プラズマ工学

科目基礎情報

学校 大分工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 プラズマ工学
科目番号 R04AES109 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科電気電子情報工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 (教科書)なし
担当教員 上野 崇寿

到達目標

(1) プラズマの基本性質について説明ができる.(課題と定期試験)
(2) プラズマの特徴,その応用例を理解し,デバイ遮蔽とプラズマ振動について説明ができる.(定期試験)
(3) パルス伝送回路の基礎を理解し,発生システムについて説明ができる.(課題と定期試験)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
目的・到達目標(1)の評価指標プラズマの基本性質について説明ができる.プラズマとは何か説明ができる.プラズマとは何か説明ができない.
目的・到達目標(2)の評価指標プラズマの特徴,その応用例を理解し,デバイ遮蔽とプラズマ振動について説明ができる.プラズマの特徴,その応用例を理解している.プラズマの特徴,その応用例を理解していない.
目的・到達目標(3)の評価指標パルス伝送回路の基礎を理解し,発生システムについて説明ができる.パルス伝送回路の基礎を理解している.パルス伝送回路の基礎を理解していない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (E1) 説明 閉じる
JABEE 1.2(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1.2(g) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
プラズマを用いた技術は,産業界の新しい基盤技術として広く浸透し,応用されている.本講義では,物質の三態の放電現象とプラズマ現象を述べ,更に,環境・リサイクル・医療福祉・バイオ等多くの応用分野を持つプラズマ技術について,その基礎から応用まで説明する.
(科目情報)
教育プログラム第3学年 ◎科目
授業の進め方・方法:
主に板書にて進める.
(事前学習)
予め,プラズマを利用していると思われる家電製品などについて興味深く観察し,可能であればWeb等で調査しておくこと.
注意点:
(履修上の注意)
板書を行うこと.
適宜,資料を配布するので,内容を把握し整理しておくこと.高電圧工学を履修したことのあるものは,その内容について復習しておくこと.
(自学上の注意)
常に新しい知識を得られるようにしておくこと.また,身の回りの家電製品には,プラズマを利用している物が多数あるので,講義中に得た知識と照らし合わせながら理解を深めていくと良い.

評価

(総合評価)
試験(70%)およびレポート(30%)にて総合評価を行う.
(単位習得の条件について)
総合評価が60点以上を単位習得の条件とする.
(再試験について)
原則として再試験は実施しない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 第1章プラズマの性質と生成
 1.プラズマとは
 2.気体の性質
気体放電により発生したプラズマについて,その特徴を整理し,説明できる.
2週 第1章プラズマの性質と生成
 3.荷電粒子の振る舞い
 4.気体の絶縁破壊
荷電粒子の振る舞いについて説明できる.
3週 第2章気体の絶縁破壊 気体の電圧電流特性ならびに各種絶縁破壊のメカニズムについて説明できる.
4週 第3章液体の絶縁破壊 液体の電圧電流特性ならびに各種絶縁破壊のメカニズムについて説明できる.
5週 第4章固体の絶縁破壊 絶縁破壊を防ぐためにはどうすればよいか説明できる.
6週 第5章プラズマの性質 プラズマの性質について,定義とデバイ遮蔽について説明できる
ラズマ振動とは何かについて説明できる.
7週 第6章エネルギー貯蔵システム
 1.容量性エネルギー貯蔵
 2.誘導性エネルギー貯蔵
容量性エネルギーおよび誘導性エネルギーの貯蔵方法について説明できる.
8週 第6章エネルギー貯蔵システム
 3.運動エネルギー貯蔵
運動エネルギーの貯蔵方法について説明できる.
2ndQ
9週 第7章パルス伝送回路の基礎
 1.パルス伝送線路
 2.負荷との整合
抵抗成分を含まない無損失の伝送線路のパルス伝送について概念的な説明ができる.
10週 第7章パルス伝送回路の基礎
 3.単一線路
4.ブルームライン線路
 5.インピーダンス変換線路
伝送線路や伝送線路間の接続部分における波の反射や透過,負荷整合について説明できる.
11週 第8章発生システム
 1.高電圧発生回路
 2.パルス圧縮・昇圧
プラズマ発生回路の動作原理,パルス圧縮・形成について説明できる.
12週 第8章発生システム
 3.スイッチ
 4.発生システム
半導体スイッチの利用範囲について理解し,その動作原理について説明できる.
13週 第9章プラズマの計測 プラズマ発生に必要な大電流,高電圧の計測方法を説明できる.
14週 第10章プラズマの応用 プラズマの応用分野について説明できる.
15週 前期期末試験
16週 前期期末試験の解答と解説 後期期末試験にて理解不足の箇所を理解する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力200000020
専門的能力6000002080
分野横断的能力0000000