用いた信号の特性について理解する
5週 フーリエ変換とフーリエ級数(概要)
周波数解析の基礎を復習する
6週 離散時間信号の表現(Z変換)
離散時間フーリエ変換
DTFTとDFTを理解する
7週 信号の周波数解析(基本)
フーリエ変換の高速化
DFTからFFTを理解する
8週 確認テスト(中間テスト)
2ndQ
9週 線形予測に基づく周波数解析 線形予測について理解する
自己相関を用いたスペクトル解析を理解する
10週 観測信号の線形モデル 信号のパラメトリックな表現を理解する
11週 信号の相関を用いたスペクトル解析 クロススペクトルとバイスペクトルを理解する
12週 周波数軸における非等間隔なスペクトル解析 ウェーブレット解析とケプストラム解析を理解する
13週 雑音除去と信号分離
フィルタによる雑音除去
フィルタの働きを理解する
14週 観測信号の分離
離散ウェーブレット変換
離散ウェーブレット変換を理解する
15週 特異スペクトル解析 特異値分解を用いたスペクトル解析を理解する
16週 試験解説 試験解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験合計
総合評価割合8020100
基礎能力201030
専門能力601070
分野横断能力。000